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薬の飲む回数って重要?

こんにちは。みなさんは薬の飲み忘れなど一度は経験したことはあるのではないでしょうか。私も知識はあるものの、体調が良くなると薬の存在を忘れて、気づいて急いで飲むこともよくあります。薬の種類によって一日1回でよかったり、一日3回飲まないといけなかったりで、結構面倒ですよね。でも、薬の飲む回数ってなぜ決まっているかってご存じでしょうか。今日は薬の原理や飲み忘れた際の考え方についてお話させていただこうと思います。

薬は服用すると、体の中で「吸収」「分布」「代謝」「排泄」と4つの段階を経ます。「吸収」は口から薬を服用した後消化管から吸収されること。「分布」は血液中に含まれた薬が必要な臓器に分布すること。「代謝」は主に肝臓で代謝を受けて薬の効果を減弱させること。「排泄」は肝臓で代謝された薬を尿や胆汁から体外に出すことを意味します。

ここで重要はことは「分布」です。薬は服用・吸収されると血液中に含まれ、これを「薬物血中濃度(血中濃度)」と言います。この「血中濃度」が重要なのです。

薬は種類により、「代謝・排泄が早い薬」と「代謝・排泄が遅い薬」があります。「代謝が早い薬」は短時間しか血中濃度を維持できないために一日複数回飲む必要があるのです。また「代謝・排泄が遅い薬」は長時間血中濃度を維持できるために一日服用する回数が少なくて済みます。

では、「薬を飲み忘れたので、まとめて2回分を飲んだ」場合どうなるでしょうか。飲み忘れることで、薬の血中濃度は一時的に減り、効果が出にくくなります。しかし、薬を一度に2倍量服用した場合、薬の血中濃度は一気に上昇します。薬は処方された量であれば治療効果が期待されますが、飲みすぎると毒性を示す場合もあります。特に病院で処方された薬を必要以上の量で服用することは避けるべきです。

犬猫の場合は、抗てんかん薬、降血圧薬、利尿剤、ステロイドなどは服用で特に注意すべきです。薬は種類によって扱い方が違います。もし、飲み忘れた際はヒトも動物も一度病院に電話をして、服用を再開すべきか確認すると安心だと思います。


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