遅刻

外国人と日本人の時間の感覚の違いについて一考してみました。

昨日の特定技能ビザの記事内容が、自分でもウスイなぁと思っていたので、本日は、昨日を補足して余りある濃厚な特定技能ビザについて書こうと思っていたのですが、急にフッと頭に浮かんでしまったことがあったので、予定?を変更して外国人材の時間に対する感覚について書いてみたいと思います。

日本人が時間にうるさ過ぎるのか?

先日、ある国の方とSkype面談を約束をしていて、1度ならずも2度までも開始時間を守ってくれなかったことがありました。それで、ちょっと頭にきてしまい、実はある企業様から既に面接のご要望をいただいていたのですが、自信をもってご推薦できないと思い、私の判断でその企業様にお断りをさせていただいた、ということがありました。
優秀な外国人材が『一人でも多く。一日でも長く。』日本で働いて欲しいと思って提供している当社のサービスクオリティとして、日本の商習慣の真ん中近くにある、<時間への感覚>が合わない方には、日本での生活は無理だろうなと思ってのことなので、今でも正しい判断だったとは思っています。 
が、しかし、なぜ、外国人は日本人と異なる時間の感覚があるだろうか? 日本人が時間にうるさ過ぎるのか?とも思いはじめ、その日から、なんとなく、ずーっと頭の隅っこのほうで考えていました。簡単に結論を出そうとすれば、教育の違いってことなんだろうけれど、でも、海外だって学校は遅刻してはいけないだろうし、先生に怒らたりもしただろうし・・・・なんでだろうなと。

ルール重視? それとも、結果重視?

数日考えて、私なりに行き着いた結論は、日本人はルール重視なんだと。歴史的にも文化的にもルールを守ることが絶対正しくて、もっと言えば、ルールを守ってさえいれば、結果が悪くても、まーそれは仕方がないと言ってもらえる環境だなと。
一方、海外(日本と海外ってこの分け方があまりにも雑ですが、あくまでも便宜的にですからお許しを)は、ルールよりも結果重視なんだろうなと。程度の差はあれど、ルールが間違っていても、結果が正しければ、『よくやった!』となるんだろう。
もしかしたら、私がお断りしてしまった前述の候補者さんも、エージェントとの面談なんて意味ないじゃ~ん、って思ってルーズにしてただけなのかも?本番の面接では、10分前待機とかしてたりして??
舐められたもんだぜ!って怒る気持ちを横におけば、なんとなく納得してしまう自分もいたりします。言い方を変えると、もしかしたら、本番で結果出せるタイプだったのか?もしそうだったら、優秀ですよね。

文化が違うと、本当に優秀かどうかは見抜けない

こうなってきますと、本当に優秀かどうかなんて、何回、面談しても見抜けないのでは?って話になってきてしまいます。これには私も悩みます。学歴・経歴優良。職務経験豊富。語学抜群。でも遅刻あり。そして異文化(外国人)。この人材をどう評価するか?これは難しい。
多様性やダイバーシティと、ゆっくり日本社会も変わってきていますが、それでも、まだまだルール重視な日本社会。他方、結果で評価してほしい外国人材。採用基準はどこに線を引くのだろう?

結論は出ないのですが、でも、あえて強引にひとつの結論に導こうとすると、やはり採用する人材に【何を求めるか?】【どんな行動を期待するか?】になるのでしょう。
真に異文化を組織に中でのイノベーションのシーズとして期待する(そんな企業様には出会ったことありませんが)のであれば、結果重視、ルールはまあまあ、な人材が、そのまま入社してもらった方が良いでしょう。
他方、あくまでも日本人と同じように働いて欲しい(当社への依頼の99%はこれ)のであれば、乱暴ですが、ルールきっちり、結果はまあ人並みにくらいの人材の方が良いでしょう。
ざっくりですが、現在、日本の労働人口は約6,700万人。そのうち外国人労働者は留学生アルバイトも含めて約120万人。占める割合は約1.7%。メキシコの壁問題で大騒ぎ中のアメリカは、これが約15%。日本もアメリカ並とは言いませんが、外国人労働者の数がもっと増えていったら、ルール重視か結果重視か、そして時間への感覚も少し変わってくるのかもしれません。

少しだけ世の中の変化のために

当社が、苦労しながら(本当に!)外国人材の紹介を続けているのは、実は、少しだけ、優秀な外国人材が日本社会を良い方向に変えてくれるのではないかと期待しているからでもあります。時間の話から、なんともまとまりのない結論になってきましたが、ルール重視と結果重視のイイトコ取りしたハイブリッドな日本社会をつくるために、悩みながら、まだまだ、この仕事は続けていきたい思っています。

付録

すでにご存じの方もいるかと思いますが、時間の感覚をイラストで表した面白いイラストがありますので、よかったら見てください。

ちなみに、冒頭の2度面談すっぽかしてくれた外国人材の国籍は、結婚式も遅れる下から2番目の国でした。これを見ると、まー仕方ないのかな(笑)

まとまりのない内容ですみません。本日はこれで終わりです。

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