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憑依してください

 髪を切りに行ってきました。予約して、時間通りに行って、髪型の要望を伝え、当たり障りない大人な会話を交わし、笑顔で満足感を伝える…。
 髪を切ってもらうことは好きですし、美容師さんの動きやオシャレ空間も素敵だなぁと思うのに、自分が上手にお客Aを演じられなくて、とても緊張します。
 長らく苦しんでいたのですが、解決法を見つけてあります。心に中村玉緒さん(時にデヴィ婦人だったりIKKOさんだたりするのですが)を宿すのです。
 習字だってお手本を見ながら練習するんですもの、モデルケースは大事です。
 
 美容師さん「暑くなりましたね。」
 私(心に中村玉緒さん)「オホホホ、ほんとですね。」
 美容師さん「今日は、どうしましょうか?」
 私(心にデヴィ婦人)「短めのボブっぽくしていただけます?暑くなりますものね。」

 って、この程度のセリフが出ないのです。
 暑くなったって答えたら空調調整しろって聞こえるかなぁとか、手間のかかる髪型をオーダーしちゃったらどうしようとか、そんなことが頭をめぐり変な返答をして困らせてしまうのです。
 
 先日、心に大門未知子さん(私、失敗しないんで。の方です)を宿し、バイクのオイル交換とバッテリー交換をやってみました。  
 オイル交換は無事終了。バッテリー…入りません。買うときに型番を間違える情けなさ。
「どんだけーーー!!」


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