見出し画像

旅心地琥珀色 コーヒー13@上板橋

東武練馬と並ぶ我が家の最寄駅・上板橋。先日付近を歩いていて偶然見つけた「コーヒー13」は見るからに良店である。

現在は、営業日・時間ともに公式twitterで不定期に知らされる。

「コーヒー・グロッグ」をたのむ。ご主人は剃髪した外見はやや厳ついが、人当たりの丁寧な人である。席数は4席のみで、現在は2名までに入店を制限している。

コーヒーを淹れる音を心地よく聞きながら、目の前にある店の蔵書に手を伸ばす。戦後日本が生んだ最大の旅行者・兼高かおる大先生の『わたくしが旅から学んだこと』は、パリ左岸をイメージしたというこの店に相応しいな。


コーヒー・グロッグはバターとラム酒の入った北欧系のコーヒーだという。バターは視覚的にも味覚的にも目立つが、ラム酒はそれほどでもないなと思いながら兼高師の書を読みつつ飲み進めていたら、だんだん気分が良くなってきて、なるほど、これがラム酒効果か、と思った。コーヒーシュガーを足しながら飲んだ。これからの寒い季節にはますます良さそうなバリエーションコーヒーだな。量がたっぷりなので、自然とゆっくりしてしまう。

師の書はさすがのおもしろさで、飽きることなく第一章を読み切り、名残惜しいながらも45分で退店。

ううむ、引っ越して2ヶ月、ついに見つけてしまったな、自宅から徒歩圏内の入り浸るべきカフェ。今日は客はたまたま私一人だったが、他の方のブログを読むと、普段は人気店のようだ。そりゃそうでしょう。

現在は飲み物のみだが、かつては食べ物も出していたようだ。この店では日没後を静かに過ごしたいと思いましたね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?