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中小企業診断士と男女差

女性の中小企業診断士に対する私の見方

実名でこんな燃えそうな危険なテーマをする必要はないのですが・・・、

全体としての割合は少ないですが、女性の診断士の方も増えてきている中で、関わることも増えています。

11年間の診断士生活の中で見てきたことを率直に自分の意見として示すことが少しでも役に立つならいいなぁという思いで書いてみようと。

基本的に個人のパーソナリティに左右されますし、本来は経営において、男女とか気にしなくてもいいじゃんというスタイルではあります。

気を付けて書いているつもりですが、偏見と取られる方もいらっしゃると思います。(直接クレームを頂くのは構いません)

女性診断士に特有のこと

仕事面

公共の仕事においては女性でお願いしますという要望はやっぱりあります。女性の声を入れたいというのは当然だと思います。

男女1名ずつ、2名診断士を紹介して欲しいという場合、男:85%、女:15%という中から、1人ずつを選ぶわけですから、女性のほうが基本的には公共の仕事は入ってきやすいです。

創業関係の仕事も女性が強いイメージがあります。実際に創業塾に参加される人も女性が多いので、講師として女性診断士が好まれるのも自然な形ではあります。

統計を取ったわけではありませんが、女性は公共の仕事、窓口の仕事が多く携わっている印象です。窓口・公共の仕事をやっていない女性を見たことがない気がします。

補助金は男女とも仕事としているので、性差はほぼないと思います。

一方で、再生支援などは完全に男社会です。別に男限定としているわけではありませんが、大阪においてはメインでやっている人を知りません。

再生支援は時間もタイトですし、相手との接し方もきつくなる必要がある、自分の時間が後回しになることが多いのも携わられる人が少ない理由かもしれません。

生活面

ここが一番怒られそうですが・・・

女性で独立している診断士は結婚している率は低いと思います。独立してから結婚したという話はもちろんありますが、多くはないですね。

一方で、企業内の方は結婚している方が多いですね。女性の独立診断士でもマネージャークラスをやっている人は既婚率が高い気がします。

別に結婚が至上のことだとは思いませんが、結婚したい人は独立するのは結婚してからのほうがいいかと思います。
(個人的にはコンサルをする上では結婚をしておいた方が有利だとは思っています。経験は役に立つという意味合いで。)

あとはプライベートを大事にされる方が比較的多いかもしれません。

基本的に診断士資格を取得される方はアクティブな傾向があるので、男女とも企業内の方は特に色々と楽しんでいらっしゃいます。

女性は企業内でも独立してもプライベートを優先されている気がします。これは未だに女性が家庭をみるという考え方を強要されているのがあるのかもしれませんが・・・

男性の独立プロコンは仕事が先で、隙間時間を作って遊ぶ方の方が多いイメージです。(もちろん個人差が大きいところですけど。)

サブ(カバン持ち)について

男よりもサブに入りやすいのは間違いないです。
ただ、下心が出ちゃう可能性もあるので、お互い十分に気を付ける必要はあります。

単純にサブとして連れていくときに、男性の年配者を連れていくのは気が引けるというのは実際のところです。
女性でも20歳も離れた人を連れていくのはしんどいですが・・・

男女差別といわれるかもしれませんが、女性の方が負担にならないのは個人的な感想です。

あと、企業側にも女性がいる場合も多いので、こちらも男女で対応する方が、逃げ道にもなるし、お客さんの感じ方も楽だと思います。

この考え方に反発される方もいらっしゃるでしょうけど、チャンスがそれだけ大きいというのは男からしたら羨ましい話です。

もし自分が女性診断士だったら

完全にオッサンですし、女性になることはあり得ないのですが、もし自分が女性診断士だったらどうするかなと考えてみます。

バリバリやりたい場合

バリバリやりたい(年収1500万円目標)場合はやっぱり顔を売りに出ていきます。
飲み会も出ていきますし、案件には積極的に手を出していきます。

診断士の世界は基本的に人不足ですし、団体として動く人は更に少ないです。(各診断協会のWEBページを見れば一目瞭然です)

顔を売ってしまえば、男よりも確実に仕事は来ます。(単価は別ですが。)
スポットの仕事の経験を積んでいけば、単価を上げる機会は自然とどこかで来ます。

まぁ、これは今の自分がやっていることですし、男も女も共通している感じですけど。チャンスが回ってくる機会は女性の方が多いので、楽は楽だと思います。

ただ、再生など、事業全体のコンサルの仕事については正直、しんどいだろうと思います。

再生支援になる企業はやれることをやっていない、社長が無茶をしている場合が多いので、行動変容を迫る必要が多く、迫力が大事になるシーンが絶対にありますので、ここは男が有利です。(篠原涼子、米倉涼子でも、内藤剛志には敵わないかと・・・)

ただ、機能特化のコンサルなら全然問題ないです。人事、マーケティング、ITとかがイメージしやすいかと。
あとは資料作り関係のサブとしての能力を磨いて、たくさんのサブをするのは女性には向いているかと。

ゆるゆるやりたい場合

ゆるゆるやりたい(年収500万目標)なら窓口支援がおすすめです。家庭を大事にしながらでも仕事はできるはずです。150日~200日の勤務である程度の収入を得られるので、子どもと関わる時間も十分確保できると思います。

女性の方が、窓口支援のチャンスが大きいのは間違いないです。そして、窓口支援の場合はトラブルを起こさない人の方が好まれます。あとはお客さんを連れてこれる人ですね。

窓口の仕事を獲得していくためには正しくコミュニケーション、事務作業ができる人であることをアピールするのが一番だと思います。

コミュニケーションにしても、事務作業にしても協会の仕事(ボランティア)をするのが、正直なところ近道なんだと思います。協会の理事クラスには公共の仕事にかかわっている人が大体いますし。

見てもらえる機会を増やすのは大事なことですね。ボランティアと考えると「エーッ」って思うかもしれませんが、「投資」「宣伝」だと思えば、こんなにコスパの良いものはないと思います。
(ある程度続けるとコスパ?何それ?になりますけど・・・)

ただ、協会の活動は夜とか、土日が多いので、ここは結婚しているなら旦那さんとの調整になってくるかなと。赤ちゃん、子連れで協会活動をしてもいい気もしますが。

女性診断士に期待すること

最後に女性診断士に期待することがあるかと言われたら、特別なことは何もありません。

こんな記事を書きながら、何だと言われそうですが、男も女もあんまり関係ないと思っています。私のお客さんは女性の方が多いですし。

診断士の世界は女性が価値を発揮しやすい職業だとは思います。経営支援は男女関係なく必要なことですし、男女は同じ数いるのに、診断士の女性は15%程度しかいません。

診断士は専門家が足りない分野で、更に女性は不足しているので、引く手あまたです。チャンスが多いというのは独立する環境としては抜群です。

ただ、他の士業と違って、独占業務だとか決まった成果物といった拠り所になるものがない士業なので、誰かに頼りたいという気持ちだとしんどいです。独立する上でリーダー気質は基本的な要素として求められます。

文化的な面もあるかもしれませんが、女性の方が管理職になりたがらない等の統計もありますし、この辺りが一番のハードルなのかもしれません。

大阪の協会の理事長は女性ですし(2023年現在)、理事・委員も女性は多くいらっしゃいます。

とりあえず結論としては、男女差については性差による心理面の傾向はあると思いますが、個人差の方が大きいのが中小企業診断士の世界、女性の方が(少なくとも)最初は有利ということで締めくくっておきます。

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