読書ノート

2020年12月から3年限定のタイ生活。主に読んだ本について記録しています。

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  • 読書記録(森見登美彦さん)

    森見登美彦さんの著書の読書記録をまとめました。

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【10年で1,600冊】大人が読書を習慣にするヒント

高校生までは積極的に本を読んだ記憶はありませんが、大学3年から何となく本を読み始めて今に至ります 読書記録サービスの読書メーターを2011年4月に始めて、2020年9月時点で1,663冊(1日平均0.48冊)になりました(雑誌・漫画を除く) 仕事の繁閑などで時期によってバラツキはありますが、年150冊以上のペースで10年読み続けています 大人になってから読書を習慣にしたい人のヒントになればと思って気を付けていることをまとめました はじめに2020年8月にnoteを始め

    • 【74】Googleのプロダクトデザイナーが実験した87の戦術『時間術大全』ジェイク・ナップ他

      Googleでgmailやyoutubeのプロダクトデザイナーだった著者が、時間を生み出すために実験した戦術を紹介しています。スマホ利用時間が長くなっている人、そもそも利用時間を把握していない人にはとても参考になると思います 実験思考とテクノロジーへの深い理解が特徴 本書が世の中に数多く存在する時間術の本と大きく異なるのは、新しいテクノロジーを活用したサービス開発・改善の手法(実験)が持ち込まれていることだと思います 例えば、youtubeなどのサービスはいかに多くのユ

      • 【73】非対面が増えた今こそ学びたいパソコンスキル本『パソコン仕事が10番速くなる80の方法』田中拓也

        仕事を進めるうえで対面でのコミュニケーション機会が減ると、必然的にパソコンと向き合う時間が増えてきます webミーティングが増えるなかでも、対面であれば伝えやすかったことも資料が必要になることも多いような気がします パソコンに向かっている時間は「仕事をしているつもり=作業」になりやすいので、可能な限り時間を減らす努力が必要になります 本書は、仕事の本質的な部分に直接効果があるとは思いませんが、そのために必要な時間を生み出すのに十分意味がある内容です データの収集や分析

        • 【72】自分らしく生きることを強要される残酷な現実『無理ゲー社会』橘玲

          無理ゲーとは、攻略が極めて困難なゲームのことで、現代人が直面している暴力的で対処不能な現実を表現しています 読んでいて暗くなる事象やデータが多く掲載されていますが、「無理ゲー社会」が進行していることがよくわかるものをいくつか取り上げます まずはアメリカで増えている「絶望死」です 世界中で平均寿命が延びているのに、アメリカの白人労働者階級(ホワイトワーキングクラス)だけは平均寿命が短くなっている。その原因がドラッグ、アルコール、自殺だとして、これを「絶望死」と名づけた。(

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        【10年で1,600冊】大人が読書を習慣にするヒント

        • 【74】Googleのプロダクトデザイナーが実験した87の戦術『時間術大全』ジェイク・ナップ他

        • 【73】非対面が増えた今こそ学びたいパソコンスキル本『パソコン仕事が10番速くなる80の方法』田中拓也

        • 【72】自分らしく生きることを強要される残酷な現実『無理ゲー社会』橘玲

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          6本
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          3本

        記事

          【71】google式87つの時間を生み出す戦術『時間術大全』ジェイク・ナップ他

          「忙しい」という状態が当たり前になると、どうやったら時間を作り出すことができるのか、考えることもしなくなってしまいます 本書の著者は、世界的なIT企業GoogleやYoutubeで働いていた人物で、私が想像する「忙しい」を超えた状態も経験していると思われます 「時間オタク」を自称する彼らが実践してきた87つの時間術は多岐に渡っており、どこからでも良いので試してみて、自分に合うものを習慣化していくことを勧めています 特にGoogleやYoutubeで働いていた経験から同社

          【71】google式87つの時間を生み出す戦術『時間術大全』ジェイク・ナップ他

          【70】著者の思考をトレースしやすい勉強になる種本『水危機ほんとうの話』沖大幹

          未来予想の本をいくつか読んでみると貴重な資源として「水」を挙がってきます いずれの本でも予測の中核という位置づけではありませんが、他の資源に比べて意識する機会が少ないので印象に残りました。具体的には、人口増加や気候変動により食糧問題が深刻化するが、その際に必要となる水資源の重要性が増すという内容です さらなる情報を収集するために次の本を選びました 著者は水文学者で東京大学生産技術研究所教授である沖大幹さんです。インターネットで簡単に情報収集してみると、筆者の文献を参考に

          【70】著者の思考をトレースしやすい勉強になる種本『水危機ほんとうの話』沖大幹

          【69】コンサルタントによる功罪告白『申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。』カレン・フェラン

          本を選ぶときにタイトルはとても重要な要素です 書店で紙の本を探すときは、装丁にも目がいきますが、電子書籍ではよりタイトルが重要な要素になってきます もちろん目次やはじめにを読むことでタイトルと中身のギャップを把握できる場合もありますが、本を読む人にとってタイトル詐欺は避けて通れない問題だと思います その点で本書は非常に購買意欲をそそるという意味で「いかにも」なタイトルですが、決してタイトル詐欺ではない一冊です 筆者は著名なコンサルティング会社での勤務実績に加えて、大手

          【69】コンサルタントによる功罪告白『申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。』カレン・フェラン

          【68】極限状態でも貫く自己はあるか『国家の罠』佐藤優

          難解な内容をわかりやすい文章にまとめることができるのは、アタマの良い人の特徴だと思います 筆者の佐藤優さんは、外交の最前線である外交官として旧ソ連の日本大使館に勤務し、その後鈴木宗男事件に連座し逮捕され五百十二日間の独居生活を過ごした経験を持ちます そもそも外交官、特にインテリジェンス(特殊情報活動)という国益に直結する仕事の世界はなかなか理解しにくいものだと思います それに加えて、東京地方検察庁特別捜査部による国策捜査は、さらに理解しにくい特殊な性質を持っています。し

          【68】極限状態でも貫く自己はあるか『国家の罠』佐藤優

          【67】多様性は魔法の杖?『正欲』朝井リョウ

          少なくとも7時間は寝ないと頭が働くなります 健康管理が出来ているというと聞こえが良いですが、切実な問題として寝ないと何も考えられなくなるので、問答無用で寝るようにしています 仮に睡眠時間が足りないと、仕事の効率低下、残業で取り戻そうとする、睡眠時間の更なる低下という、悪循環に陥ることが目に見えているので、諦めて寝てしまうのが良いと考えているからです それにも関わらず、睡眠時間を削って一気読みしてしまいました 2021年3月26日に発売されたばかりの朝井リョウさんの最新

          【67】多様性は魔法の杖?『正欲』朝井リョウ

          【66】環境が変わる時代の心構え『メンタルの強化書』佐藤優

          環境が変わるとき人間はストレスを感じます 人間の本能として、今までに経験したことのない身の危険に遭遇するリスクが高まるため、身を守るために興奮状態が続きやすく精神的に疲弊しやすいということだと思います 以前ストレスの強さを指標化した本を読んだ際に、配偶者の死別がストレスのトップで、親族などの死別などが続き、割と上位に海外転勤・転職があがっていました 派手に出歩くことは自重しているため、身の危険を感じることはありませんが、仕事だけでなく生活でも初めてのことが多いというのは

          【66】環境が変わる時代の心構え『メンタルの強化書』佐藤優

          【65】非合理の徹底による差別化『ドン・キホーテだけが、なぜ強いのか』坂口孝則

          タイのバンコクで日用品を探すときに重宝するのが『ドン・ドン・ドンキ』 『ドン・ドン・ドンキ』は、激安の殿堂『ドン・キホーテ』の東南アジア業態で現在2店舗を運営しており、来年には撤退する東急百貨店の跡地に3店舗目の出店を予定しています 東急百貨店だけでなく、伊勢丹も昨年タイから撤退するなど日本式百貨店が苦戦するなか、ドン・キホーテが出店を加速するのは現在の小売業界の状況を象徴しているように感じます 本書ではドン・キホーテが小売業界のなかで独自の戦略を展開して成功している要

          【65】非合理の徹底による差別化『ドン・キホーテだけが、なぜ強いのか』坂口孝則

          【64】優等生のまま革命は起こせない『スペードの3』朝井リョウ

          トランプゲーム【大富豪】でジョーカーに唯一勝てるカード 数字の3はゲーム内で最弱のカードだが、見せ場があれば最高の存在感を発揮する。あくまで見せ場を作ることができれば ミュージカル女優つかさのファンクラブを束ねる優等生の美知代 つかさに憧れる美千代の同級生、地味で冴えないむつ美 ライバルと比較され、かつての人気を失いつつあるつかさ 3人の女性が主人公の3部構成で、登場人物は共通ですが、視点が変わることで物語がサクサク進んでいきます もう一つの特徴としては、主人公が

          【64】優等生のまま革命は起こせない『スペードの3』朝井リョウ

          【63】著書を3冊続けて読んでみて『君に友だちはいらない』瀧本哲史

          『2020年6月30日にまたここで会おう』『ミライの授業』に続いて3冊連続で瀧本哲史さんの本を「著者買い」するほど響きました。瀧本さんの著書を読んだことがない方は一度手にとってみることをおススメします 自ら考える若者を増やすことでより良い世界へのパラダイムシフトを起こすことが著者の信念であり、それを実行するための手段として執筆や講演活動をしている言行一致がシンプルにカッコいいと感じました。また「七人の侍」「フリーメイソン」など繰り返し登場する例えも言い方や伝え方を変えている

          【63】著書を3冊続けて読んでみて『君に友だちはいらない』瀧本哲史

          【62】考え行動する若者を増やし変革を起こす『ミライの授業』瀧本哲史

          世の中を変えるためには圧倒的なカリスマに託すのではなく、自ら考える小さなリーダーをたくさん育てることが重要との想いから、若者に対して講演や執筆活動を行ってきた著者が最後にまとめたのが中学生に対する『ミライの授業』でした 未来はどうなるのか嘆くのではなく、未来を自らつくる人を育てることが著者の願いです この行動には、パラダイムシフトには世代交代が必要だという考えが背景にあります。いくら新しく画期的なアイディアがあったとしても、旧世代を納得させることは非常に難しいことは歴史が

          【62】考え行動する若者を増やし変革を起こす『ミライの授業』瀧本哲史

          【61】脱カリスマ/伝説の講義で出された最後の宿題『2020年6月30日にまたここで会おう』瀧本哲史

          この本のタイトルを最初に見たとき、出版社を疑う気持ちがありました 2019年に亡くなった著者が2012年の講義で伝えたメッセージである「2020年6月30日にまたここで会おう」をタイトルに据えており、商業的な意図を疑ってしまったからです しかしそれは思い違いで、著者の本気のメッセージを伝えるに最も相応しいタイトルだと読後にはわかります 本書は2012年6月30日に東京大学の伊藤謝恩ホールで行われた講義をライブ感そのままにまとめたものです 大学生のときに『僕は君たちに武

          【61】脱カリスマ/伝説の講義で出された最後の宿題『2020年6月30日にまたここで会おう』瀧本哲史

          【60】「好き」から個人で価値を提供する『あえて数字からおりる働き方』尾原和啓

          昨年末から別組織に移ったため、これまで当たり前であった組織に所属して働くことについて考える機会が増えました。また、組織を意識し始めると個人としてどう働くかも同じように気になってきます 似たテーマの本を読んでいると、20世紀を代表する大企業が終身雇用制度が限界であることを認めており、会社に尽くせば安泰、何とかなる時代が終わりつつあることは間違いなさそうです じゃあ自分で事業を起こしたり、副業を始めたりと選択肢はありますが、組織で働きながら挑戦するべきことについて著者の考えは

          【60】「好き」から個人で価値を提供する『あえて数字からおりる働き方』尾原和啓