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絵本から始まる洗脳

子どもの頃から絵本は割と好きな方だったと思う。
本の編集をする叔母が、何かと贈り物でくれたり
母と一緒に図書館に行って、読み聞かせ会に参加するのも好きだった。

息子が生まれてからも、本が近くにあったらいいなと思って
日本から送ってもらったり、コロナの規制が落ち着いてから
家族で日本に帰った時も、本屋さんで何冊か買って帰ってきたりしている。

そんな中、息子用にと選ぶ絵本は自分自身が触れてきた時とは違う
新しい目線で読んでいることに気がついた。

絵本には幾つかの種類?効能?があるように思うんだけど
言葉を覚えたり、それを口ずさんだり、絵から色合いや表情を学んだり
物によってはストーリーから教訓を伝えたりするものもあったりする。

ただ、この教訓や教え的なものは、思った以上に厄介だと思っている。
まっさらな彼らの脳みそに、幾度となく読み聞かせることで
知らないうちに浸透させて、その考えをあたかも正しいように思わせるのはとっても簡単だと思う。
そして、そういう本と出会うのは、そんなに難しくないことにも驚いた。

私も子ども時代に馴染みのあった、ノンタン。
タイトルだけで、、今の私は選ばないな…というのもあったんだけど
これだったら大丈夫そう?と思って購入し、開いてみたら
話の最後は、太陽にノンタンがゲンコツされる。というものだった。

正直、ちょっとショックだった。
ノンタン=こどもの象徴が
太陽=大人もしくは自分より力のある人の象徴に
力でねじ伏せられる。の様な構造が、何人ものチェックをすり抜けて
しっかり私たち親子の手元に届いたことが、なんだか信じられなかった。

私自身、父親にゲンコツされた経験はあるけど
一種の暴力でその場を収めることに1ミリの効果もないことを
十分に理解しているし、もう対話の時代になってるんじゃないの?涙
と悲しくなった。
制作側に意図的な気持ちはないと思うけど、
逆にアップデートがされてないって事で、なんか、なんかなーの気持ち。

息子は、この本のリズミカルな言葉の並びをとっても気に入っているけど
私は最後のページを気がつかれないように、いつも飛ばして読んでいる。


絵本を選ぶときは、なるべく作成側の意図や思いが偏っていない
単純に世界の美しさや人間の喜びみたいなものだけの
シンプルなものを選べたらなと思う。

ただこの事を考えると、こういう絵本の選び方も
私自身の考え方によるものだから、これも一種の洗脳では?
と永遠のループにハマっていく。

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