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ライダーの集団心理

ものの本によると「旅は人類のDNAに刻み込まれた本能」なんだそうです。
近場のツーリングであってもそれはれっきとした旅なんでしょう。週末の宮ヶ瀬周辺を見るとまさに納得の旅人の数です。

いろんなバイクがあって、思うことはライダーの数だけあって、バイクに乗るほとんどの人の目的はツーリングだと思います。
ぼくはあまりツーリング派ではないんですが、それでもみんなが「行きたい」という気持ちは分かります。

そんな中で要注意だな思うのは「マスツーリング」です。

何人から「マス」になるのか知りませんが、体感的には5人を超えたら単独で動く時とはいろいろ違いますね。
ましてや10人、20人になったらもう目が届かないしコントロールするのも難しいと思います。

マスツーの何が怖いって「集団心理」だと思うんです。
バイクに限ったことではないですが、人は集まると心理状態(=行動)が変わりますね。え、この人こんな感じだっけ?みたいな。

Webで得た情報にこんな集団心理の特徴がありました。

  • 自己の言動に対する責任感と個性がなくなる

  • 自分達が強くなったような気がする

  • 感情的になる。論理的に考えられなくなる

昔「赤信号、みんなで渡れば怖くない」ってギャグがあったけどまさにあれです。
一人だったらしないことを大勢ならやっちゃう。これは人間の特性みたいなものだそうです。

マスツーでよく見る問題行為はこんな感じ。

  • 観光地(SAや道の駅)で駐車スペースを占拠する

  • 分断を避けるため危険な場所で無理な追い越しをする

  • 無意味に騒音をまき散らす(他者への威嚇)

他にもいろいろありそうですが、これらはよく目にします。いわゆる迷惑行為です。
単独ならまずしないでしょう。これがエスカレートすると昔の暴走族です。暴走族も意外に一人だったらやらないんですよ。

そもそも日本の交通事情でまとまった数が一斉に移動するのは無理があります。
アメリカやオーストラリアの田舎ならともかく。信号があって他車がいる限り必ず集団は分断します。

これを何とかするには細かい部分までルール化してしっかり監視するしかない。ちゃんとそれをやるからメーカー主催のツーリングイベントなんかは成功してるんです。
主催者側の苦労が想像できますよね。

一番シンプルなルールは「現地集合・現地解散」。これでほとんど問題は発生しない。でもそれじゃマスツーにならないのでルールを追加します。
いろいろ想定してどんどんルールを増やすと守る方も守らせる方もストレスが増えます。

マスツーってそういう苦労の上に成り立ってると思います。
その覚悟なしに「さーみんな集まって走ろうぜー」ってやると前述の迷惑集団になるわけ。自分たちはそうはならないと思ってても、なっちゃうんです悲しいことに。

グループツーリングでちょうどいい人数って実は3~4人だと思ってます。意思の疎通も上手く行くし、変に気が大きくなることもない。
ストレスが少ないから結果的に安全です。ツーリングスポットで見ていても多いのは3~4人のグループ。みんな分かってるんだなあと思います。

日本ではバイクの社会的認知度が低いです。バイクを取り巻く環境も同じ。楽しくてやってることが結果的に自分たちの首を締めることにならないよう注意したいものですね。

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