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月間180時間の残業をしていた男性教師が育休をとった理由

こんにちは。



マサムネです。


現在育休中ですが、現職時代は最大で月に200時間くらい残業をしていました。


なんでそんな時間になるの?!


という方のために書いておくと、始発で行って終電で帰る生活で一日8時間くらいの残業。


これに休日の部活動+事務処理の時間をあわせるとだいたいそんな感じになります。


しかもこれ、まれな例ではなくてこういう働き方をしている教師はたくさんいます。

数年前の記事ですが、めちゃくちゃ残業してますよね。



とにかくそんな働き方をしていた僕なんですが、ふとした時に、


「このまま続けていたら死ぬな」


って思いました。

異常な状態で働いていたんですよね。


結婚する予定の人とデートするのも、土曜の部活が終わってから車を飛ばして駆けつける・・・みたいな。

でも会ったときには心身ともにボロボロなんですよね。


結婚後これではいけないと思い、これ以上削れないくらい仕事の時間を削減しましたが、それでも月に50時間の残業はやっているという状態でした。


責任もって仕事したいし、子どもたちの自立の手助けをしたいと本気で思っていますが、それでもこの生き方は全く持続的でないとも感じていました。

60歳まで教師を続けていける自信が全く湧いてきません。



労働時間の長さとは別に、

教師の仕事をする中で最もしんどかったのが、自分が正しいと思うことをそのままに行えないことです。

例えば私は、立場の強さを使って相手を叱って矯正することは良くないことだと考えています。

叱る人の顔色をうかがい、自分の頭で考えることをやめてしまうからです。


私は叱らず対話をするというスタンスを貫いていたのですが、そのことによって良く思わない人もいるわけです。

問題行動をとった私のクラスの生徒を私が話して聞かせようとしているのに、それより早く大きな声で怒鳴りつけたり

私の教育の信念を腐すような発言をしたり・・・

まぁこれはいいでしょう。。


妻には頬がこけてげっそりしていると思われていたようです。



理想と違う教育の現場、長い拘束時間、そんな生活を続けていく中、妊娠がわかりました。

この生活をしていく中で家族にきちんと向き合えるとは思えませんでした。



これらのこととは別に、学校現場と社会とのギャップにも悩んでいました。


世の中の変化はめまぐるしく、インターネットやSNSがどんどん世界を変えていっているのに、学校は全然変わらない。

このまま置いて行かれて、老いていき、化石になるような感覚。

私が教師になって初めて3年間担当した生徒たちや、その後関わった子どもたちが大人になったときに会いに来てくれたとします。

するときっとその中には新たな価値観でいきいきと生きている子たちもいると思うんです。

そんな子たちに、

成長していく彼らに再会したときに、

「俺もこんな風に成長してるから、皆ももっともっと好きなこと頑張れよ!」

って言ってやる自分でいたいです。


でも実際はどうでしょうか。

校門はタイムトンネルと揶揄され、学校はアップデートされず、

自分の正しいと思うこともできないまま、時間だけを奪われていく。

一番大切にするべき家族のことにも向き合えない。


こんな姿、僕は絶対に彼らに見せたくなかった。




だから、僕は育休をとりました。



もちろん育児にコミットするという目的もあるのですが、

それ以外の目的も強く意識した状態で育休に入ったというのが正直なところです。



ひとそれぞれ育休に興味を持つ理由は様々だと思います。


育休を終えた今、これからとろうか迷っている人がいたら、僕は必ず

「とるべきだよ」

って勧めると思います。


終えてみて、育休には社会を変える可能性があると思っています。


多様性、持続性、自己実現、少子化問題、教育効果。


様々な観点から、男性の育休はもっと広がってほしいと思っています。

また、男性教師が育休をとることの社会的意義はとても強いと確信しています。


このことを広げるために今後も色んなことをシェアしていきたいと考えています。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました^^

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