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生きてるをベクトル(強さと方向性)で考える。

”生きている今” 暖かさと動きをベクトル(強さと方向性)で考えよう。

東洋医学はまるごと一つの人間をしっかりみるために、さまざまな切り口を使ってみていきます。


そのなかには、
肝心脾肺腎という5つの臓腑を設定して人を診る五臓のくくりだったり、
陰陽という切り口の概念だったり、
気血、
五臟六腑、
一源三岐など、さまざまな概念を使っています。

さまざまな切り口は、すべてまるごと一つの人間を診るために

どの切り口も、すべて一人の人間の生きている状態を考えるためであり、一人の人間がまるごと一つの存在として生きているということを忘れてはなりません。


生きていること:暖かく動きがある。

この”生きている今”を考えるさまざまな概念を使う前に、押さえておきたいポイントがあります。それは、生きている人は暖かい、そして生きているということは動きがあるということです。

この暖かく動きがあるということを、気血の概念で考えたり、臓腑、陰陽さまざまな切り口で考えていくわけです。


全体を見通す概念として気の昇降出入(ベクトル:強さと方向性)

全体を見通す概念として気の昇降出入を押さえておくと全体観が崩れにくいと思います。つまり、「暖かく動きがある」ということを、気のベクトルで考えると非常に考えがまとまりやすく、いろんな事に応用が聞きます。

気という言葉を使っていますが、各々の概念のベクトル(強さと方向性)と考えていただければOKです。

まず、大まかにその状況がおこっていることをベクトル(強さと方向性)で考えるのです。

もう少し整理しておはなししてきますね。

気の升降出入で考える動きがあり生きている人間の身体 


臓腑。これらはとくに、ベクトル(強さと方向性)でまず考えていくのがポイントです。気の昇降出入と言いかえてもよいかなと思います。

基本的に五臓を主る、肝、心、脾、肺、腎と5つの臓腑のありようをかんがえていきます。

この5つの臓腑は関係性をもち、暖かく動きのある人の中心です。そしてそのために、気が巡り、温養し、生きているわけで、それを支えるのが臓腑、動きが気の昇降出入です。

さて、関係性は4つ。
1)肺と肝: 肺気は降り、肝気は昇るです。
2)心と腎: これは水と火。火を抑制し水を暖める。助けます
3)脾胃 : 脾は昇り、胃は降を主る。
4)一源三岐:衝脈を中心として任、督。華蓋としての肺

以上の4つのベクトルをしっかりと押さえるとわかりやすいです。

1,2)肺肝 心腎 上下の関係

上下の位置にあるものとして
1)肺と肝。 肺気は降り、肝気は昇るです。
2)心と腎 これは水と火。火をよくせいし、水を温める。心と腎は互いに助け合います



3)脾胃 昇降の枢紐


脾胃 昇降の枢軸

脾胃は中焦にあり、昇降の枢紐となります。前段の心肺の気の下降を助けます

脾は昇り、水穀の整備を輸送。つまり、全身の食べ物の栄養を散布します。 胃は降を主り水穀の下行を助けていきます。口から入った食べ物が、胃、小腸、大腸と下り排出されるという流れのベクトルです。


4)一源三岐:衝脈を中心として任、督。華蓋としての肺


生命は立ち昇る

生命は立ち昇るという命の勢いの有り様です。
一源三岐といわれる、臍下丹田を源とし、衝脈を中心し、前側を任脉、後ろを督脉がのぼります。そして上焦の華蓋(ふた)としての肺が受け止めてくれています。


生きている身体、暖かさと動きをとらえ全体観をもつために。



いままでのべてきた、4つが、全体観を持って気の昇降出入をつかみ、暖かく動きがある生きている人間を把握するためのポイントです。

全体観をもって人間をみれるということは大きなポイントです。
これを把握しておかないと、いつまでたっても、バラバラのパーツをくみたてていて、当てはまる、あてはまらないを考えているだけになってしまいます。

あ、生きてる。
暖かくて動きがある。そのベクトルは?と考えるところからはじめてみましょう。

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