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第十候【雀始巣(すずめはじめてすくう)】

二十四節気 『立春』の初候 3/20〜3/24頃

今日は、立春。昼と夜の長さがほぼ同じになる日です。
立春から夏至までの間、だんだんと日脚が伸びていきます。
ようやく春を体感できる季節になってきました。

「雀始巣」は、春から夏にかけて繁殖期を迎える雀が巣作りを始める時期です。
雀は、古くから日本人にとって身近な存在で、古事記や日本書紀にも登場します。
童謡や俳句にも用いられることが多く、「雀の巣」や「雀の子」は春の季語として使われます。

「ふくら雀」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか?
冬に、寒さから身を守るために、羽の中に空気の層を作り、まんまるに膨らんんだ雀の姿を表しています。
その佇まいから、豊かさを表す縁起物とされ、「福良雀」「福来雀」とも書きます。
雀には「厄をついばむ」という意味もあり、一族繁栄や家内安全の象徴にもなってます。
若い女性の振袖の帯結びにも「ふくら雀」という結び方があります。ふくら雀が羽を広げた形を表現していて、「食べ物に困ることなく豊かな一生を送れるように」という願いが込められています。

私たちのすぐ身近にいすぎて、普段は意識することもないかもしれませんが、この春は「ちゅんちゅん」という雀の鳴き声に耳を傾けてみたいですね。
「幸福は、すぐ側にあるよ」と教えてくれているのかもしれません。

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