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ポーの一族

中学生ぐらいの時に従兄弟の家で初めてポーの一族を読んだ。従兄弟が友達から借りてきたもので、2巻か3巻ぐらいだった。

その時の感想としては、外国が舞台のバンパイアもの、というぐらいのとらえ方だった。外国、でもってちょっと時代ものぐらいのとらえ方なのが、中学生にもなってなんちゅう知識レベル?と今振り返って我ながら悲しい。そんなレベルなので、覚えているのはポーの一族がバラのスープを飲んだり、お茶にバラのエッセンスを加えて飲んでいたこと(ぐらい)。

パーム・スプリングスに一人旅に行き、街をぶらぶらしていると、目についたのがお洒落なワイン・デリ。まさに観光客が足を踏み入れそうなお店で、まずうちの近所には無いようなお店。なのでふらふらと吸い込まれるように入ってしまった。

入ったら入ったで、キラキラしたお店で、これまた旅行中のぶっ飛んだ金銭感覚で、正気なら買わないようなものを買ってしまった。

ローズ・ウォーター である。

100㎖で、$17だった。およそ¥1,800。 まさに正気なら目にも止まらない代物。そんなものを買ってしまうなんて、旅行とは恐ろしいものだ。

生ものなので、開封後は冷蔵庫で保管してください。 と書いてある。サッサと消費したほうがよさげだ。

どんなもんかしら、とハーブティーに数滴たらしてみると。。。 バラの素敵な香りがするじゃないですか。でもミントのハーブティーに混ぜるとどうも香りが混ざりすぎ。複雑になっちゃって微妙なのだ。なのでお白湯に数滴たらして飲むことにする。

数滴で寒気を紛らわせるためのただのお白湯が、一気に香りのよりゴージャスな飲み物になっちゃうよ。ローズ・ウォーター素晴らしすぎる。

香りに注意して飲んでみると、ほのかにレモンのような酸味もある。レモンほどきつくないので飲みやすいけど。奥が深いよ、ローズ・ウォーター。

ポーの一族は電子書籍になっていたので、改めて読んでみた。なんか、悲しいお話しやなぁ、と思わずにはいられない。そして人間の習性というか、自分たちと違うものや理解できないものは排除する、という集団の考え方や、生きていることに喜びや意味を見出せない辛さ、とか、こんな重い題材を一昔前の少女漫画は扱っていたのか、と中学生の頃+30年ほどの経験を足した今読むと、ビビる。

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