原始反射とは? わたしが統合ワークをやる理由
反射=いのちを守るしくみ
反射というのは、刺激に対して無意識にからだが反応すること。わたしたちが意識ではコントロールできない動きのことです。
たとえば熱いやかんに手が触れたとき。
考える間もなく、ぱっと手を離しますよね。「離すべきか、離さざるべきか」なんて考えていたら火傷してしまいます。
こんなふうに身の安全を守るため、考えるより早くからだを動かす仕組みが「反射」です。
原始反射の出現と統合
原始反射とは、胎児~新生児期にみられる反射のこと。まだ自分の意思では動くことができない赤ちゃんの身を守り、出産・発達の段階を助けてくれるとても大切なしくみです。
特徴は、発達の段階が進むのに従っていくつもの反射が次々と現れ、消失していくこと。一つの動きからまた次の動きへと、リレーのように進んで行く・・・反射を使った発達の仕組みは、驚くほどうまく作られています。
脳が発達して自分の意思で動きをコントロールできるようになっていくと、反射の動きは「抑制」されて現れなくなり、これを「統合」と呼んでいます。
ここでポイントなのが、反射が統合されても、それはなくなるわけではなく、使われない状態でからだにはずっと残っている、というところ。
だから統合されていた原始反射が、病気やストレスなどでまた出現するということもあるんです。大人になってからも、緊急事態にはまた現れて助けてくれる、といったイメージです。
原始反射の残存と生きづらさ
原始反射は赤ちゃんが育っていくのにとても大切なもの。ですが、統合のタイミングを逃してしまって反射が残ったままになっていると、常に無意識に刺激に対してからだが反応してしまうことになります。
「思ったように行動できない」という生きづらさを紐解いていくと、原始反射が残っていたりするんです。
考えるより先にからだが反応してしまうのだから、思うようにできないのは当然のこと。ですが、まだまだこういったしくみも知られていないので、「自分はこういう性格なんだ」と諦めてしまっていたり、変わるためにもっと努力しなくては」とさらに頑張り過ぎてしまってる方がほとんどです。
しかも生まれてからずっとそうだったから、自分がどれほど緊張しているか、思うように動かないからだにどれほど苦労しているかの自覚すらない方がとても多いんです。
誰も悪くない、ただ頑張って生きてきただけ
実はわたし自身、けっこうなレベルで原始反射を統合しそびれたまま大人になった人間です。
何かがおかしい、何かが苦しい、でも何なのかが分からない。
他の人とは何か違うと気付いてから、なにが悪いんだろう、なにを変えたらいいんだろうといろんなことを学びました。どうして自分はこんななんだろう、と自分のこともいっぱい責めました。
だから原始反射のしくみを知ったとき、
「そういうことだったのかーーーーー!」
って本当にすっきりしたし、
「反射じゃしょうがないじゃんねーーーー!」
って自責・自己否定をやっと手放すことができたんです。
反射が落ち着いて、本当に楽になりました。なんというか「楽」の次元が変わった感じ。
今までは原始反射のプログラムがONのまま、それをどうにかコントロールしようと四苦八苦してたのが、プログラムがようやくOFFになったのだから、次元が違うという感想は、たぶん体験した方なら共感してくださるのでは。
そんな自分自身の経験から、同じような悩みや苦しみを抱えている人がいたら、
「それはあなたのせいじゃないんだよーーーー!」
ということを声を大にして伝えたくて、施術に原始反射統合を取り入れるようになりました。
自分の生き方が間違ってたんでしょうか、と悩まれる大人の方や、ちゃんと生んであげられなかったのでは、と悩まれるお母さん。
そういう方々に、いっつもいいます。
誰も悪くないんですよ、ただただ頑張って生きてきただけですよ、
でももうその頑張り方を変えていい時期だから、一緒にもっと楽な方にいけるようやっていきましょうね、って。
生きづらさの悩みを、性格だと思ってあきらめてほしくない。自分を責めてほしくない。
そんな気持ちでセッションさせていただいております。
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