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チームメンバーの「働き方説明書」を共有する理由

私は、本日時点、独身で子どももいない。

部署の遠足を企画したり、

チームメンバーの子どもが通う保育園イベントに参加したり、

会社のイベントに子どもが参加できるようにしたり、

このようなことを自ら率先して企画する人間ではなかった。

職場に子ども?正直よく分からなかった

新規事業の立ち上げをしていた20代半ばまでは、会社の平均年齢も26歳でみんな独身。土日含めて働いていたし、長く働くことが当たり前だと思っていた。会社や事業のフェーズももちろんあるが、いま思うと、多様性のない環境だったし、そういう働き方だったと思う。

月日が経ち、徐々に、子どもを持つメンバーが入社したり、平均年齢の中心だったメンバーが家庭を持つようになった。とは言え、例えば、ママ社員の情報交換ランチには当然呼ばれないし、私も知ろうとしないしで、子育てをしながら働くことは依然として遠いことだった。

チームメンバーが全員ママパパ

2016年、私は強烈な転機を迎えた。会社の管理部機能を立ち上げることとなったのだが、チームメンバーが全員ママパパだったのだ。私は、常々、社員の生活を背負う思いであるのだが、メンバーの後ろに6人の子どもが控えることとなった。それから3年が経ち、一緒に働くメンバーも増えたけど、私の子どもも12人に倍成長した。

パパママ社員と働くようになって気づいたことがある。

アウトプットに影響なし。メンバー同士が助け合っていたことに気づく

「子どもを迎えに行くので早退します」
「奥さんが倒れたので保育園に子どもを送ってから行きます」
「家族の手術に立ち会うので会社休みます」

こういうことは日常茶飯事であるが、そのたびに、スケジュール調整をする、お互いにタスクを持ちあうということが当たり前にされていたのだ。それまで、一人でタスクを抱えこむような仕事の仕方をしていた私は、地味に驚いた。

アウトプットに影響はなく(もちろん、細かく調整事項はあるが)、むしろこういうことがいつ起きるか分からないからこそ、限られた時間の中でタスクを終わらせる気迫を感じる。

従来のやり方を変えればいいだけ

例えば飲み会。新規事業をやっていた頃は、仕事終わり「一杯いっちゃう?」の一声で、自然と仕事以外の交流がされていたのだが、いまはその時間には誰もオフィスにいないし(私もいない)、飲みに行けるかどうかはそれぞれの家庭に起因する。

そう、私は、メンバーとだけ働いているのではない。その子どもと、そのパートナー(奥さん、旦那さん)とも働いているのだ。

夜に打ち上げをしたいならメンバーのご自宅にお邪魔することもあるし、部署の打ち上げはもっぱらランチで開催するようになった。やり方を変えればいいのだ。

嬉しいことがあった。先週開催されたチームメンバーの送別会に、しれっと子どもが4人いたのだが、「子どもを連れてきていいですか?」と初めて事前に聞かれなかった。

よしよし。これで良い。

チームメンバー全員の「働き方説明書」を共有する

これらは、独身メンバーも同じである。子どもがいるとかいないかとか、男性か女性かとか関係ない。

私自身、鬼のようにTOEICの勉強をしなければいけないときがあって、今までと同じ働き方をしていてはいけないことに気づいた。通っていたTOEIC専門のコーチングスクールの方針で、週21時間の勉強時間を確保する必要があったからだ(実際は14時間くらいしか出来なかったけど…)。

その後も、大学に編入してパラレルキャリアに挑戦したり、自分の体調と向き合っているうちに、家庭はないし子どももいないけど、私にも働き方があって、それを積極的に打ち出して良いことに気づいた。

「大学に行くから残業はしない」「年に数回海外旅行をしないと呼吸できない」など、ありがたいことに、私の働き方もチームメンバーに受け入れてもらっている。

今年から、こういった、チームメンバー全員の働き方説明書(メンバー自己記載で1行程度)をパワポ1枚にまとめて部署で公開している。

A :家族の入院などで突然休むことがあるかも
B :仕事と健康のバランスを維持する
C :保育園お迎えがデフォルト(18:15がデッドライン)
D :4月5月就業時間を8:30-17:30へ変更 | 週1回残業可
E :月木定時で帰ります
F :入社したばかり。まずは業務の安定稼働を最優先でがんばります
G :17:50退社 | 小学校保護者会で最低月1回の午後休 | 他リモート

といった具合に。

パパママ社員と働くようになって気づいたことがある。

私は、仕事のミッションを実現したいという思いがすべてであるということに。実現したいミッションが明確であるか、職能タスクと事業タスクという仕事の仕方がすべてで、それ以外はなんでも、ないならつくればいいし、イケてないなら壊せばいいと思って思っている。

そこからすると、メンバーの働き方は手段であって、なんとでもチームで工夫できる。これからも、メンバーそれぞれの働き方を紡ぎながら、ライフイベントの変化や個人のやりたいことを精一杯サポートしていきたい。

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