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ラーメン二郎の在宅クッキング〜味の乱れは宇宙の乱れ?

ラーメン二郎がスープの無償提供を始めた。

そんな情報をゲットした旦那さんの目の色が変わった。ラーメン二郎目黒店に鍋を持って行くとスープを無料でもらえるという。ちなみに麺と焼き豚は販売している。

ということで鍋を持ってラーメン二郎に向かった。


到着するとラーメン二郎の前には二つの行列ができていた。

ひとつは店内で食べる行列。
それより3倍ぐらい長い列がテイクアウトだ。

20時ちょっと前に並び始める。
あとからあとから鍋を持つ人が集まってくる。
ほどなくして「今日はここまでです」と店員さんが新規打ち切りに入った。ギリ間に合ったみたいだ。

4月下旬にしては肌寒い夜。
道路に立ちすくみ、鍋を片手に何をしているんだろう。
しかし、もはや後へはひけない。
戦時中の配給ってこんな感じなのかな。


思えば二郎を避けてきた人生だった。
大学時代、キャンパスの隣にはラーメン二郎三田店があった。
連日の大行列に並ぶ友人も多かった。
彼らは皆、二郎から帰るとぐったりとし、午後は睡魔と戦っていた。
「二郎を食べるために万全の体調で来た」という者も、腹痛で帰る者もいた。なにしろ二郎では、残すことが許されないという。

想像を絶する・・恐れおののいた私は、ついぞ二郎に行ったことがない。


そんな私にも二郎に向き合う局面がやって来た。

ジロリアンの旦那さんは、2、3ヶ月に一度ひとりで二郎に行っていたという。頼まれたって一緒にはいかない。

しかし、「スープをもらってきて、家で二郎を作りたい」と切実な願い入れがされた。

うむむ、二郎のテイクアウト・・

頭では理解できても心がついていかない。

しかし、ここはポジティブに捉えることにした。
濃いスープが苦手なら、薄めればいい。
肉が苦手なら、食べなければいい。
野菜が苦手な旦那さんも、ラーメンなら野菜山盛りいけるだろう。

山手通りで凍えながら待つこと1時間半。

ようやく鍋いっぱいにスープを入れてもらい、大事に抱えながら帰路についた。
まさか山手通りを鍋を抱えて歩くとは思わなかった。

いよいよ調理だ。

ゲットしたのはこの3品。
・無償提供のスープ。鍋蓋を開けてびっくり、スープにはぶよぶよの白い脂肪のような物体がたくさん浮いている。これが二郎か。(グロいので写真は割愛)

・麺。3人前と聞いていたけど通常の6人前はありそう。縮れている太麺。これは1000円。

・特大の焼き豚。これは2000円。

ということでまずは野菜を炒める。

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次に焼き豚をカット。

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麺をゆでる。6分ほど。

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盛り付けをして出来上がり。(写真は冒頭の通り)

気になるお味は。

、、、、こ、濃い!

でもやみつきになる、、、かも?!

縮れ太麺がスープに絡みつかれて、なんとも言えない。

ちなみに調理のあと、コンロ脇には吹きこぼれて固まったなぞ物体が残っていた。ブヨブヨしてる。いったい何からできているんだろう?

それにしても、スープの無償提供とはイキな試みだ。

実は、二郎の社訓の第二項には、「世のため人のため社会のため」というステートメントがある。

おそらく今回の取り組みは彼らのパーパスの元、ごく自然に行われたものだろう。

<ラーメン二郎三田本店 社訓>
一、清く正しく美しく、散歩に読書にニコニコ貯金、週末は釣り、ゴルフ、写経
二、世のため人のため社会のため
三、Love & Peace & Togetherness
四、ごめんなさい、ひとこと言えるその勇気
五、味の乱れは心の乱れ、心の乱れは家庭の乱れ、家庭の乱れは社会の乱れ、社会の乱れは国の乱れ、国の乱れは宇宙の乱れ
六、ニンニク入れますか?


味の乱れが、宇宙の乱れつながる???(第五項)

二郎の理念は壮大で、私にはまだ二郎「道」を語る資格はない。

しかし、コロナの影響で苦境にあえぐ飲食店が多い昨今、不況知らずの二郎を目の当たりにすると「なぜ二郎は人を惹きつけるのだろう?」と考えざるを得ない。

「飲食店」とか「ラーメン」というカテゴリーではもはやない、「エクスピリエンス」として唯一無二なんだろうな。すごいな二郎!

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