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僕が結核になった話をします(前編)


現在、僕は肺結核の治療のため、入院生活をしています。

皆さんは結核といえば何を想像しますか?

鬼滅の刃で、結核の青年が炭治郎の無意識領域に入って改心するシーンとかですかね?

僕も入院する前までは、

「昔は治らなかったけど近年治るようになった病気」

「よく昔の映画で空気の良い山頂で寝て治療してる」

というイメージしかありませんでした。

そんな乏しい知識しか持ち合わせていない僕が、結核でめちゃめちゃ苦しんだお話をしようと思います。まじで炭治郎の光の小人助けて欲しい!!!


ちなみに、僕は医療従事者ではないのであくまでこれは闘病記事です。

もし「症状的に自分も結核かも?」とか「結核だったらどんな治療を受けてどんな生活をするのか」ということを知りたい人に向けて、参考までにつらつら書いてみました。


結核のザックリした知識

現代は、がんや心疾患が日本人の死因で上位を占めてますが、数十年前までは結核もかなり上位だったようです。

昔は「不治の病」とされていた結核も、薬が開発されて治療が可能になってからは感染者は減少傾向にあります。

2019年の新規感染者数が14,460人。コロナに感染する確率よりかなり低い、、、


「治るし大丈夫やん!」って思うかもしれませんが、症状がかなりえげつないです。。。

悪化してくると毎日熱が38度を超えるようになって、やばそうな咳濃い痰(たまに血痰)が出ます。咳で睡眠が取れない時もしばしば。

「病で死ぬってこんな感じなのかな、、、」と毎日感じながら生きていました。

まあ結核になった人がみんな僕みたいになるわけではないらしいですが、とにかく発症したら早期治療が大事です。


結核の発症


僕の発症なんですけどちょっと流れがゴタゴタしてるのでわかりにくいかもしれません。文才が欲しい...


某日、意識高い系をこじらせた僕がスタバmacをしていると、急に尋常じゃない寒気が。

「あ、絶対熱あるやん」と思い、ダッシュ帰宅して体温を測ったら38.1℃、、、まじか、、、

とりあえず、掛かりつけの内科に行くと、

「絶対安静にして!風邪なら免疫で直る!!」と言われ、解熱剤をもらって帰宅。この時点でかなりフラフラでした。

コロナ禍ということもあり、一応職場に連絡。熱が下がるまで休むことになりました。


その後、一週間ずっと38℃以上の熱が続いたので、「流石にPGR検査を受けてください」と内科の先生に言われるも、結果は陰性。

「いや、コロナじゃなかったらなんなんだってばよ!」とすごいモヤモヤした気分でした。


そして、症状は若干よくなってる気がするけど、回復が遅いので別の呼吸器クリニックで診察することに。

レントゲンとCTの結果、「マイコプラズマ肺炎」ってことで抗生物質もらいました。

「やった!これで治る!」と思ってウキウキだったのですが、

ちょっとずつ回復はしてるかな?とよくわからない感じ。正直、熱は引いていて、症状は咳だけだったのでほぼ治っていると思っていました。

というかマイコプラズマ肺炎自体1ヶ月くらい長引くらしいので気長に待っていたという感じです。


※正直、スタバの時点で熱が出たのが結核だったのか「マイコプラズマ肺炎」により免疫が弱まって潜伏していた結核菌が発症したのか詳しいことはわかりませんが、この時点で結核は発症していると考えられます。


ついに結核だと判明


発熱してから1ヶ月半経っても咳と痰が解消することがなく、熱も出るようになり、徐々に悪くなっている様子でした。

痰に関しては濃い黄緑色の痰が出ていました。

「発熱 咳 痰 長引く」という感じでググると、

「結核の疑いがあります。すぐに受診をしてください。」という感じの記事だらけで「結核!?やばい死ぬかも??」と恐怖したのを覚えています。

すぐに、呼吸器クリニックに再検査をお願いしました。

血液検査の時に「結核の検査もお願いします!」と言って無理やりTスポット検査を依頼。

先生は「レントゲンの感じからすると結核ではないけど一応回しておきますね。」という反応でした。


後日、

先生に「Tスポット検査(結核菌の検査)が陽性ですね。紹介状を書くので大きい病院で検査を受けてください!」と言われトントン拍子で検査をすることに。

しかし、結核の検査はできるけど治療できる施設がない病院が多いらしくて予約の時点でたらい回しに。

この頃は毎日38℃以上の熱と咳痰が酷がったので、「もうどうでもいいから早くしてくれ」という気持ちで待っていました。

そして、病院にて喀痰検査の結果、結核だと診断され、さらに、「排菌をしているので即入院ですね」とさらっとお医者さんに言われました。

「Oh...」


結核判明までの僕の反省


ということで、ここまでが「結核」が判明した流れです。

発熱から2ヶ月ちょっと経っていたのでだいぶ悪い状態ですね。

血液検査で結核の検査を依頼しなかったらもっと治療開始が遅れていたと思いうとゾッとします。。。

正直、反省点は、

・2週間以上続く咳はやばい

・出来るだけ初めから詳しい検査をしてもらう

この2つです。

割と長引く症状も「そのうち治るだろ!」と楽観視する能天気マンなのでほったらかしにしてしまったんですよね。

自力で治せないと思ったら積極的に受診すべきでした。


また、序盤でPCR検査はしているんですが他の検査は一切してないんですよ。

今の世の中的に「まずPCR検査をしてから他の病気か調べる」というクッションがあるのは仕方ないですが、、、

今回僕のレントゲン結果で結核に見られる影がなかったので、珍しいケースだったのかもしれませんが、血液検査をしっかりやっていれば、もう少し早期発見できたはずでした。


始まる入院生活


検査をした日にそのまま入院だったので荷物は僕の一人暮らしの家から親に持ってきてもらいました。すまんおかん。。

案内された部屋は結核病棟の最深部にあって、もちろん個室でした。

排菌の量が多い人や入院2週間以内の人は強制的に個室で隔離されることになってるそうです。

ちなみに個室隔離とは言ったんですが、フロアから出れないだけで、トイレやお風呂などそのフロアには出入り可能です。隔離居住空間って感じ。

周りの部屋から今にも死にそうなひどい咳をする音が毎日聞こえてきて、改めてやばいところに来たな...と思いましたね。


そして気になる退院基準なんだけど、

毎週喀痰検査をして菌がいない結果が3回連続で出たら退院。

もしくは、出た菌を培養して4週間後に菌が増えていなかったら死んだ菌を排出してるってことでOK。この培養検査も3回連続パスで退院。

ちなみに退院基準にカウントできる検査は治療開始2週間後の検査からです。だから初めの2週間は喀痰検査をして菌がいなくても意味はなくて3週目からカウントスタート。

退院は最速で5週間かかるってことですね。

先生曰く、結核患者の平均入院期間は2ヶ月らしいです。な、長い。。


また、治療に関しても、とりあえずよくわからない薬をたくさん飲みます。

朝に4種類の薬を12錠+粉薬でした。絶対副作用やばいだろ!って思いましたが幸い今のところ無事です。


初めの1週間は発熱、咳、痰で人間の生活ができなかったのでひたすら寝ていました。この辺りが絶望のピーク。

2週目くらいから薬が効いてきたのか、ある程度活動ができるようになってゲームをしたりアニメを見たり中々楽しんでいました。よかったよかった。


その後、かなり順調に回復していたので、3週目から隔離フロアから出て移動制限が広がることになります。


後編に続く


記事が長くなってきたので、入院生活の途中からは中編or後編でまた書いていこうと思います。


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