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俺の涙でわかめを戻すぜ

2023/10/21(土)

 日記を丁寧に書く余裕がなかったし、いまだにあまり余裕がないので、こういうときは無理をせず数日間をひとまとめにして追いつく。

 7月下旬以来に美容院に行ったり、遠方から友だちが来たのでいっしょにご飯を食べたり、用事をこなしたり、小説を書いたり、うまく書けなくて泣いたりしていました。今日も泣いてます。俺の涙でわかめを戻すぜ~。俺の涙でわかめを戻すぜ~。いま作った歌です。

 本の話題その①
 本を飾りにすること自体は何もおかしいと思いません。だって美しいから、本って。昔は基本的に庶民が所有しない高級品だったしね。本来の用途で使わずにとっておいて飾るものなら他にもいろいろあるでしょう。靴とか食器とか化粧品とか。本がそこに入っても何もおかしくない。SNSでは「本をディスプレイすることそのもの」に反射的に嫌悪感を抱く人がけっこういる。心情はわかる。でも怒りすぎだと思う。

 本の話題その②
 海外の純文学の内容を深く語る書評と、日本のエンタテイメント小説の魅力を簡潔に紹介する動画は、それぞれ役割や目的が違う。やっている書評家も動画クリエイターもそう言っているし、良識ある読者たちもそれはわかっていて、両方からありがたく情報を得ている。それらを区別なく一緒くたに扱っているのは、一部の書店や出版社じゃないだろうか? 有名な書評家がときどき「自分の仕事と紹介動画をいっしょにしないでほしい」と怒っているのもそこなのだろうと思っている。

 本の話題その③
 今の世の中、評論って嫌われがちです。「面白ければ余計な理屈はいらない」と。しかし、キングオブコントやMー1をテレビで放映する日は、登場する芸人がやるネタの文脈、社会性、そのネタで勝負するタイミング、芸人の経歴や性格、観客や審査員との相性、大会が求めている笑いの方向性など、SNSで実に多角的にお笑いが論じられる。みんな、めちゃくちゃ評論をやっていると思う。こんなふうに小説が熱心に論じられたらいいなぁと思って、いつも羨ましいのだ。

 俺の涙でわかめを戻すぜ~。まだ歌っています。明日には悲しい歌が止みますように。おいしいわかめのみそ汁を飲めますように。なんだこれ。

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