見出し画像

【自治トピックス】No.62

 昨日、自宅に3回目のワクチン接種の案内が届いた。今月は2回目のワクチン接種から6カ月目に当たる。私は過去2回、ファイザー製のワクチンを打っているから、今回はモデルナ製にしたいと思っていた。幸いなことに、マスメディアによる〝モデルナ怖い怖い攻撃〟によってワクチンの予約枠には余裕がある。さっそく日曜日に地元の会場に予約を入れた。副反応が気になるところだが、過去2回経験済みなのでさほど不安ではない。先日、オミクロン株に感染した母は、隔離が解除されてすぐに仕事に出ていた。今週にも3回目の職域接種があるという。感染後すぐにワクチン接種すれば、より効果の高い抗体を得られる。こうなると、母は当面、オミクロンには無敵ということだろうか。東京では新規感染者数が前週を下回り始めた。実効再生産数は既に1を切っている。

東洋経済オンラインより

 もちろん医療機関のひっ迫は深刻だ。そこで従事している方々には感謝しかない。しかし、ささやかな光が見え始めているのも事実だ。今はとにかく、サクサクとワクチンを打ちまくろうではないか。政府や自治体が無策なのであれば、国民一人ひとりが着々と自己防疫を進めるしかない。

 さて、今週もニュースの切り抜きを見てみよう。

 専門家会議では、病床使用率や新規感染者数が減少し、逼迫(ひっぱく)していた医療提供体制が改善傾向にあることを確認。オミクロン株の重症化リスクは低く、まん延防止措置が長引けば効果も薄まることから、再延長はせずに期限通り解除することに賛同する委員が大半を占めた。

沖縄タイムス2022年2月14日配信

 沖縄県では既に「まん延防止等重点措置」の解除が議論されている。理由は、オミクロン株の重症化リスクが低いこと、重点措置が長引けば効果も薄まること、極めて冷静で妥当な判断だと思う。

大阪市役所は公式HPのコロナ発生状況を2月4日以降、更新すらできていない状態だ。
「2月1日以降、大阪府内でクラスターが170件発生しているのに、大阪市内では0件になっており、把握すらできていない混乱状況です。新規陽性者の多い大阪市内では患者数を確認するための番号だけしか入力できていない。今は感染者個人のケア、詳細入力は止め、発番のみを登録する方向で、新規陽性者数の発表だけはしっかり行いたい」(大阪府関係者)

「大阪は医師が保健所にファックスで新規感染者の報告を送信し、それを保健所のスタッフが手で打ってHER-SYSに入力するというアナログ方式が6割とのことです。東京は保健所ではなく、医師が直接、HER-SYSに登録する対応を徹底しているので遅れがあまり生じていないのだと思います」(東京都内の開業医)

 名古屋市の新型コロナウイルス感染症対策室はこう話す。
「PCR検査を受けて、結果が出て新型コロナウイルスに感染が確認となるまで、発症から2~3日かかります。療養期間が10日間ですから、HER-SYSへの入力遅れとなると初期対応が遅れます。またHER-SYSに感染者が直接、アクセスできるマイHER-SYSという機能もありますが、データ入力が遅れるとそれもアクセスできません。また、新規陽性者数をきちんと把握して、前週と比較することはまん延防止等重点措置の対策にとても大事です」

 大阪府は新型コロナウイルス感染による死者数は2月10日現在で3302人と東京都の3282人をも上回り、全国最多となっている。大阪府幹部は悲痛な表情で話した。
「吉村知事は昨年9月末、インテックス大阪に84億円をかけて大規模療養センターを作り、第6波が押し寄せた1月末から開設していますが、準備が進まず、患者受け入れは数人にとどまり、今は看護師が電話で健康相談をやっているだけです。15日に中等症用(200床)を開設すると準備をしていますが、間に合うか微妙です。東京都よりも先に、大阪府だけが緊急事態宣言という最悪のシナリオが現実味を帯びて語られている」

AERA.dot2022年2月13日配信

 厚労省のリークで尾身叩きするのが定番のAERAの割には良記事。名古屋ではHER-SYSの運用を改めて、入力遅れを減らしたが、大阪は相変わらず書類が溜まっている。参考にしてみてはいかがか。維新の政治家の悪い癖は、批判する記事が出たときに、外向けに自らの正しさを立証しようとすることだ。現に起きている矛盾をどう解消しようかという発想が立ち遅れる。府知事や市長のビッグマウスばかりが目立ち、結果が伴わない。第5波と同様、相変わらず保健所はひっ迫し、先の見えない戦いを強いられている。

 市保健所は、50歳以上や重症化リスクのある人への最初の電話連絡「ファーストタッチ」の際、食料品配布について案内する。ただ、ファーストタッチ自体が感染判明から約1週間後となり、療養期間内に配達が間に合わない場合もあった。49歳以下の重症化リスクがない人へのSMS(ショートメッセージサービス)によるファーストタッチでは案内はせず、本人から要望があった場合に対応する。

朝日新聞2022年2月15日配信

 これは大阪に限らず、どこの地域でも起きている。私の母も陽性判定から食料が届くまでに1週間かかってしまった。隔離期間が10日間だから、これでは意味がない。いただけるものはありがたくいただきたいが、せっかくの住民サービスなのだから効果的に運用したいところだ。あまりにも保健所に頼り過ぎという気がする。

「エコの小池」とは程遠い計画だ。明治神宮外苑地区の再開発計画案が9日、東京都都市計画審議会で承認された。再開発に伴う樹木の伐採は892本、移植を含めると計1056本が影響を受ける可能性がある。日本初の「風致地区」として、景観保全を義務付けられた「神宮の杜」は見る影もなくなりかねない。

日刊ゲンダイ2022年2月12日配信

 日刊ゲンダイというバイアスを含んでいるとしても、やはり神宮外苑の再開発はもう一度、東京都が主導して見直すべきではないか。これは石原都政の頃からうわさを聞いていた。都心の緑は単独で成り立っているわけではない。神宮外苑も、明治神宮内苑や新宿御苑、外濠などの緑と途切れることなくつながっていて、都心の良好な環境を維持している。

 そもそも都民葬とはどういったものなのか。都庁政策企画局の担当者によると、直近では1979年から95年まで4期16年にわたり東京都知事を務めた鈴木俊一さんが2010年に亡くなった際、当時の都知事としてほかならぬ石原さんが「東京都葬」という形で主催した。このときは政官界や自治体から約250人が参列し、一般市民の献花には約750人が訪れた。1983年逝去の東龍太郎さん、84年逝去の美濃部亮吉さん、2006年逝去の青島幸男さんら過去の都知事が亡くなった際には、何らかの形で都が葬儀に関与したことはあるものの、都葬や都民葬といった呼称がいつから呼ばれるようになったのは定かではない。
 今回の石原さんの都民葬も鈴木さんのときと同様のものとなるのか。
 担当者は「知事が会見でお答えした内容がすべてで、形式や予算も含めて現時点ではまったく決まっておりません。鈴木俊一氏のときの予算はすぐには申し上げられません」と回答。SNS上での批判的な声については「把握はしております」と話した。

ENCOUNT2022年2月7日配信

 小池知事がなぜ急に石原知事を敬うようになったのか分からないが、おやりになったらいいのではないか。その代わり、マスメディアは石原知事を一個人としてではなくて、「石原都政」という形でしっかり功罪を検証するきっかけにしていただきたい。

 小池都政とはすなわち「石原都政」の延長戦であり、そのレガシーの継承である。そういう認識を持てば、「都葬」の開催も頷ける。じゃあ、あの百条委員会のバカ騒ぎはなんだったんだということになるが。

 国民民主党と地域政党「都民ファーストの会」は14日、衆院議員会館で合同勉強会を開き、月内にも新型コロナウイルス対策などを柱とする共通政策を策定することで合意した。国民側は夏の参院選東京選挙区で統一候補の擁立を目指しており、共通政策の取りまとめで連携強化を後押ししたい考えだ。

時事通信2022年2月14日配信

 政策本位という趣旨は分かるが、玉虫色の共通政策では参院選に向けたアリバイづくりでしかなくなる。ここに小池知事は絡んでくるのか。維新はどういうスタンスなのだろうか。

無免許運転を繰り返した罪に問われた木下富美子元東京都議会議員に東京地方裁判所は「議員という法令を順守すべき立場だったことを踏まえると、責任は重い」として懲役10か月、執行猶予3年の判決を言い渡しました。
元東京都議会議員の木下富美子被告(55)は、去年5月から選挙期間中の7月にかけて、板橋区や新宿区で無免許運転を7回繰り返したとして道路交通法違反の罪に問われました。
15日の判決で東京地方裁判所の平出喜一裁判官は、「常習的に行われた犯行で、過去の違反による免許停止期間中だったことを考えると、被告の規範意識には問題がある。都議会議員として法令をより順守すべき立場だったことも踏まえると責任は重い」と指摘しました。
一方で「発覚後に強い社会的な非難を受けて議員を辞職している」などとして、懲役10か月、執行猶予3年を言い渡しました。

NHK2022年2月15日配信

 控訴はしないということなので、これで判決が確定するだろう。世の中、あまりにも騒ぎ過ぎた案件。本人が粛々と辞職し、粛々と裁かれ、粛々と次を狙えば良かっただけのことだ。当然、また選挙に出れば叩かれるだろうが、それもまた有権者が判断することだ。

 日本人と外国人を区別せずに投票権を認める住民投票条例の制定を目指している東京都武蔵野市の松下玲子市長は14日の定例記者会見で、条例案の議会への再提出を当面見送る考えを明らかにした。条例案は昨年12月の市議会で否決されており、松下氏は「市民や議会の意見に基づき、論点を整理して検討する。提出時期は示せない」と述べた。

産経新聞2022年2月14日配信

 松下市長に恋する産経新聞さんの執拗な後追い記事(笑)

 任期はまだたくさん残っているので、急ぐ必要はない。市政における優先順位もさほど高くはないのではないか。以前も書いたが、住民投票に参加できる範囲をどこまで認めるのかを、住民投票で決めればいい。それこそが住民投票の神髄ではないか。

 前日、町は大混乱した。
 「はぁ? 何の話か」
 13日午前7時ごろ、逮捕の方針を伝える報道を把握した町幹部が電話で伝えると、西大舛容疑者はけむに巻いた。再び携帯を鳴らすと不通に。程なく任意同行のニュースが駆け巡り「何がどうなっているのか。逆に教えてほしい」と記者に嘆いた。
 午後1時半ごろには、警察の車両3台が役場に乗り付け、スーツ姿の捜査員10人以上が家宅捜索を開始。約5時間半後、段ボール約20箱分の資料を押収した。西大舛容疑者は八重山署で逮捕され、午後3時55分ごろ、石垣空港に連行され民間機で本島に移送された。

沖縄タイムス2022年2月15日配信

 官製談合防止法違反容疑での逮捕。竹富町の町役場は石垣市にあるというトリビアなネタに加え、飛行機で本島に移送されるというのも、異世界の出来事のようだ。最近、官製談合、多くないか。

上川の南富良野町の池部彰町長が町発注の工事をめぐって入札参加業者に工事価格などの情報を漏らしたとして、官製談合防止法違反などの疑いで逮捕されました。警察はこのほか工事を落札した業者の社長ら2人を逮捕し、談合の実態解明を進めています。

NHK2022年2月14日配信

 こちらは北海道の南富良野町で、やはり町長が逮捕されている。

再び維新公認で参院選に立候補する松沢氏は、「第3極を作って改革を進めることに政治生命をかけている。 あらゆるチャンスがあれば挑戦する」と立候補の理由を述べました。

TVK2022年2月14日配信

 3年前、参院神奈川選挙区で当選し、昨年、任期を半分以上残して横浜市長選に立候補して落選。そして、またもや同じ選挙区から立候補する。今回、神奈川選挙区は松沢氏の辞職に伴い定数が一つ多い5議席を争う。最初から市長選で落ちても今回の参院選で国政に戻れると思っていたのだろうか。

 最後は訃報を。

 東京都清瀬市長の渋谷金太郎(しぶや・きんたろう)さんが14日午後8時半ごろ、同市内の病院で死去した。70歳。市が15日発表した。同市出身。家族の意向で死因は非公表。葬儀は近親者のみで行う。
 早大政経学部卒。同市議会議長などを経て2011年4月の市長選に無所属で立候補し初当選。現在3期目。
 市関係者によると、昨年暮れごろに体調を崩し、今年1月から入退院を繰り返していた。今月10日からは「治療に専念したい」との本人の申し出で、職務代理者に瀬谷真副市長を充てていた。

東京新聞2022年2月15日配信

 今日の午前中、突然入ってきた訃報。ご病気だったのだろうか。つい10日に副市長を職務代理者に立てたばかりだった。ご冥福をお祈りします。


ほとんどの記事は無料で提供しております。ささやかなサポートをご希望の方はこちらからどうぞ。