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僕が「外資沼」を出ていった理由。

こんにちは、新宅暁(@wakawaka_as)です。

年末に公開した初noteでは「外資系企業における沼」についてまとめ、外資経験者や日系企業の皆様から、たくさんの反応をいただきました。

また当然、『沼から出ていく必要あるの?』という反応も。

今回のnoteでは、私が「外資系を出て日系に戻った理由、またその結果」について書いていきます。外資系に所属、また転職を検討している方などへの参考になればと思います。

「外資沼」を出て、日系企業に転職した理由

高給を受け取り、働き方にも恵まれ、モチベーションにも溢れる外資系企業。そんな外資を辞めた人が次に向かうのも、多くの場合外資です。実際Twitter社の卒業生も多くはGAFAをはじめとする外資系企業へ巣立って行きました。(最近はベンチャー役員へというケースも増えているようです)

その一方、私は「長期的なキャリア形成への危機感」から転職を決めました。

「長期的なキャリア形成への危機感」とは?

外資系の広告セールスのキャリアラダーには以下が多いと言われています。

①アソシエイトセールス(見習い)▷②セールス(一人立ち)▷③シニアセールス(中堅)▷④リードセールス(ベテラン)▷⑤マネージャー(課長)▷⑥シニアマネージャー▷⑦ディレクター(部長)▷⑧シニアディレクター(本部長)▷⑨カントリーマネージャー(社長)

当時私は「シニアプロダクトスペシャリスト」という③に準ずる役職で、半年後に④に昇格、その後1~2年程度でメンバーを拡張し⑤を目指していこう、と上司とも話ができていました。ただその場合、前職を含め約7年間の広告会社所属となり、もし広告セールス外のキャリア形成を考えた場合、早期にキャリアに膨らみを持たせないと、選択肢が少なくなる、と危機感を覚え「マーケティング職」に進む事を決めました。

「デジタル注力急務の日系企業 」へ!

Twitterでは海外(シンガポール→サンフランシスコ→ニューヨーク)に上司を置き、本社のプロダクトマネージャーらと密に連携をとりながら広告拡販を進めてきました。担当した広告プロダクトは現在も、Twitterの日本市場における好業績のドライバーとなっていると聞いています。

しかしながら、本社との関係性における日本支社ならではの苦労も多々ありました。これは私の経験だけでなく伝聞の内容も多く含みますし、現在のTwitter社の状況とは異なると思いますが、よく言われている例としては、

■ 日本ならではの市場や、商習慣への理解の薄さ

■ 方向性の不一致

■ 日本社員軽視 

といった本社との衝突です。

そういった環境の中で、会社やビジネスが進む方向に、より良好なビジビリティとコントロール力を持つ「日系本社」で働きたいと考えるようになり、更には自身のこれまでの経験が強く求められるであろう「今後デジタル広告への注力が急務な企業」に狙いを定めました。

結果どうなったか?

前回noteにも記載したとおり25%の年俸ダウンで某アパレル企業に入社し、日本市場のデジタルマーケティング職、その後はグローバルでのデジタルメディア戦略を担当、デジタルにおける新しいコミュニケーションの開発や、データドリブンマーケティングの導入、また社内の働き方委員会に所属し不十分ながらも爪痕は残せたと思っています。ただその後「外資沼」の環境がどうしても忘れられなかった事、更に責務領域をより拡大できるマーケティング職でのオファーを頂けた事から、外資系企業へ戻る事になりました。

1年という非常に短い在籍となり、同僚の皆様への申し訳なさを感じているものの、今回の日系企業への在籍はキャリアに広がりをもたらすことになっただけでなく、マーケティングの世界で生きていくことを決断するきっかけにもなったことが、個人として大きな価値があったと思っています。そう思わせてくださった、前職のスーパー優秀なマーケッターの皆様に深い感謝を感じています。

最後に

広告会社、特に私のようにメディア企業からの事業会社への転職は、想像以上にアジャストメントが必要でした。特に高速で戦術の提供が求められる「メディア企業」と、ビジョンやプロダクトへの深い共感から戦略を生むことが求められる「マーケティング職」には大きなギャップがあります。

また、森岡毅さんが仰っている『広告だけをマーケティングと捉える「狭義のマーケティング」に囚われがち』で、川上から川下までの深い理解と、生活者課題や市場状況といった環境把握を見落としがちになります。デジタルの世界に閉じてきた私にとっては、事業会社での経験は、はっとさせられることの連続でした。

上記の経験から、今後入社する外資系企業ではプロモーション領域から一歩出た業務領域を担当する予定です。

以上が私の「日系→外資系→日系→外資系」の冒険記です。お読みいただきありがとうございます

結びに、これだなぁというツイートで締めくくります。


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