CFGのストロングスタイル的世界戦略にマリサポは何思う 〜板倉滉のシティ移籍はトリコロールがあってこそ〜

どうも、akira(@akiras21_)です。みなさまには今なおちょくちょくOptaのプレー定義をお読みいただいているようで何よりです。励みになります。

さて、きょうは朝っぱらからどエラいニュースが飛び込んできましたね。

「ウチ(マリノス)の選手じゃねーのかよ!!」

率直な感想です。マリサポなもんで。

とはいえ、ちょっぴり納得できる部分もあったんです。「これもCFGのプラン通りなんじゃないか」と。その理由をちょこっと記してみようかなと思った次第です。よければ読んでいってください。

CFGとマリノスと世界中のゆかいな仲間たち

CFG(シティ・フットボール・グループ)とは、かの有名なペップ・グアルディオラ尊師率いる大正義スカイブルーことマンチェスター・シティ(イングランド、以下シティ)を中心としたグローバルフットボールネットワーク(ハイパーメディアクリエイター感とかTM NETWORK感出たけど気にしない)です。その勢いは留まることを知らない、まさしくGET WILDな息吹がここ日本にも掛かっています。そう、我らが横浜F・マリノスがパートナーとしてグループ傘下に入っているのです。

ん?「パートナーとして」ってわざわざ言う必要ある?はい、あります。

なぜかといえば、CFGはシティを含むネットワークであって、シティそのものではないからです。例えるならセブンイレブンとセブン&アイグループみたいなものです。そしてマリノスはCFGの子会社ではなく、CFGがマリノスの株20%を保有している…という関係性になっています。CFGはマリノスの株主なわけですね。

マリノスの他にもCFGグループ傘下クラブが世界各国にありますが、中でもメルボルン・シティ(オーストラリア)とニューヨーク・シティFC(アメリカ)はマリノス以上にCFGと密接な関係を持っています。名前を見れば一目瞭然ですね。ついでにどっちのクラブもスカイブルーがクラブカラーだったりします。

他にもジローナ(スペイン)、アトレティコ・トルケ(ウルグアイ)あたりが傘下クラブとして名前が上がりやすいんですが、業務提携ぐらいの関係だったら実は他にもたくさんありまして…っていうのはここでは割愛します。

んじゃ、横浜ではなく仙台(川崎)からなのはどうしてなのか

本題に入ります。ベガルタ仙台(※2018シーズンに川崎フロンターレからローン移籍で所属)の板倉滉がシティに行った要因はマリノスじゃないかなと思うんです。「板倉はマリノスが育てた!」とかそういうのじゃなくてね(むしろマリノス戦で靭帯やっちゃってるし)

「マリノスはCFGの傘下クラブ」って聞くとどうも「マリノス←→CFG」な印象になりがちですが、実際はそうじゃないんじゃないかと思うんです。なぜかというと、こちら。

特に最後は自分でもツイートしたの忘れてたぐらいで…この他にもミックス・ディスケルドのケース(流れ流れて結局は韓国の蔚山現代に移籍したようですが)とかもあったり。こんな感じで今回の板倉の移籍に似たケースが過去にもいくつか見られるんです。

つまり何がいいたいかと言うと、

①CFGは傘下クラブからだけではなく、傘下クラブのスカウティング網を利用して、世界中の有望な若手選手をシティに集めようとしている
②そうやって集めてきた若手選手は直でシティ入りさせるのではなく、まずは別のクラブにローン移籍させて、言うなればシティに適した選手かどうかふるいに掛ける
③その結果シティに合うと判断されればめでたくマンチェスター栄転、そうでなければ売却益を出して移籍金ビジネスを成立させる

この3つの流れを世界的に実行しようとしてるんじゃないかなーと思うわけです。実際、板倉も契約こそシティと結んで(ついでに川崎に対しても1億4000万円もの移籍金も発生してるそうで)、その上でフローニンゲンへローンに出されてますしね。板倉の場合はイギリスの労働許可証が下りないっていう理由もありますが。

それで、マリノスはCFGの何なのさ

おなじみ、飛龍革命です(詳しくはこちらをどうぞ)。ここまでお読みいただいた方はきっとこの藤波辰爾みたいな心境なのではないでしょうか。

でも、個人的にはそこまで怒る必要も、ましてや悲観する必要もないと思うんです。2018シーズンのマリノスを観てた方ならアンジェ・ポステコグルー監督のサッカーに猪木イz…シティイズムを感じたことがおありでしょう。そして、それこそがマリノスのストロングポイントだろうと思うわけです。だってマリノスでやれてればそのままシティでも通用する可能性があるわけですよ?「やれんのか!」とか言われなくて済むんです。

そして何より、「自分たちが間近で観てきた選手たちがいずれマンチェスターに、そして世界に羽ばたいていくかも…」というサポ冥利に尽きる感情を抱くことができるわけです。選手からしてもマリノスの先にシティが見えてるとすれば、そりゃまーやる気になるじゃないですか。win-winどころかwin-win-winな状態なんですよ。

だからといってマリノスはCFGにぶら下がってればいいかと言われれば、必ずしもそういうわけでもないと思ってたりもしますが…それはまた別のお話なので、本稿はこのへんで。最後はこの言葉で締めようと思います。

でもやっぱウチの選手じゃねーのかよ!!
ぶっちゃけ悔しいけどヨーロッパでも頑張れよ板倉!

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