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組織の中での管理者の役割

職場において、「ヒト」を管理する立場にある管理者。
位置付けや役割、取るべき行動についてまとめる。

管理者の位置付け

メンバー(職員)には、4段階の役割がある。

「ディレクター(戦略策定者)」
「マネージャー(戦術立案者)」
「リーダー(現場指揮官)」
「スタッフ(現場実行者)」

が上から下にピラミッド型に存在するような形式となることが多い。

その中で、今回は「マネージャー」が「管理者」に当てはまる。

「管理者」とは、

◎与えられた経営資源を有効に活用し、最大の成果をあげる
◎上位の戦略を理解し、組織戦略に基づいた組織目標を設定する

という役割を担っている。

管理者は、組織における役割を果たすために、

◎組織戦略と組織目標の設定
を行い、
◎マネジメントのPDCAサイクル
を回して、目標達成に向けた実行を担っていく必要がある。


組織戦略と組織目標の設定

マネジメントを行う上で、事前に組織戦略と組織目標の設定を行う。
そのために重要な3つのポイントがある。

①上位戦略に沿った組織戦略を立案すること

全体的な上位戦略と、自身がマネジメントしていきたい組織戦略にブレがあっては、実行した戦略が無駄になってしまう。

戦略立案の重要なポイントは

◎限られた経営資源の中で組織戦略を立てる
◎上位戦略に基づいた組織戦略を立てる
◎組織戦略を部下に落とし込む

の3点。
これらのフェーズを経て、個人目標の立案が行われるべきである。

②目標管理指標を設定すること

リーダーやスタッフが目標を設定するにあたって、指標がなければ、具体性のない曖昧な目標となってしまう。

よく用いられる指標としては、

KGI 重要目標達成指標(key goal indicator)
→いつまでに何をどのようにする、という目標を表す定量的な指標

ex)売り上げ、利益額

KPI 重要業績評価指標(key performance indicator)
→日々の目標達成度合いを、継続的に評価するための指標

ex)商談数、受注率、新規契約数、契約単価、契約更新率

途中経過:KPI >>>目標達成:KGI の流れ

③個人目標と組織目標をすり合わせること

マネジメントする上での組織目標と、実行者個人の目標にズレがあっては、目標に向けて実行した内容が無駄になってしまう。

個人目標と組織目標のすり合わせで特に重要なのは、
上司と部下が「コミット」すること

「コミット」とは
・積極的に関わる
・深く関わる
・責任を持って取り組む

ことであり、相互の強い関わりが求められる。

マネジメントのPDCAサイクル

実際に、マネジメントを行う中で、
具体的に行動する=PDCAサイクルを回す
ことが重要である。

①Plan:計画を立案する

計画立案のポイントは以下の通り

◎時間軸を明確に
◎論理的な表現(数字)で
◎複数のKPIを立案する
◎方法を意識する
◎手順を意識する

ex)いつまでに、どうやって、どんなふうに、〇〇人の新規契約や受注を受ける。

②Do:計画的に実行する

部下の行動をモニタリングする仕組みを作る必要がある。
また、報告の際に、具体的な報告が得られるような指導を行う。

ex)カレンダー共有、マインドマップ、進捗管理、ガントチャート、WBS、PMBOK、PPM、ウォーターフォール、アジャイル、P2Mなど

③Check:課題を形成する

問題とは、「あるべき姿」「現状の姿」との差である。

ここでは、
あるべき姿:計画の達成
現状の姿: 計画実行開始後の現状
となる。

計画達成と現状の差を明らかにして、真の原因を追究することが課題形成につながる。

原因追究のためのフレームワークなどを用いて考察する。
真の原因は考察した末の下位の部分に出現する場合が多いため、深掘りが重要である。

ex)KJ法(親和図法)、連関図法(なぜなぜ分析)


④Action:対策を打つ

対策を打つ=改善案を講じること。
見つけ出した課題に対して、対策案を考える必要がある。

対策案を考えるフェーズの中にも、

対策案を考えて生み出す→対策案を評価する

の2つの段階を設け、精度の高い対策案にする。

◎対策案を生み出す

対策案の洗い出しを行う。
この際、転用、代替、拡大、縮小、置換など、考えの着眼点を変えていくことも有効である。

ex)ブレインストーミング、ベンチマーク法、類比法など

◎対策案を評価する

立案した対策を、3つの視点で評価する。

1.効果の度合いを定量的に評価する(Impact)
2.実施しやすさを評価する(Feasibility)
3.費用対効果を評価する(Impact)

⭐︎経験を基に主観で評価することも無駄ではない!



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