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【デジタルファッション】BURBERRYはゲームで新しい顧客をつかむ

こんにちは。アキスケです。

今回は著名ブランドのデジタルファッション領域の取り組みについて調べてみました。やがて大きなトレンドとなると言われているデジタルファッション。ハイブランドのいくつかはすでにその可能性を見いだし、大小さまざまなアクションを起こしています。

トレンドリーダーである彼らの動きをチェックすることは新しい波に乗り遅れないためのひとつの答えになりえますから大切です。

今回はトレンチコートとチェック柄でお馴染みのBURBERRYの取り組みについて調べてみました。

結論、製品をゲームの中に組み込みこれまでの顧客層ではなかった層を取り組むことを試みています。

具体的なアクションを見ていく前に、まずはBURBERRYがどんなブランドなのか、おさらいも含めて解説します。


BURBERRY = トレンチ&チェックはもう古い?

BURBERRYはご存じのとおり英国の老舗ブランドです。1856年にイギリスで小さな生地屋としてその歴史をスタートさせました。素材にこだわったものづくりが特徴で英国内で非常に高い評価を得ていきます。

あるとき英国陸軍が耐久性と撥水性に優れたアウターを発注するのですが、これがBURBERRYの代名詞でもあるトレンチコートの原型です。その後長い時間を経て軍用だけでなく英国紳士たちのコートとしても愛用されるようになり「BURBERRYのトレンチコート」は誰もが知る存在となります。

伝統的で紳士的なイメージの強いBURBERRYですが、2018年にリカルド・ティッシがデザイナーに就任すると彼がブランドに革新をもたらします。

リカルドはBURBERRYのスタイルにストリートファッションのエッセンスを加え、これまでの伝統・品格とストリートファッションの融合を図ります。
その他にもロゴをシンプルなブロック調に変更したり、BURBERRY伝統のチェック柄に代わりモノグラム柄を採用しました。

※このリカルドのクリエーションは今回取り上げるデジタルファッションの領域においても明らかに反映されています※

結果、売り上げは右肩あがりとなり、ファッション業界のトレンドをリードする存在として大変注目をされるようになりました。

ざっとですけれど、ここまでがBURBERRYというブランドについての解説です。

では、そんなBURBERRYはデジタルファッションにおいてどのような仕掛けを行っているのでしょうか。


デジタルの「BURBERRY」はゲームの世界に存在する

ファッションがデジタル領域で使われるシーンとして注目されていることのひとつがゲームです。

ゲーム内のアバターが着用するアパレルが現実世界の著名ブランドのものだったり、もしくはゲーム空間そのものをブランドがつくりあげるケースが今のところ多いです。

BURBERRYは前者で、「Blanks Block Party」という多人数参加型オンラインゲームとのコラボという形で製品をリリースしています。
「Blanks Block Party」の開発元であるMythical Games社と提携する形で実現しています。

Blanks Block Partyがどんなゲームかというと、フォートナイトやスプラトゥーンみたいに、ある空間内でプレイヤー同士でシューティングや収集などを楽しむゲームです。
詳しくは下のオフィシャルトレーラー動画をみると少しイメージしやすいかと思います。

BURBERRYの製品は、ゲーム内のアバター【Blank(ブロンコ)と呼ばれます】やアバターが身に付けるアイテムとして登場します。

BURBERRYの製品はこれまでに2021年と2022年の2度に渡ってリリースされていて、どれもブランドの伝統とデザイナー,リカルドのクリエーションが感じられる作品になっています↓↓↓

・2021年リリース Blank「Sharky B.」

・2022年リリース Blank「Minny B」


ゲームに参入する理由

次にファッションブランドがゲームに参入する理由について考えてみます。

BURBERRY以外にもゲームに製品を展開するブランドは多くあって、たとえばBALENCIAGAはフォートナイトにアパレルを展開しています。他にもグッチはRoblox に、ルイヴィトン自前で、独自のゲーム空間を展開しています。

そうした展開をみせるひとつの理由としては新しい顧客層の獲得を見込んでいることがあげられます。

デジタルの世界にはゲーマーという存在がいます。そして彼らにはこれまで各ブランドがタッチできていませんでした。つまりそこに伸び代があるということです。

実際、現在のデジタルファッションブランドのリーダー格ともいえる「RTFKT」は創業者がゲーマーで、ゲーマーにおしゃれを広めるという理由もあり活動を拡げてきました。結果ゲーマーをはじめ多くのユーザーを獲得し、「RTFKT」はNIKEに買収されデジタルファッションカテゴリでは世界一の地位を築いています。

BURBERRYのような現実の世界で有名なブランドは、現実社会ではリーチできる人にはある程度リーチしてきたのではないでしょうか。ここから爆発的な伸びは想像しにくいです。しかし、まだ手付かずの人たちをターゲットにするなら話は変わります。

各ブランドは次の顧客層のターゲットをゲーマーと、ネットに接続していることが当たり前の若い世代に定めていると思われます。


おわりに

というわけで今回は著名ブランドのデジタルファッション領域での取り組みとして、BURBERRYの歴史にふれつつ新しい取り組みを調べてみました。

おさらいすると、
・Blanks Block Partyというゲームに参入
・ゲーム内のアバター、アパレルをリリース
・デザイナー、リカルドのクリエーション

以上がポイントでした。
また、BURBERRYふくむ既存ブランドがゲームに製品を展開する理由としては新しい顧客層の獲得を見込んでいる、という内容を書いてきました。

デジタルファッション自体はまだまだ黎明期でありますから、今後もどのようなブランドが参入し、どんな製品を展開していくのか目が話せません。引き続き注目です。

今回は以上です。それでは、また。


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