After Corona時代の研究室のあり方

先週から、研究室での研究活動に制限がほぼなくなってきて、今週から対面のゼミも再開するんだけど、研究室のあり方、について、いい機会なので、いろいろ考え直している。

というのも、実際、自分の経験として、4月からの在宅勤務が続いて、自宅での研究環境がかなり快適になってしまって、このまま在宅のほうがいいよ、という気持ちさえ出てくる。何人かの学生さんに聞いたら、やはり同じようなことを感じているようだ。そして学生さんの研究も、個別のオンラインミーティングで、進捗を聞いたり方向性を議論できたりして、逆にそれらを定期的にやる分、いまままでより充実しているんじゃないか、という気さえしてくる。(幸い、研究室にある機材がないとできない研究ではない人が多い、というのもあるけど)

でも、学生さんたちとこれら以外に、さらには学生さんどうしが、研究のアイディアやその種、生活のこと、就活のこと、将来のこと、などの話をすることは、とても大切な「経験」だとも思う。つまり「目的を明確に設定せずに、人と話をすること」の必要性は、たしかにある。

そして、これまでは「基本、(ほぼ)毎日研究室にくる」ことがあたりまえの前提で、研究室のあり方、研究のあり方、知識や技術の伝承のあり方は、その前提の下で成り立っていた。

でも、これからのAfter Coronaの時代の研究室のあり方は、以前に戻すだけが唯一の方法ではない。つまりAfter Coronaの時代の研究室のあり方、をトライするいい機会ともいえる。

それの一つのやり方として考えたのは、在宅のときは(研究室ででも、もいいかもしれない)、朝から夕方まで、とりあえず音声をつないでおく(ビデオがあってほうがベターかもしれない)ことで、「場」の共有はされるのではないか。

もちろんこれは「ちゃんと勉強・研究していることを管理する」のが目的ではなくて、場の共有、が目的。最初はマイクやカメラを意識して緊張するかもしれないけど、そのうち慣れるはず。実際、ウチの子が休校期間中に、夕方に目的もなくLINEでつないだままで勉強したりお風呂はいってて、たまに雑談とかしているのを見たり、他大学の方の話で、部屋どうしをネットワークカメラでつないでみたら、最初はカメラを意識してるけど、そのうち慣れて、鼻クソほじったりするようになる、という話も聞いてるし。

可能ならば、エディタの画面や、手元カメラではんだ付け作業とかも共有すると、勉強や研究をしている様子が、非明示的に共有され、気になることがあったらそこから話が始まる、というのがありそうな気もする。
実際の研究室でも、他の人がやっている作業や、動画を見てるPCの画面がたまたまみえて、そこから話が始まる、みたいなことも、よくあるわけで、それに近い感覚ともいえる。

非明示的な場の共有=研究室の大切な機能の一つ、と考えて、それをオンライン化する試み。試しにやってみるか。

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