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1000円で論争する日本の最低時給とは大違い!カナダ・ケベック州の時給

突然ですが、みなさんの時給はいくらですか?時給の引き上げはいつの時代になっても叫び続けられる重要な話題ですが、海外の時給相場を知ってみたくはありませんか?

今回の投稿では管理人が実際に聞いた、カナダ・ケベック州民の時給をお教えします。


最低時給を1500円にするのに10年以上もかかる日本に未来はあるのか?

「2030年代半ばまでに最低賃金の全国加重平均を1500円まで引き上げる」

岸田首相は先日そう表明しました。管理人はこれを聞いて絶望しました。

「時給1500円にするのに10年以上もかかるのかよ…」と。

今時先進国で、1500円で昼食が食べられるような国はありません。2時間働かないと安い昼食すら食べられない国に未来はあるのでしょうか?

先進国と言われるカナダで、その辺りの事情はどうなのでしょうか?管理人が知り合った女性の友人に話を聞いてみました。


カナダの最低時給はいくらなのか?

まず、カナダの最低時給について言及しておきます。以下のリンクをご覧ください。

カナダの州別最低賃金(時給) | 人材カナダ ビザチャンスがわかる仕事求人サイト

情報は2023年9月に更新されています。日本円換算を容易にするために、1CAD=110円(2023年9月末時点)としておきます。

ご覧のように、カナダは州によって最低時給額が異なります。最も低いサスカチュワン州でも、最低時給は13CAD(1430円)となっています。今回見ていくのはケベック州の最低時給です。

ケベック州の最低時給は15.25CAD(1677円)です。後ろに記載してある()内の「Tipped Employees」は、「チップをもらえる職業に就いている従業員」を意味します。飲食店のウェイターなどがその職業に該当します。カナダではチップの文化があり、およそ飲食代金の15%がチップとして支払われる習慣があります。その支払われたチップはウェイターの賃金に上乗せされるため、最低時給が低く設定されています。チップが上乗せされない基本の最低時給額は12.20CAD(1342円)です。

以上のことからおわかりのように、カナダ国内での最低時給は12.20CAD(1342円)となります。


カナダの最低時給は引き上げられているのか?

日本より最低時給が高いことはわかりましたが、物価の上昇に合わせて定期的に引き上げられなければ意味がありません。

こちらのリンクは、ケベック州の最低時給の引き上げ時系列を網羅しています。

ケベック州の最低賃金が上がりました⁉️

ご覧の通り、毎年もしくは2年に一度は引き上げられていることになります。ここでは記載されていませんが、管理人がケベック州のモントリオールに滞在していた、2022年4月の時点の最低時給は13.5CAD(1485円)でした。ケベック州の最低賃金は確実に引き上げられていることがわかります。

たっぷり給料を支払って、たっぷり税金を取る。
そんなシステムだからこそ、街並みはこんなにおしゃれなのかもしれません。

実際に働いている人の時給はどのくらいなのか?

さて、みなさんが最も知りたいのはこの項目ではないでしょうか?最低時給はあくまでも参考程度のものです。実際に働いている人のリアルな時給額が必要ですよね?お金のことはたとえ友人や家族だとしても聞きにくいものです。管理人は運よく、実際に働いている方から正確な額を聞くことができました。それでは発表します…!


「39CAD(4290円)」です!!!


なんと日本円換算で4000円を超えております!しかしこの方の背景事情も重要でしょう。以下で、その詳細を書いていきます。


時給39CAD(4290円)の背景事情

2022年4月末時点の背景情報です。

性別:女性

年齢:36歳

就業形態:パートタイム

1日の就業時間:4時間

1週間の就業日:3~4日

就労都市:ラバール市(モントリオール市の隣の市です。観光都市ではありません)

就業場所:スーパーマーケット

業務内容:レジ打ち、品出し、陳列、来客対応

話せる言語:フランス語(母国語)、英語

以上が時給39CADの方の背景事情です。その女性によると、そのスーパーの従業員で英語が話せるのは彼女だけのようです。英語での対応が必要な場合は彼女がすべて行っていることになります。ですが先述の通り観光都市ではないので、買い物客はほとんどが地元住民です。英語しか話せない客の来店はほぼゼロといっても差し支えありません。つまり、高給が取れる特殊な業務内容というわけではないのです。

そんな彼女ですが、こうも言っていました。

「来週少し時給が上がって、40CAD(4400円)になるよ」

ちょうど最低時給が引き上げられるタイミングです。最低時給の引き上げに合わせたものか、単なる昇給なのかはわかりませんが、日本で稼ぐのはかなり難しい時給額を彼女は稼いでいます。


英語が話せるだけで、日本国内で時給4000円超えはできるのか?

「やっぱり英語が話せるから時給が高いんじゃないか!?」

そう思った方も大勢いると思います。確かに英語が話せる方が、時給や報酬単価が高くなる傾向は間違いないでしょう。ですが、ここまで稼げる職場が日本にどれくらいありますか?

1日8時間、月20日計算の月給に換算すると64万円です。ボーナスなしで単純に12倍した年収額は768万円です。

年収700万円は勝ち組?全体の割合や手取り・生活レベルを徹底解説

給与所得者の年収700万円以上の割合は13.6%、700~800万円に該当する割合は4.4%なので、かなり高いハードルになります。

あなたの周りに英語が話せる方はいらっしゃいますか?その方たち全員が、年収700万円を超えていますか?おそらく答えは「No」でしょう。英語が話せるだけで、時給4000円を超える稼ぎを得られる人はほんの一握りだと思います。

「時給4000円を稼げる可能性はあるが、保証はされていない」

そんな感じではないでしょうか?


まとめ

今回の記事では検証サンプルが1つしかないため、正確な統計を取るのは不可能です。ですが管理人はその女性の時給にあまりの衝撃を受けたため、今回の記事を作成しました。

日本の最低時給1500円というのは、CADに換算すれば13.5CAD程度です。現時点でカナダのほぼ全州がその基準をクリアしているのに、日本ではそれがさらに10年以上もかかるのです。日本は世界から完全に置いていかれているのが、誰の目にも明らかです。

この事実を見ても、日本に未来はあると思いますか?

今回の記事が、そのことを真剣に考えるきっかけになれば幸いです。


それではまた!

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1000円で論争する日本の最低時給とは大違い!カナダ・ケベック州の時給 - 日本人いない場所 (nihonjin-inai-basyo.com)
ブログの方は適宜更新や修正をしております。


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