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ヤマハ イノベーションロード (浜松) 訪問日記 (11/30追記)

以前から関心があったヤマハ本社構内にある企業ミュージアムであるイノベーションロード。1887年の創業以来、130年あまりの歴史を振り返ることができる贅沢な展示スペースとなっている(ヘッダーはイノベーションロードのピアノの断面模型)。

11/28のアクトシティ浜松でのコンサート(浜松国際ピアノ・フェスティバル2021の最終日)に合わせ、浜松に前日入りした。2週間前くらいにHPより見学の申し込み(無料)を行った。以下写真入りの訪問日記を残しておきたい。

朝はよみぃさんがエンタメ欄にカラー写真と共に掲載された読売新聞(オンライン記事はこちら)を購入して新幹線に乗り込んだ。西に向かう時は富士山が見える窓側のE席を必ず予約する。11/27は快晴で富士山が美しく見えたので、割と上手く撮れた写真を1枚を貼っておきたい。

浜松駅に到着後、コンコース内にある「おとの散歩」に期間限定で置かれているCFXを弾いてみた。先週ヤマハ銀座店のTakeout Showで何とか弾いてみたショパンのノクターンOp.9-2に再び挑戦した。新幹線の発着音や駅構内のアナウンス、行き交う人々の話し声などで程よくざわついた環境は意外と緊張せずに弾ける気がした(笑)

【11/30追記】ヤマハさんからのツイート(以下)で、CFXが来年1/31頃まで延長になったらしい(当初は12/22だった)。それまでに再訪できたら嬉しい!

イノベーションロードはJR浜松駅北口の左手にある新浜松駅から遠州鉄道で3つ目の八幡駅から徒歩3分。新浜松駅の改札までの階段がやたらとにぎやかだったので記念撮影。

八幡駅に到着すると、道の両側にヤマハ本社の建物が立ち並ぶ。私はイノベーションロードがある建物の方に歩き、守衛室で検温と受付をした。

イノベーションロードのエントランスホールではシロクマ親子が出迎えてくれた。シロクマ親子は2018年半ばまでは浜松駅構内のコンコース内にいたらしいが、今はこちらで副館長!を務めており、社員番号もあるらしい。

エントランスホールで音声ガイドを借り、イノベーションロードの中に入る。巨大な空間にピアノをはじめ、さまざまな楽器、音響機器の他、ネットワーク機器、車のパーツ、バイク、テニスラケット、ゴルフクラブなど多角的に展示されており、その光景に圧倒される。2時間の見学の枠ではとても回りきれないと思った。

エントランスホールから入ると、目に入るのは、銀座店にもあるKey Between People。鍵盤をランダムに押す、弾くと、星座などさまざまな画像を楽しめる。下はさそり座らしき星座が出てきて喜んでいるところ。

まずは、ものづくりウォーク(壁面)の最初、ピアノの分解構造を見つつ、音声ガイドと壁に記載された説明を参照しながら、明治時代からの匠の技術、伝統の技、機械化の歴史を学べる。とても分かりやすい展示だった。

次に、浜松駅のコンコースのCFXに続き、この日2台目のCFX(2,000万円以上するピアノ)を弾いてみる。あ〜なんて贅沢な時間!以下、ヤマハの方が弾くフリをする私を撮影して下さった。

次に、世界に25台しかないベーゼンドルファーWoman in Gold (Model 200)も弾いてみた。フルコンに近いサイズらしい。蓋の内側にはクリムトの絵が描かれた美術作品のような美しいピアノ。ヤマハのCFXより重厚な音色がする気がした。

最近XX年ぶりにピアノを再開してみた私がフルで弾ける曲はまだ数曲しかないが、楽譜のコピーを持参し、譜面台があるピアノには楽譜を置き、試弾できたのがとても嬉しかった。

例えば、トランスアコースティックのピアノは20の音色が用意されており、ハープシコードやオルガンの複数の音色がバッハに合いそうだったので、持参していたインヴェンション13番を弾いてみたら、下手な演奏からもバッハの雰囲気を感じることができ、楽しかった!

さまざまなピアノを演奏できるようになっている。以下は、最近の電子ピアノコーナー。

下の茶色のレトロな猫脚のピアノ、可愛かった!

キーボード系の展示も豊富。すぐ下の写真のピアノは、CP-80という88鍵あるエレクトリックグランド。グランドピアノアクションをそのまま採用した打弦式のピアノ。

巨大スペースの入って右手にあるヒストリーウォークには、創業当時のオルガンやピアノから、現在に至るまでの歴代の革新的な製品(バイク、テニスラケット、ゴルフクラブなども!)が200点以上並び、圧巻の眺めだった。

以下は創業時に作られたリードオルガン(1887年)が展示されていた。この時のブランド名はYAMA"BA"だったらしく、YAMABAのロゴも見られた。

明治天皇・皇后両陛下がお買い上げになられたグランドピアノA1号型(1903年)も貴重な展示品だった。もちろん、これは試弾できない。

何よりも私が感激したのは、リヒテルが最後の来日コンサート(1994年)で弾いたフルコン(CFIIIS)が展示されており、それを試弾できたこと!!この日3台目のフルコン、幸せ過ぎた。ピアノのフレームにリヒテルの直筆サインを見つけられた。

ベトナムの伝統楽器T'rung(トルン)を所持し練習している身なので、マリンバは是非とも試したくて、赤とんぼや千本桜のさわりを弾いてみた。興味深かったのは、低音部には柔らかいマレット、高音部には割と固めのマレットを使うと各音域にふさわしい音色が出るということ。

ギターのコーナーも圧巻の眺め。

1975年製造のエレクトーン(GX-1)は、シンセサイザー36台分を内蔵したポリフォニックシンセで、ドリームマシンと称賛されたものらしい。

自動演奏機能付きピアノ「Disklavier (ディスクラビア)」が両側のスピーカーから聞こえる歌と合わせて演奏するコーナーも楽しかった!

変わった展示物の一つは、イノベーションロードのラボというスペースにあった薄型平面スピーカー技術FlatoneTM

厚さ5mmの紙で作られた5枚の平面スピーカーが、各アカペラを再生するプロトタイプが展示されていて、聞く位置でアカペラの聞こえ方が違う。真ん中で聴くと最もバランス良く聞こえる。

イノベーションラボの奥は、音響機器が展示されていて、ライブのサウンドをmixingしてみる体験ができた。Vocalのボリュームを上げたり、ベースやドラムを下げたり...など。プロの凄さが素人なりに理解できる。すぐ下の写真は、業務用音響機器PM4000で、迫力があった。

音響機器スペースの一番奥にはバーチャル映像と連動した楽器の自動演奏によるライブ演奏を楽しめるバーチャルステージがある。私が音響エリアに足を踏み入れた時は、Chick CoreaのSpainが演奏されていた(動画類は撮影禁止のため、写真は無し)。

2時間があっという間に過ぎて(演奏可能なピアノを弾き過ぎたせい...苦笑)今回見切れなかったコーナーもあるので、ぜひ再訪したい。

外に出たら、ヤマハを意識したタイルを発見!

後日加筆修正するかもしれないが、ひとまずこちらで公開する。

(終わり)

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