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いまこそ補助金を使って空家問題を解決

2013年の総務省調査によると全国の空き家数は約820万戸、全住宅の7戸に1戸が空き家という状況になっています。これが、2033年頃には空き家数2,150万戸、なんと全住宅の3戸に1戸が空き家になってしまうという民間予測となっています。


1.空き家対策に使える補助金とは


各年度、各自治体によって有無と内容は様々ですが、おおまかに以下のような補助金があります。

1.空き家の「取得」に対する補助金

主にU・Iターン世帯を対象として、空き家の循環利用促進を目的としているのが空き家の取得に対する補助金です。

2.空き家の「改修」に対する補助金

誰も住んでいない一戸建ての改修工事を自治体が支援するのは、移住・定住の促進による地域の活性化や、地域の魅力向上を目的とする場合が大半です。こちらも空き家の循環利用促進を目的としている補助金の一つです。

3.空き家の「解体・撤去」に対する補助金

補助金についてさらに理解を深めるため、工事別にそれぞれの具体的な事例を見てみましょう。自治体が解体費用の一部を補助する目的は、災害危険度の高い老朽化した空き家の除去を促進し、跡地を有効利用促進を目的としている補助金です。

4.住宅全般の省エネや子育て改修に対する補助金

住宅の省エネ改修や子育て改修に特化した補助制度。
こちらは空き家に特化した補助金ではないですが、空家の価値を高めるのに利用することも可能です。


5.住宅確保要配慮者専用賃貸住宅改修事業

スマートウェルネス住宅推進事業の「住宅確保要配慮者専用賃貸住宅改修事業」。
住宅に困窮する子育て世帯や高齢者世帯等の住宅確保要配慮者の増加に対応するため、民間賃貸住宅や空き家を活用した住宅確保要配慮者円滑入居賃貸住宅の登録制度等を内容とする新たな住宅セーフティネット制度の創設に合わせ、緊急的な供給促進を図るため、住宅確保要配慮者専用賃貸住宅の整備に係る事業を公募し、予算の範囲内において、本整備に要する費用の一部を補助するものです。
こちらはかなり玄人向けの補助金ですが、一般の方ももちろん使えます。


2.空家問題深刻化のいま、補助金がアツい。



全国的に空き家問題が深刻化しています。前項に挙げたように、各地方自治体では、この問題を解決するためにさまざまな補助金制度を設けています。空き家を活用する際に補助金をうまく利用できれば、社会問題の解消に貢献しながら、価値ある資産を所有することも可能です。

自治体の空き家対策が求められる理由


2015年5月「空き家対策特別措置法」の施行に伴い、国と自治体の連携による空き家対策に向けた取り組みが強化されました。それまでは、自治体ごとの制定した条例に基づいて取り組みがそれぞれ実施されていましたが、少子高齢化により年々増加する空き家を解消していくためには、より大きなアプローチが必要となったのです。
自治体が設けている補助金制度は、空き家問題の解決促進を目的としたものです。2018年の「住宅・土地統計調査」(総務省)では、国内の空き家は過去最高となる849万戸に及ぶことが判明しており、2013年のときと比較して26万戸増加し、その割合は全国の住宅数の13.6%におよぶと報告されています。
中には、相続した土地が正しく登記されないまま放置空き家となっているケースもあります。これまで、所有者が特定できない不動産の問題は、長期化することが問題視されてきました。この問題を解決するために、2024年4月以降からは相続登記の義務化が開始されます。
現在では、一戸建てが中心の空き家問題ですが、将来的にはアパートなどの集合住宅でも同じ問題が発生すると懸念されています。このように、空き家対策は、日本全体で取り組むべき重要な課題となっているのです。

平成30年住宅・土地統計調査 特別集計 | 総務省統計局


上述したように、今や空き家問題は見過ごせない社会問題に発展してきています。空き家の放置は放火や倒壊などのさまざまなリスクにつながるため、各地方自治体では、空き家解消の促進に向けてさまざまな補助金制度を設けています。

現在空き家を所有しているのであれば、補助金・助成金、減税制度を利用して、空き家を活用するチャンスといえます。


3.空き家は状況によって活用方法が異なります


・売却する
・賃貸として貸し出す
・補助金を利用して、撤去、解体する
・補助金を利用して、事業用に転用する、事業用として貸し出す
・補助金を利用して、改修、リフォームをする。さらに貸し出す、または自分で居住する
・補助金を利用して、購入者、借主を探す

このように様々な選択肢が考えられます。
活用方法を判断するためには、まずは現状の資産価値を把握する必要があります。
資産価値とは、「いくらの価値があるか」です。
いくらぐらいで売却できるか、賃貸として運用できるかの査定額を元に、撤去するか、リフォームするか、貸し出すか、売り出すかを判断できます。

空き家を今後どうするかを、私は「出口戦略」と呼んでいます。
所有者さんのご意向と、現況と、補助金利用などを考慮したうえで、出口戦略を練り、前向きに空家問題を考えていただきたいです。


4.まとめ


全国的に空き家問題が問題となっておりますが、それゆえに様々な問題に対応する補助金が国、県、各市町村、それぞれがもつ問題を解消するべく補助金を準備しています。
長年放置してきた空家を今後どうするか、補助金も活用しながら、お得に解決できるチャンスです。

とはいえ、補助金をもらうためにはたくさんの必要書類を準備し、何度も役所に出向き、面倒な手続きがあるものも少なくありません。
また、自分がどの補助金を使うのがいいのか、わかりかねる方も多いようです。
あなたに合った空き家活用法、俺に合わせた補助金の活用をサポート致します。
この機会に一気に問題を解決できるよう、応援しています。

5.空家のお医者さんに相談しよう。


所有者さんには一定の責任をもって空家と向き合ってほしいと、空家のおいしゃさんは日々考えています。そして、放置空家を見るたびにもったいないと思ってしまいます。

適正な知識があれば、適正な時期に保全をすれば、維持費用は格段に抑えられます。
そして、大きな声では言えませんが火災保険や補助金を上手に使えばむしろ手持ち金が増える場合もあるんです。
さらに、空家に働いてもらってお金を稼ぐこともできるかもしれません。

あなたが所有している空き家がどんなポテンシャルを持っているか、空家のお医者さんに相談してみませんか?

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