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藤枝市との官民連携で進む空き家対策 ~前編~藤枝市空き家ゼロにサポーターが地域活性化の鍵!

こんにちは。空き家買取専科 子育て広報の三輪です。最近空き家で困っているという声や、空き家をどう活用していけるのかなどのニュースを目にする機会が増えてきていませんか?
2023年12月13日には、空き家対策特別措置法の改正が施行されるなど、空き家に関する法改正が、2023年2024年と続いております。

空き家買取専科では、屋号の通り「空き家」に関わる事業をさせていただいています。社会課題である空き家を解決するため、「空き家ゼロにの日」という記念日をつくり、空き家の啓発活動をしたり、会社発祥のルーツである、藤枝市で「藤枝市空き家ゼロにサポーター」として、藤枝市と空き家に関わる民間事業者の皆様と、官民連携を通じて様々な取り組みを進めています。
空き家問題は、その家の問題だけなく、地域コミュニティや経済にも影響を及ぼしています。
私たち空き家買取専科は、サポーター事業者として藤枝市や他の事業者と協力しながら、具体的な解決策を模索し、実行に移しています。

この記事では、私たちが取り組んでいる藤枝市空き家ゼロにサポーターや藤枝市の空き家対策への取り組み、その成果について詳しくご紹介します。
今回も長くなってしまいそうなので、前編・後編でお届けしていきます。


藤枝市の空き家問題とその背景

前編では、藤枝市の空き家問題や、藤枝市と共に取り組んできている「藤枝市空き家ゼロにサポーター」に焦点を当て、その背景と地域への影響についてお話しします。

藤枝市の空き家問題

藤枝市では、他の地域と同様に空き家の数が年々増加しています。

平成30年の住宅・土地統計調査(総務省、調査基準日:平成30年10月1日)によると、藤枝市の住宅総数は59,000戸で空き家数は6,980戸(アパートなどの空き室を含む)で空き家率は、11.8%となっています。この空き家率は、全国(13.6%)、静岡県(16.4%)及び近隣市よりも低くなっていますが、前回(平成25年)の10.2%から1.6ポイント上昇しています。
藤枝市では、住宅総数が世帯総数を上回り、空き家数及び空き家率はともに増加しています。

これは高齢化の進行や若者の都市部への流出などによるもので、多くの地方都市が直面している課題です。空き家が増えると、見た目の悪化や治安の問題だけでなく、地域コミュニティの衰退にもつながります。また、放置された空き家は、維持管理が行き届かないため、崩壊や火災のリスクも高まります。

藤枝市空き家ゼロにサポーター

今解説した状況を打開するため、弊社からも働きかけをさせていただき、2019年8月2日(空き家ゼロにの日)に「藤枝市空き家ゼロにサポーター」という官民連携の空き家対策の団体を立ち上げました。

藤枝市空き家ゼロにサポーターは、藤枝市長に認定され、空き家問題をただ解消するだけでなく、地域の活性化を目指しています。
市民の空き家活用への意識向上に努めたり、空き家の流通を促進したり、新しい住民を迎え入れる取り組みをすることで、地域の活気を取り戻すのが目標です。
空き家問題は、単なる不動産の問題ではなく、地域全体の課題です。その解決には、地域住民や事業者、行政の協力が不可欠です。藤枝市では、これらのステークホルダーが一丸となって取り組んでおり、その成果が徐々に現れ始めています。次章では、具体的な取り組みとその成果について詳しくお伝えします。

【官民連携の取り組み】藤枝市空き家ゼロにサポーター

ここでは官民連携による具体的な取り組みと、その成果についてもっと深く掘り下げてみましょう。

藤枝市空き家ゼロにサポーターとは?

藤枝市空き家ゼロにサポーターによる取り組みは、地域の空き家の発生を抑制する啓発活動を効果的に進めるために、起動力と専門性のある民間業者と行政が連携した取組みであり、空き家問題の解決と地域活性化を目指します。2019年8月2日に発足したこの団体は、民間事業者16者からスタートし、2024年1月時点で45者の事業者が参加しています。この官民連携の取り組みは、行政だけでは為し得ない、実際の再生や流通にまで取り組めることです。

藤枝市空き家ゼロにサポーターができる以前も、行政が主催し、空き家の相談会を行っていましたが、相談に乗ることはできますが、具体的な事業者の紹介などができなかったため、空き家所有者などが具体的な行動に移すことは難しいという課題がありました。

しかし、この藤枝市空き家ゼロにサポーターは、相談者の相談内容に合わせ藤枝市に認定されたサポーター業者を紹介できたり、サポーター内で連携し、再生や流通にもつながっています。

空き家ゼロにイベント

8月2日空き家ゼロにの日に合わせ、空き家活用の専門家を招き、有効な活用方法などの情報提供や、サポーター業者による相談会を行っています。これは、お盆に家族が集まる時期を前に、地域住民が自宅や相続した実家の今後に対して、より深い理解を持つための重要な場です。

移住体験ツアー

首都圏などから藤枝市への移住を考える人々を対象に、実際に市内を案内し、地域の魅力や空き家をリノベーションした物件の見学などをおこなっています。また、先輩移住者との交流などもおこなうことにより、藤枝市への新たな住民の誘致を図っています。

DIYイベント

空き家の利活用を実践的に学ぶためのイベントを開催しており、毎年大人気のイベントです。参加者は、実際に手を動かしながら、自身で空き家をDIYする可能性を探求します。

子ども空き家お掃除隊

夏休みを利用して、子どもたちと一緒に空き家の清掃活動を行いました。実際に残置物がたくさんある部屋が綺麗になることで、若い世代にも空き家の可能性や空き家問題への意識を高めることにもつながります。

専門家によるセミナー&個別相談会

サポーター業者には、不動産業・司法書士・リフォームなど、空き家や終活に関わる企業がたくさんあります。そんな各分野のプロによるセミナーや個別相談会を開催しています。

個別対応

さらに、空き家所有者に対する個別の相談支援も重要な役割を担っています。遠方に住む所有者や忙しくて直接業者と相談ができない人たちに対して、藤枝市が保有する空き家に関する情報をもとに、サポーター業者が利活用に関する相談や情報提供を行います。これにより、所有者が直面している問題に対して具体的な解決策を提案し、実行に移しています。

これらの取り組みは、空き家の減少という目に見える成果だけでなく、地域経済の活性化、新たな住民の誘致、地域コミュニティの活性化にも大きく寄与しています。空き家問題の解決は、単に物件の扱いにとどまらず、地域全体の再生に繋がる重要なプロジェクトなのです。

前編はここまで。

前編では、藤枝市における空き家問題や官民連携の取り組みである「藤枝市空き家ゼロにサポーター」についてご紹介しました。
次回の後編では、藤枝市の空き家に関する補助金や今後のイベントについてお話していこうと思います。