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福利厚生が日常を変える!?

以前の記事(野菜セットが日常を変える)で、野菜セットの魅力を綴ってみたのですが、今回はそんな野菜セットを会社の福利厚生として導入いただいた企業についての話をできればと思います。
従業員一人ひとりが使いたいサービスを選べるもの、食事関連のサービスにしても便利で使いやすいものなど、便利なサービスが沢山ある中で、「野菜セットを自宅に届ける」と聞くと、なんでそこに行きついたの!?実際やってみて良かったの??と思われるかもしれません。そんな疑問を持たれた方は、ぜひ読み進めてもれえたら嬉しいです。


きっかけ

新卒から勤務していた会社を退職した旨をSNSで報告したところ、とある先輩が私の今後を気にかけて連絡を下さいました。
その先輩とのやり取りの中で、福利厚生として野菜セットを導入してみようという話になったのですが、そこに繋がる出来事を共有させてください。

■豊かさについての談義
何度かお話をする時間を貰ったのですが、なぜ農場に来たのか、来てみてどんなことを感じているのか、今後について何となく考えていることなど、私の話をただただ受け止め深める質問や関連しそうな情報を共有してくれるという、考えてみるとコーチングを受けているような時間でした。話を進めて行くと毎回、これからの生き方、資本主義のその先、豊かさとは何かなど、哲学っぽい話に至っていました。そしてお互いに、それらの問いの答えに繋がる一端が、農場や周辺の暮らしにあるように感じていました。
改めて先輩とのやり取りを見返したところ、象徴的なコメントを見つけたので載せておこうと思います。

これからのビジネスのキーワードはGDPじゃなくて、笑顔、腹の底から笑える日常のような気がしてならない今日この頃。

■野菜セットのパワーを実感
農場に来てから、これまでお世話になった方へ時々野菜セットをお送りしています。前述のような会話をしていたこともあり、農場の代表である萩原紀行さんの著書「野菜も人も畑で育つ」と共に、先輩へ野菜セットをお送りしました。
すると、早速以下の感想をいただきました。野菜セットのパワーを実感いただくきっかけになったのではないかと思います。それにしても、一箱の野菜セットでこんな感想を持たれるとは、先輩の豊かな感性に脱帽です。

おはようございます。お野菜頂きました。たしかにうまい!まず、どれも味が濃い。スーパーで売っているものとは味の濃さが全然違います。新鮮であることもポイントでしょう。ケールとか唐辛子とか普段買わないものが入っているのもありがたく、「今の時期はこれ食え!」っていうプロダクトアウト(本に書いてあった)による提案も、とてもいいです。トウモロコシは絶品でした。最近のトウモロコシはスーパーで買っても甘くなったけど、甘いだけじゃなくて味が深い。これは土づくりの成果でしょうか。にんじん、インゲンも味が濃い。にんじんは土の香りがして歯ごたえもあってとてもいいです。ナスやネギにはまだ到達していないのでまた報告します。

■福利厚生制度見直しの必要性
先輩は人材サービス会社の経営を担っている方なのですが、コロナ禍でリモートワークがメインとなっていました。それに伴い、これまで従業員同士のコミュニケーションを目的に設定していた会食の機会と予算が、実態に即さなくなっている状態でした。そこで改めて、以下を目的に制度を見直そうと検討を進められていました。
・従業員の健康で豊かな生活
・従業員同士の業務外のコミュニケーション活性

導入の決断

このようなことが繋がり、福利厚生として野菜セットを導入してみたいという話に至ったのですが、とは言え導入に当たっては懸念も盛りだくさんです。
・一人暮らしや共働きが多い中で、新鮮なうちに受け取れるのか?
・弁当や惣菜などで済ませることが多いと、新鮮さは味わえない?
・弁当や惣菜などで済ませることが多いと、そもそも食べきれない?
・料理が出来ない人、野菜が好きでない人は、食べられるのか?
などなど。

それぞれどうやって乗り越えたのか?という具体的なHOWは実はありません…。あるとすると「会社の思いとして社員に届けたい。なので、少しおせっかいな福利厚生かもしれないが、それもアリかと思うのでやってみよう。」という経営者の意思と、それを従業員の皆さんにしっかりお伝えした状態でやってみた、ということだと思います。

従業員の皆さまからの声

皆さんがどんな感想を持たれるのか?そして何か生活に変化が起こるのか?ドキドキしながらスタートした福利厚生での野菜セットのお届けですが、皆さまからいただく声は新たな発見の連続でした。
※以下のスライドにもまとめておりますので、併せてご覧いただけたら幸いです。アンケートは、導入から5ヶ月経過したタイミングで回答いただいています。

■社内チャットでのコミュニケーション
月に1回お届けしているのですが、到着してから数日間、このようなやりとりをしていただいています。徐々に当たり前になり減っていく可能性はありますが、少なくとも野菜セットをきっかけに、業務以外でのこのような会話が生まれているというのを目の当たりにしました。

社内チャットでのコミュニケーション(抜粋)

■継続して欲しい!という皆さんの声
野菜のボリュームが多すぎて大変…、という1人暮らしの方が1名いらっしゃったのですが、ボリュームさえもう少し少なければぜひ続けて欲しいという事で、全員から継続して欲しいという声をいただいています。もっと不満の声が出てくる可能性もあると思っていたので、嬉しい驚きとなりました。

手作りの人のぬくもりのようなものが、送られてくるダンボール箱に入っている野菜からダイレクトに伝わってくる。子供の時に「小学1年生」の付録のおもちゃを組み立てるのを毎月心待ちにしていたような、来月はどんな季節の野菜が送られてくるのかな?というワクワク感が、自分のみならず家族にもある。

あの野菜美味しいねとかお互いの健康について気にかけるような話題がでたりと、互いの関係性を高める上で嬉しい副産物があった。もちろん野菜もとても美味しい。

会社でこのような取り組みを考えてくださったことに、とても感動。

■意識や行動の変化
何よりも嬉しい発見だったのが、これまで十分に野菜を食べていないと仰っていた方のほどんどに、意識や行動の変化が起こっていたことです。従業員の方の健康を思って導入した制度も、その思いだけで上滑りしてしまっては意味がありません。少なくとも、食生活の変化には繋がっているということが分かり、嬉しさと共に少しホッとしたというのが正直な気持ちです。

料理をする機会が増えた、野菜を摂る量が増えた、中食、外食の際のメニューの選択が変わった。

美味しい野菜を活かしたスープや鍋など、野菜を使った料理が増えた。

頑張って料理しなくちゃと、新しいメニューを考えるキッカケになっている。一方で、素材が美味しいのでほとんど生や手を加えずに出すことが多い。

たった1社での事例ではありますが、新たな変化のきっかけを作りたいと思っていた私にとって、とても大きな出来事となりました。こんな変化のきっかけを、少しずつ紡ぎ広げていけたらと思っています。

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