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願わくは

願わくは 花の下にて 春死なん その如月の 望月の頃

2月生まれの私には胸に刺さって離れない短歌。
2月を「如月」と呼ぶ呼び方も実に琴線に触れる。
平安時代の歌人 西行法師のあまりにも有名な短歌。
桜と月とその下に横たわる自分。眠るように逝けるならなんと美しい事だろう。
桜はなぜか明るさとともに儚さを私たちに訴えかけてくる。
それと同時にどこか狂気じみた物狂おしい感情も湧き出してくる。
特に夜桜は。

「桜の森の満開の下」は野田秀樹氏の有名な劇の題名だが、内容を知らなくても(大変申し訳ないが)題名だけでゾクゾクとする。
西行法師の短歌に関しては仏教の内容などもっと深い意味があるようだが、此処ではあえてその音の響きと浮かんでくる情景を堪能したい。
もうすぐ桜の季節が来る。

追記
「桜の森の満開の下」は元々は坂口安吾の小説でした。
野田秀樹氏が劇として書いていたのを目にしてたので…
一応補足であります。


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