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「マリンライナー77号」【歌詩】

くらげみたいな月が見える夜は
終電まで時を塗り潰そう

心の奥が叫んでるんだよ
無難に生きたいけど
聴かせたい歌がまたひとつ

色をなくしたシグナルをやりすごして
どこへ行こうか? 悲しみのその先へ

愛を鱗に 絆を翼に
ぼくらはこの場所から
何者にもなれるよ

マリンライナーでおいで
ぼくの故郷(まち)へ
時は流れ
大人びた微笑みで
生き急がないで
いとし人よ
この胸で眠れ
夜が明けるまで


港風に思い出も錆びついて
砂を零した手のひらを重ねあわせ

「問い」を鱗に 「答え」を翼に
生きてゆく不思議さえ
ぼくたちには解けるよ

夢みたいなスピードで
辛い日々も
永い夜の
車窓の星と消えて
何度でも見せて
その笑顔を
この手に預けて
夢も涙も


ターミナルの灯が見えたら
素晴らしい日常へ帰ろう
ゆっくり ゆっくりと
二人の明日へと


マリンライナーでおいで
ぼくの家(うち)へ
時は流れ
約束した未来へ
生き急いだって
いとしきみの
その腕のなかで
明日の朝まで

この海を越えて
マリンライナーで


○サムネイル写真の撮影:天野結さん(https://twitter.com/amano6201?s=21)

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