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朱子学

朱子学とは道教の学問であり、
1130年~1200年にかけて南宋の朱熹によって構築された学問です。
朱子学は、
共同体を構築する宗教思想であり、
他者への統治を実現し、世界的な文明共同体のつながりを中心とする学問です。
朱子学の内容は3つに大別される。
1.存在論-理気二元論
朱子学の基本は、世の中のすべてのものや事柄は理と気の2つからなる。
理は万物がこの世に存在する根拠を指し、気は万物を構成する物質を指します。

2.倫理学・人間学-性即理の説
理気二元論の理は即ち性であるという説です。
本質、理は性の道徳にあり、性善説を唱えています。
一方、気は即ち情である。
情は動的状態であり、中正を失い悪に流れる傾向をもつ。

3,方法論-居敬・窮理の説
聖人になるための方法の一つは居敬また尊徳性である。
もう一つは窮理(格物致知)つまり知的な学問研究を進めることである。
居敬とは、集中して徳性を尊ぶこと、
窮理とは、事物の理をその究極のところまで極め至ろうとすることである。

朱子学により、宋の王権の尊重、イデオロギー(政治思想)が先行して共同体へ普及しました。
しかし、朱子学は13世紀半ばの明の時代に科挙試験に採用され、
試験に合格した知識人層は身分階層を形成し、
成績のよい者が優遇される学歴社会、官僚社会を生み出すもととなりました。