熱い漢(おとこ)構造 開

ヘリオセントリック星読み、角度のお話。構造系をパロディにしています。

そろそろ50代をむかえる、構造 開(こうぞう ひらき)は、いつもどうしても向かいたい方向があって、いつもなにかに焦がれていて、いつも何かに惹かれていて、その熱量はどこから来るのか周囲も首をかしげることが多い。

そんな開を支える親友、九十(きゅうじゅう)は、とてもしっかり者。開があまりの勢いで目的に向かっていってしまうブルドーザーなので、なぎたおした木々や、気づかずに踏んでしまったものへの配慮もしながら、開が進む方向がずれないために、羅針盤のような役割をしている。

ある日、開が四十五(よんじゅうご)を連れてきた。四十五は、まだ若いが、開の目的に賛同し、九十をサポートしたい、と話している。四十五は、開や九十に比べたらとても柔軟なタイプだが、似たようなまっすぐさも持ち合わせている。

開は、長くて太い棒のような人。突き出せばかなり向こうまで届くが、盲目的に振り回すとあちこちに棒が当たってしまう。

九十は、開ほどではないが、やっぱり棒のような人。開の棒の長さが3mだとしたら、九十は、90センチぐらい。杖になるし、荷物をひっかけて背負ったり、使い方を身につければ便利な道具になりそうな棒。

四十五は、つっぱり棒のような人。多少伸び縮みして、その場に合わせることもできる。必要な場所でつっぱらせて使うだけで、用途は限られるが、だれもが使いやすい。

開は、子どものころは聞かん坊で大人を困らせたが、ときに大人が目を見張るほどの結果を持って帰ってくる子どもでもあった。ケガをしたり、あぶないところへひとりで勝手に行ってしまったりもするが、行って帰ってきたときの満足そうな顔を見ると、親も怒る気をなくしたそうだ。

そんな開は、今日も九十や四十五を従えて、どこかへ行く計画を立てている。彼らの目は、目的がはっきりしていればいるほど、いつも輝いている。

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