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コーヒーの一枚 43

うっ・・・朝陽が昇っとるやん・・・。

少し前のこと。朝晩が寒くなってから、朝の早起きが、遅起きになる日が少しずつ増えてきた。前日の夜は、何もなければ、21時ぐらいには布団にもぐるので、翌朝は5時過ぎには目が覚める。もっとも冬になった今は、5時半とか6時になることもあるが、今朝はなんと7時。

まあ、遅く起きてしまったものは仕方がない。ぼっちらぼっちら起き上がり、朝のルーティーンをゆっくり始める。お湯沸かして、顔を洗って、朝ごはん準備して。その一方で今日の散歩を考える。うーん、今日はどうしようか?ああ、そうだ。今を逃すと見れないモノがあるじゃないか。今日こそは行くぞ!

『古代メキシコ展』を見に行くぞ!

そう、太宰府の九州国立博物館で開催されていた『古代メキシコ展』を見に行きたいなと思い続けて数ヶ月。見に行きたい、見に行きたい、見に…行くか、と思い立ったのは、もう展示が終わりますよ〜という頃。

太宰府の九州国立博物館へ車を走らせる。博物館裏の駐車場はギリギリ空いていた。ふぅ。車を停めて、博物館横の道を降りていく。
博物館正面に出ると、地元の人、観光客、修学旅行生など多彩な人々がいた。今日は多いのか?平日やぞ。いや、人のこと言えないか。

さあて、メキシコ展を見る前に、まずは腹ごしらえ。
博物館の正面をつーっと通り過ぎ、太宰府天満宮の境内に降りて行く大きなトンネルの中にあるエスカレーターへ。エスカレータへと続く動く歩道の横には、博物館のポスターが、そしてエスカレーター部分の壁には歴代の特別展示のポスターが掲示されている。それを見て思う。「阿修羅展」はやっぱり見に行きたかったなぁ・・・激込みだったらしいけど。

腹ごしらえとお参り。

腹ごしらえは、今年に入って見つけたカフェへ。あまり教えたくない隠れ家的カフェなので、ここは一枚もぱちりせずにカフェで緩やかな時を過ごす。他のテーブルもおひとりさまのお客さんばかり。皆それぞれにランチタイムを楽しむ。美味しかった。
店を出ようとしたら、入れ違いで英語を話す女性二人組がやってきた。首から大きな一眼レフを下げている。これはカフェがにぎやかになりそうだ。

店を出て、天満宮本殿へと向かう。地元の人、観光客、修学旅行生、ビジネススーツを着たご一行・・・ん?今日、平日やぞ。いや、人のこと言えないか。私も仕事で出張へ行った時に時間が余ったら、観光してたからなあ。それにしても、その格好で、賞味期限5分の繊細なモンブランを食べるとは、太宰府を大満喫するつもりだな。

人混みの隙間をぬうように本殿へと歩いていく。もともと少し早歩きではあるが、散歩を始めてからは、それにさらに輪がかかったように、ペースアップしたような気がする。なので、本殿を参拝した後は、裏の「天開稲荷社」と「奥の院」をもくもくと目指した。
小高い山を登って、奥の院までたどり着いた後は、今度こそ博物館へ。

撮った!

奥の院から山を下りて、「だざいふえん」という小さな遊園地の横に出たら、目の前に、博物館行きのトンネルエスカレーターが現れた。
では、いざ、『古代メキシコ展』へ。

ここでも、地元の人、観光客、ビジネススーツ姿のご一行、おそらく生後1歳にも満たない赤ちゃんを抱っこしたお母さんなどなど、多種多彩な人たちがいる。平日やぞ。いや、何度も言うが、人のこと言えないけど。でも、展示物の前に2列ほどの列ができるほどの大盛況である。

私はその人だかりから少し距離をとって、会場内を進んでいった。
マスクや首飾りなどの装飾品は人気があり、時間をかけて見る人がたくさんいた。その中で私が印象に残ったのはピラミッドや壺とか、とうもろこしを調理する器具などあったが、「赤の女王」はやはり一番印象に残った。「赤の女王」は、今回初来日だったそうで、いくつもの時代を経て、ここで出会うことに、時代が過ぎてここで会うというのは、とても壮大なことなんだなと感じた。うーん、なんともざっくりな感想だ。

展示会場を出て、せっかくだからとメキシコ産のコーヒーを自分土産に買い、博物館1階のカフェへと降りて行く。家に帰る前に、何か飲んで落ち着こう。
そう思い、カフェスペースに入り、メニューを見る。おっ、特別展限定のコーヒーがある。「カフェ・デ・オジャ」というメキシコの伝統的なコーヒーの飲み方らしい。「黒砂糖とシナモンを煮出したスパイス薫る甘いメキシカンコーヒー」と説明が書いてあるが、果たして。
「あまっ!」
スパイスもほのかに薫るが、それよりもこの甘さは黒砂糖だけ?白砂糖もグラニュー糖もきび砂糖も蜂蜜も氷砂糖も入ってるんじゃね?というぐらい、私には激甘だったのだ。
「これは・・・」
とぼそっとつぶやきながらも、ちびちびと飲み続けた。飲み続けていくうちに、ただの激甘から、クセになりそうな甘さに変わっていっていた。

近所で飲めるところがあったら、月イチで飲んでそうだ。
あ。『古代メキシコ展』はすでに幕を閉じております。


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