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コーヒーの一枚 42

散歩継続中。

飽き性の私が、三日坊主には自信を持っている私が、実家に帰ると勝手に甘えてペースを落として、やるコトもやらない私が(笑)、散歩だけはもう2ヶ月半も続いてる。よほど荒天でなければ、よほど体調が悪くなければ、いつもは1時間ほど、最低でも三十分は歩くようにしている。

まあ、これだけ続いてる要因の1つは、noteをはじめ、家族や友人、今お世話になっている主治医にも公言している事だろうと思う。

もともとのきっかけとなった近所の友人は、今でもタイミングがあえば、週1ぐらいで一緒に行く。主治医は「散歩はイイコトだから続けなさい」と言う。確かに、適度な運動を、というのは以前から指摘されていたので、そこは素直に返事をしている。

じゃあ帰省した時はどぎゃんしよっか?

散歩を始めてからの課題の1つがこれだった。
まず実家で散歩をしていることを公表するのか?公表したとして、どんなコースが待ち受けているのか?っていうか、散歩を公表したら、コースは実家総出で、あの公園がいいよ、どうせなら城まで行ってきたら?とか、あの神社もよかよねとか、毎日実家全員にプレゼンされそうだ。

すると、プレゼンを聞いて「へえ〜」「ふうん」「そこ行けると〜?」と大量の情報を整理するところから始めなくてはいけない。うん…面倒くさい。プレゼンしたところに行けば何の問題もないが、行かなかったら「なんで行かんかったと!?行くと思って教えたのに…」としばらくブツブツ言われる。だけん、それが面倒くさいったい。

が、よく思い出してみると、亡くなった父はほぼ毎日散歩に行っていた。しかも行く前に30分ほど独自の準備運動をして、それからナップサックを背負って自宅を出発し、前もって予約していた店に向かって歩き出し、店へ到着すると美味しいランチを堪能する、そんな散歩だったそうだ。

私も父の美味しそうな散歩を目指して…よし。

「実は、いま朝から散歩しよるったい」
言った。言ってしまった。次の瞬間から、怒涛の質問攻め。
いつからしよると?どこば歩きよっと?朝起きてすぐね?ご飯食べて行くと?何分ぐらい歩きよっと?ていうか、だいたい何歩ぐらい歩きよるとね?
続いて、予想していたプレゼンが始まった。
あの公園を2週ぐらいしたら、ちょうどいいぐらいじゃない?熊本城まで行ってきたら?お父さんが行きよった道があるっちゃけどね、口で説明しても分からんよね?熊本の人じゃなかけんねぇ、などなど。

とりあえず聞くだけ聞いて、毎日朝からぶらり散歩することにしてみた。
多少、土地勘はあるものの、いつもは車で通っているので、歩くとなると話は別だ。しかも、熊本市内は、車1台ギリギリ通れる道や、車すら通れない、人ひとりが通るような道が結構ある。城下町の名残だろうか。

そんな道を通っていると突き当たりに一軒の珈琲屋が現れた。お客が10人も入れば満席になるような、そんなお店だ。
外からガラス張りの店内を覗くと、オシャレなテーブルやカウンターの飲食スペースの他に、雑貨も少々売られている模様。まだお客はいないみたいだ。
喉も乾いたし、一杯飲んでいこう。
そう思い、そっと扉を開けようとして、ふと足元の『CLOSE』の札が目に入った。え?店休日?でも、店の中はOPENする気満々みたいやけど…そう思いながら扉に手をかけて開けてみた。すると、中から物腰が柔らかそうな男性店主が現れた。
「あのー、開いてますか…??」
「あ、はい!どうぞ!あァ…」
そう言って照れながら表の『CLOSE』をひっくり返して『OPEN』にする。よかった。

店内に入ると、まずはカウンターレジで、注文をする。コーヒーのメニューは、細長い札が箇条書きのように6枚ほど縦に並んでおり、ハウスブレンドから始まり、いろんな種類のコーヒーが名を連ねている。店主さんとも話しながら、初めての店なので、ハウスブレンドで店名の『ocami coffee』の名前が入っている『オオカミブレンド』を注文した。

撮った!

テーブル席に座り、バッグと帽子を置いて、店の入口付近にある小さな雑貨スペースを見に行く。
コーヒーはもちろん、オリジナルのコーヒーカップやTシャツ、ステッカーなど、いろんな小物もあり、さらには、コーヒーを淹れるための道具も販売されていた。

席に戻り、コーヒーを待つ。
待っている間、大学生ぐらいの若者がテイクアウトのコーヒーを注文して、少しその場で待っていたが、カウンター横のスペースから店の奥へと入っていった。そして、店主さんも出来上がったコーヒーを持って奥へと入っていった。んんん?
あとで分かったことなのだが、この店舗は縦に長い造りになっており、同じ建物の中に珈琲屋の奥に美容室や洋服屋、ギャラリーなどがあるらしい。次回はぜひそちらも見てみたい。

そうこうしているうちに、コーヒーが運ばれてきた。もちろんオオカミカップに入っている。
「ごゆっくりどうぞ」
店主さんの目が優しく微笑みかける。それだけでもホッとするが、コーヒーを一口飲むとさらにホッと具合が増大する。
コーヒーは甘みが強いような気もするが、酸味もしっかりある。確かメニューに「毎日のコーヒーに。」と書かれてあったが、近所にあれば、毎日飲みたい、うん。

コーヒーを飲み干し、束の間の休息を取った後、追加でコーヒーとステッカーを買い足した。
「ありがとうございます」
「ごちそうさまでした。今度はまたゆっくり来ます。今日は散歩の途中だったので…」
店主と笑顔で話しながら、店を後にして、散歩を再開した。

次回は『ocami coffee』メインで。
散歩はついでで(笑)



☆今回訪れたのはこちらです。

いつも、ブログに掲載していいかどうか、お店に確認しているのですが、下書きに溜まっているお店もあるなかで、今回はやっと最後までたどり着いて完成させることができました(^^;)

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