パブリックリーダーに必要な中身とパフォーマンス Substance and Performance | 公共政策大学院

Ashです。去る5月にハーバード大学ジョン・F・ケネディ行政大学院(John F. Kennedy School of Government)のミッドキャリア公共経営学を卒業しました。

ケネディ行政大学院は1936年に創設され、世界の様々な分野のリーダーを排出してきました。パプリックセクターのリーダー要請を通じた社会変革を謳っています。修士プログラムは4つあり、1000名超の学生が在籍しますが、ミッドキャリア公共経営プログラムは国連職員、外交官、軍防衛関係者、NPO、民間企業出身者など様々なバックグラウンドの学生存在しhます。

やや古くなってしまいましたが、スクールにおける学びは以下の本に詳述されています。20年経過した今でも、大きな原則は変わっていない気がします。政治学、行政学はアメリカ的な視点にどっぷりと浸かり学ぶことができます。


本日は、入学して最初の週に行われたオリエンテーションで言われた一言について考えてみます。200名を超えるプログラムの学生が、JFKフォーラムというスペースに集まって教授の講演を聞きます。

JFKフォーラム、毎週講演が行われる


そこで登壇した教授の一人が、パブリックリーダーの矜持について語りました。そこで取り上げられた内容の1つが、SubstanceとPerformanceに関する話です。Substanceは中身のことです。要するに実際に発言や行動の背景に、目的や原則がしっかりと存在し、内容が構造化され充実しているということでしょう。何かタスクをこなす際に、質として、主張、結論が妥当か、深い洞察や根拠となるエビデンスは適切か、また量としては、期限が与えられた際に的な時間でこなせるか、などを指します。

翻って、Performanceは日本語のパフォーマンスの意味に近く、どのように他人の
前に現れるか、ということを指します。ある意味、あなたがコミュニケーターとして公の場で他の人にどう認知されているか、と言い換えることもできるでしょう。

パブリック(公)で働くには、SubstanceのみならずPerformanceを大事にしなければならない。Substanceに寄っていたものはPerformanceの方法を新たに学び、またPerformanceが得意ものはいかにSubstanceを充実させていくのかを考えながら、この場所で過ごしてほしい。そんなメッセージでした。

別の言い方をすると、ContentとDeliveryと言えるとも思います。Contentはメッセージの内容、Deliveryは伝え方のことを指します。1対1のみならず、多くの人々に語りかけ、対話

をすす上で、内容が素晴らしくても伝え方が適切ないと、有効なリーダシップの発揮はできない。上で医療プロフェッショナルとしては、より知識が豊富で専門スキルが高いものが有能さの指標であり、パフォーマンスは優先度の低いものとして考えていたので、この指摘はある意味新鮮でした。この経験が、自らの価値観を掘り下げ、ストーリーとして伝えるコースであるパブリックナラティブを受講することにつながったのです。

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