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ドラマ日記『拾われた男』(第8話)&『作りたい女と食べたい女』(初回)

俳優になりたいという夢だけあった男・松戸諭(仲野太賀さん)が、人に“拾われる”力を手に俳優道を駆け上がり、かつて“捨てた”兄・武志(草彅剛さん)を救いにアメリカに飛ぶヒューマン・コメディ『拾われた男』の第8話。

「日本に帰らない」と言う兄・武志の理由を、長年一緒に過ごしたエイドリアンから聞かされる諭。 武志は、自分の身を助けてくれた親友のエイドリアンのため、そして彼女が1人で育てる幼い息子のショーンのため、父親代わりとなって2人を支えていたのだった。

武志がショーンのためについた“嘘”と、幼い頃に諭のために武志がついた“嘘”。 それが優しさからだったと気が付いた諭と武志の距離は少し縮まるも、諭は一度帰国することに。

日本では諭の父・平造(風間杜夫さん)と母・きく(石野真子さん)が、武志の処遇を巡って大喧嘩。 家を飛び出したきくは、突然諭宅へ。 慌てる諭と、どっしり構える妻の結(伊藤沙莉)。 「自分が楽になることだけ考えられない年なんだよ」と名言。

きくと入れ替わるように、諭宅へ突然やってきた平造。 諭が出演する映画『シン・ゴジラ』の撮影を見学することに。 「まずは君が冷静になれ。」とビシッとセリフを決めました。 役者としては一人前になったなと感慨深いシーン。

料理を「作る」ことが好きな野本ユキ(比嘉愛未さん)と、「食べる」ことが好きな春日十々子(西野恵末さん)。 彼女たちの日常や交流を通して、女性を取り巻く現実や、女性同士の連帯、そして二人の間で育まれる恋愛を描く『作りたい女と食べたい女(つくたべ)』の初回。

料理が好きな野本さんは、少食でひとり暮らしのため、もっとたくさん作りたい! と思っていた。 そんなある日、同じマンションに住む春日さんが、大量の食べ物を持って帰宅するのを目撃。

NHKで月~木曜日に帯ドラマ「夜ドラ」枠で放送される本作。 1話15分と短い尺ながらも、野本さんと春日さんのキャラと日常、そして二人の出会いが過不足なく描かれた初回。

演技初体験という西野さんですが、心配は杞憂でしたし、何よりその再現度。 サポートミュージシャンとして活躍してきた西野さん。 インタビュー記事のスカート姿のフェミニンな姿とのギャップがすごく、いかにしっかりと役作りをしてきたかがわかります。 東日本大震災が転機とか。 

定食屋で店主が、客が女性だからと少な目にご飯を盛った時、春日さんが「普通についでください」というシーン。 性別に関する無意識のバイアスというわけです。 昔、一緒に仕事をしていたグルメな女性MCが、「ご飯を少な目についで来るのに腹が立つ」と怒っていたのを思い出しました。 

食事がもう一つの主役の本作。 初回は魯肉飯でした。 なお、平日の夜10時45分に毎日見続けるのは、なかなか難しいドラマですが、「NHKプラス」を活用すれば、週末にでもまとめて見ることができます。


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