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俳優ノート『藤本隆宏さん』

気になる俳優さんの出演作についての覚え書き「俳優ノート」。今回は、2021年夏ドラマ『ボイスII 110緊急指令室』に出演する藤本隆宏さん。

“異色の経歴”などと評される俳優さんが時々いますが、藤本さんこそまさにそれ。オリンピック2大会出場の競泳選手を経て、劇団四季でミュージカル俳優として活躍。そしてテレビドラマの世界に進出。

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まず注目されたのが、NHKが3年に渡って放送したスペシャルドラマ『坂の上の雲』(2009年)。藤本さんは、かつて“軍神”とされた広瀬武夫役。ロシア人令嬢との悲恋など、しっかり見せ場がありました。

伊予・松山出身の秋山真之(本木雅弘さん)・好古(阿部寛さん)兄弟と正岡子規(香川照之さん)たちの青春群像を通じ、国民ひとりひとりが少年のような希望をもって国の近代化に取り組み、存亡をかけて日露戦争を戦った「少年の国・明治」という時代のエネルギーと苦悩を描く。

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その後も、大河ドラマ『平清盛』(2012年)や『島の先生』(2013年)などNHK作品に立て続けに登場。そして出演したのが『ガラスの家』(2013年)。藤本さんは、後妻(井川遥さん)を巡って息子(斎藤工さん)と対立することになる財務官僚役。

黎(井川さん)の夫・一成(藤本さん)は次期事務次官最有力の財務官僚。前妻の息子である仁志(斎藤さん)と憲司(永山絢斗さん)にとって、突然現れた若く美しい母はまぶしい存在となる。特に仁志は、黎を女性として強く意識。常識とタブーを超えて求めあう禁断のラブストーリー。

『隠蔽捜査』(2014年)、『水晶の鼓動 殺人分析班』(2016年)、『記憶にございません!』(2019年)など警察官役のイメージも強いですが、逆の犯罪者役として記憶に残るのが『家族狩り』(2014年)。藤本さんは、表の顔は白蟻駆除業者、しかし実は…という役どころ。怖いです。

認知症の父と、その介護に疲れた母とともに暮らす児童心理司・氷崎游子(松雪泰子さん)を中心に、高校教師・巣藤浚介(伊藤淳史さん)や警部補・馬見原光毅(遠藤憲一さん)らが登場。とある一家心中事件を発端に、3つの家族を通じて「家族とは何か」を見る者に強く問いかけていく。


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