気になる俳優さんの出演作についての覚え書き「俳優ノート」。今回は、2021年夏ドラマ『緊急取調室 シーズン4』に出演する田中哲司さん。妻は女優の仲間由紀恵さん。鈍牛倶楽部所属。

日大芸術学部卒業後、1995年に蜷川幸雄さん演出『ハムレット』で初舞台、演劇畑で活躍していた田中さん。映画やドラマでも徐々に存在感を高め、犯罪者から温厚な父親まで幅広い役をこなす名バイプレイヤー。イケボ。

刑事ドラマの印象も強い田中さん。仲間さんとの交際のきっかけとなった『ジョシデカ!-女子刑事-』（2007年）では捜査一課の管理官役。『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』（2017年）では、公安部の特捜班班長役。『シグナル 長期未解決事件捜査班SP』（2021年）では、ついに公安部長に（笑）。

同じ刑事ドラマでも、ちょっと変わった役処だったのが『SPEC〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜』シリーズ（2010年-）。田中さんは、訳ありなドレッドヘア―の占い師・冷泉役。仲間さんの『TRICK』と同じく、堤幸彦監督ワールドですね。

戸田恵梨香さんと加瀬亮さんがW主演を務め、特殊能力を持った犯人を追うふたりの刑事の活躍を描いたミステリードラマ。未詳事件特別対策係でのらりくらりと働いていた野々村（竜雷太さん）の下へ、問題はあるが優秀なふたりの刑事が配属される。

これまで3回、大河ドラマに出演した田中さん。『新選組!』（2004年）では、陸軍初代軍医総監となる松本良順役。『龍馬伝』（2010年）では 最後の将軍・徳川慶喜役。ここでは、信長に謀反した荒木村重役を演じた『軍師官兵衛』（2014年）を挙げておきましょう。はまり役。 

稀代の天才軍師・黒田官兵衛（岡田准一さん）。信長、秀吉、家康の三英傑に重用されながらも、あり余る才能のため警戒され、秀吉には「次の天下を狙う男」と恐れられた。戦国を見事に生き抜き“生き残りの達人”と讃えられた軍師・黒田官兵衛の鮮烈な生涯。乱世の終焉を壮大に描く戦国時代劇。

朝ドラ『まんぷく』（2019年）や『35歳の少女』（2020年）も記憶に残る役でしたが、最後は『あなたの番です -反撃編-』（2019年）。田中さんは後半から登場。事故物件に住み始める謎の男ですが、実は…という役どころ。

原田知世さんと田中圭さんがW主演を務めたノンストップミステリー。とあるマンションに引っ越して来たひと組の新婚夫婦（原田＆田中さん）。新生活に胸を膨らませていたふたりは、マンションの周囲で起こる謎の連続殺人事件に巻き込まれていく。