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友らの無念と寅子の怒り…今週の『虎に翼』

日本初の女性弁護士で、後に裁判官となった女性・猪爪寅子(伊藤沙莉さん)とその仲間たちが、困難な時代に道なき道を切り開き、迷える子供や追い詰められた女性たちを救っていくリーガルエンターテイメント、朝ドラ『虎に翼』の第6週「女の一念、岩をも通す?」。

女の一念、岩をも通す」とは「女の執念ぶかいことのたとえ」の意味(コトバンクから引用)。

寅子たち女子部出身者全員が、高等試験に不合格になった月曜日。寅子は雲野(塚地武雅さん)の法律事務所で働きながら、あらためてチャレンジすることに。その一方、合格したのは花岡(岩田剛典さん)と稲垣(松川尚瑠輝さん)。

合格者がでなかったことから、女子部存続の危機に。崔香淑(ハ・ヨンスさん)が先導して、学長に抗議&土下座。次の高等試験で合格者が出れば、女子部が存続できることに。そんな中、香淑の兄・潤哲(ユン・ソンモさん)が思想犯の疑いで、特高に連行され…。

女子部出身者が高等試験を目指し、皆で勉強会を開いていた火曜日。そこに、特高が土足で踏み込み、香淑に兄の行方を問い質し。特高に目を付けられ、日本での仕事に見切りをつけた兄は先に帰国。

香淑は女子部の行方を見届けてからと、帰るのを先延ばしにしつつ、皆の勉強をサポートしていたのでした。そんな香淑に、よね(土居志央梨さん)は「今しかないぞ。朝鮮に帰るなら今しかない」と。戦前の特高が共産党員などの思想犯疑いの女性たちにした拷問(性的含む)を考えると、現実的。

帰国する香淑との思い出作りに、女子部の皆で海に出かけた水曜日。涼子(桜井ユキさん)の父・侑次郎(中村育二さん)が駆け落ちしたことから、涼子は婿養子を取ることになり、高等試験は断念。

さらに、梅子(平岩紙さん)は夫・徹男(飯田基祐さん)から離婚届を突きつけられ、高等試験の筆記試験会場に現れず。

寅子をはじめ、よねや轟(戸塚純貴さん)、中山先輩(安藤輪子さん)と優三(仲野太賀さん)が筆記試験を通過した木曜日。しかし、口頭試験では、よねと優三が落ち。

口頭試験からの撤退を表明する優三を、引き留める直言(岡部たかしさん)と、これまでの努力を慰労するはる(石田ゆり子さん)。どちらの気持ちもわかる。女性初の合格者の一人とはなったものの、多くの離脱者が出て、こんなはずではなかったという表情の寅子。

新聞各紙が初の女性弁護士誕生を大々的に伝え、寅子が周囲からお祝いされまくっていた金曜日。そんなある日、よねが訪ねてきて。口頭試験での「トンチキ」な顛末を話し、自分の信念を曲げずに必ず合格してみせると。よねらしい不器用な決意。

そして開かれた祝賀会。記者からの「さすが、日本で一番優秀なご婦人方だ」の声に、「はて?」と受けた寅子は、徐々にスイッチが入り、「私たち、すごく怒っているんです」からの怒涛のスピーチ。

桂場(松山ケンイチさん)や穂高教授(小林薫さん)には伝わったものの、場を凍り付かせ、白けさせてしまったようですが、新聞記者の竹中(高橋努さん)だけはきちんと記事にしてくれました。

全130話の内、30話終了。濃密すぎて、もう半分過ぎたぐらな気がしてましたが、まだ一月半も経ってないんですよね。朝ドラが充実していると、それだけで生活に張りが出ます。


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