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災い出尽くし、逆転劇へ…今週の『らんまん』

江戸時代末期、土佐の裕福な商家に生まれた、後の天才植物学者・槙野万太郎(森優理斗さん→小林優仁さん→神木隆之介さん)。東京帝大植物学教室の助手として研究に没頭。理不尽な目に合うも、夢のために情熱を失わず突き進んでいく、朝ドラ『らんまん』の第19週「ヤッコソウ」。

娘・園子を亡くし、失意の万太郎と寿恵子(浜辺美波さん)が描かれた月曜日。二人を静かに、優しく見守る長屋の皆さん。ある夜、園子の夜泣きが聞こえた気がしたと、寿恵子は家の外へ。

寿恵子を追った万太郎は「いつの日か、わしらも園ちゃんに会いに行く。その時に、図鑑を持っていけるように、精いっぱい頑張るき」と寿恵子の手を握り。翌日、まつ(牧瀬里穂さん)から「かるやき」の製法を直伝された万太郎。美味しそうに食べる二人に、笑顔が戻ってきました。

寿恵子が第二子を出産した火曜日。万太郎は長寿を願い、千歳と名付けました。その後、ロシアのマキシモヴィッチ博士の訃報が届き、ロシア行きを断念。今やるべきことをやろうと取り掛かりました。

そんな中、土佐から「峰屋」を廃業した姉の綾(佐久間由衣さん)と竹雄(志尊淳さん)が到着。事の顛末を話して謝罪。万太郎は二人を責めることはなく。

寿恵子が綾に『里見八犬伝』を猛アピールした水曜日。綾と竹雄は帰り、万太郎も植物採集の旅へ。そんな中、田邊教授(要潤さん)と妻の聡子(中田青渚さん)をモデルとしたと思われる、いかがわしい新聞小説を知った寿恵子。田邊の自宅へ向かうと、彼を非難する野次馬が溢れていて。

聡子と怯える娘たちに、寿恵子が「大丈夫」だと声をかけた木曜日。そこに田邊が帰宅。寿恵子に「好都合でしたか。こんな機会でもあれば、聡子に付け入ることができる」と嫌味。寿恵子も「槙野にご執心なのは、あなた様ではございませんか」と反論。しかし、寿恵子と聡子の友情は保たれました。

一方、万太郎は植物採集中に、高知の遍路宿「角屋」の息子・虎鉄(寺田心さん)と出会い、彼しか知らないという珍しい植物を発見。新旧の天才子役同士の共演が実現しました。

万太郎が植物採集の旅から帰宅した金曜日。そこに今では親友の波多野(前原滉さん)と藤丸(前原瑞樹さん)がやってきて。借金で揃えたドイツ語の本に苦労していた万太郎は、語学が得意な波多野に頼り。

すると、牧野が見つけてき植物が新種どころか、植物分類学上の属も科も新発見と判明。土佐の虎鉄にその旨を手紙で伝えると、逆に鑑定して欲しいという植物標本が届き。

植物学会の権力者・田邊により、大学周辺のアカデミックな世界からは閉ざされた万太郎ですが、友人や知人など人のネットワークの可能性を感じ、「(植物学を愛し、研究するのは)一人ではない」とあらためて気が付き、明るい表情。前を向きました。

問題は高額の洋書の購入資金ですね。質入れで間に合うはずもなく、借金先が心配なところ。寿恵子が借金のカタに妾になるなど、逆戻りすることは朝ドラではないでしょうが、合理的に視聴者を納得させる形で、どう切り抜けるんでしょうね。


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