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自由な発想でいいんだってことをクトゥルフ神話TRPGで学んだ話

クトゥルフ神話TRPGというゲームがある。サバイバルホラー的なSFの世界観である所謂「クトゥルフ神話」体系を拝借したテーブルトークアールピージーである。ようするに「キャラになりきって遊ぶ人生ゲーム」である。身も蓋もないが、これが気の合う仲間とおしゃべりしながら遊ぶと大層たのしい、らしい。

2008年ごろから、動画サイトにTRPGのリプレイが上がるようになって、人気を博している。さらに「ちょっと噛み合わない初心者たちのクトゥルフ」というTRPG配信動画を簡単なアニメーションで付けたコウノスケさんのTRPG企画がヒット。これ以来、「チェッカー卓」と呼ばれるUstreamチェッカーで活動する配信勢のTRPG動画が人気を博していく。

そのあとの動画シリーズ化は特にいうまでもないが、特に僕が好きなのは中島真也氏がGMを務めるシリーズだ。「忘れられない夏よ」を初めとする「忘れられない~」シリーズや「LOVE DISCHORD」シリーズのように、先鋭的で、大どんでん返しを得意とする奇想天外なシナリオ設定に人気がある。で、その中島真也卓でもっとも面白いと思うのが、「正気の街」、「正気の月面」が公開されている「正気の」シリーズだ。

元々「正気の街」は青いくらさんによる既存のTPRGシナリオ。KP(GM)はかなりの腕がないと難しいと明言するように、最終の階層にたどり着く前に終わってしまうこともよくある、らしい。

しかし中島真也卓では、最終階層でおこるクトゥルフを見直す会が発生しなければならないぐらいのぶっ飛んだエンドを迎える。それはそれはもう生半可ではないほどのぶっとび具合で、プレイヤーたちも混乱の極地だ。

だけれど、それは決して不愉快な混乱ではない。どちらかというと緻密なプレイヤーコントロール(キーパリング)が求められるシナリオで、最後の最後にKPが自分の領域を見せつける。その賛否があるにせよ、これは本当にすごかった。自由で、すごかったのだ。

そこで人はすぐに「動画化まってるぜ!」っていってしまうと思うけど、むしろ僕はこういいたい。

いますぐリプレイをみろ! てね。



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