2018年最後に、エンジニアマネージャーとして今までを振り返ってみた

エンジニア組織の課長を3年くらい。
PMやQCや技術サポートの組織なんかの課長を1年くらいやって、
今は、部長をやらせてもらっていて。
という構成で、過去を振り返ると、だいたい5年くらいになります。
区切りもいいので、気づいたこと、得たことをアウトプットして見ようかと。

エンジニアマネージャーって何する人?

エンジニアマネージャーって言葉も、広義ですよね。って事で、
いわゆる管理職や組織長と呼ばれる、組織マネジメントをする人。
に絞って振り返ります。

1年目:はじめての、マネージャー

前職で、色々と想いを語っていたら、「やってみ?」って感じで
一般的には「課長」と呼ばれるものを任されて、嬉しさと胃の痛みを感じながら、先輩社員の皆様にしつこいくらい聞きながら、もがいていた時期
この頃、すごい意識したのは

1)価値観をすり合わせる(上とも下とも)
2)とにかく首を突っ込む
3)なるべく話す

の3点だったと思います。所謂中間管理職なので、僕が上下の価値観を知らずに判断するのは、インタフェース仕様を決めないまま独自実装したクラス同士を、あとから繋ぎ合わせる事と等しく、無謀な事で、
インタフェース仕様を考えるためにも、首を突っ込み、会話量を増やし、一番良い形を模索してました。

なんて書くと綺麗すぎますが、沢山失敗したのもこの時期で、それでも諦めずにがんばれたのは、本当に仲間のおかげだったと思います。
ぶっちゃけキツかった

2年目:天狗になってた時期

ある程度仕事を覚え、価値観もあってきた(と思っていた)と感じる頃になると、独自判断が増え、事後の報告と連絡が増え、怒られても反発してました。
「メンバーを守る。」というよくわからない正義感に捕らわれ、本で読んだ正論を振りかざし、理想論を語る事が多くなったと思います。

途端に、自分の考えていた歯車通りに物事は動かず、メンバーの評価もうまく上がらず、正しいと考えていた事が全くできない自分や組織に、ジレンマを感じ苦しんでました。

この頃の学びは、なぜ組織があり、なぜマネージャーがいるのか。
その意味を、自分なりに見つける事が出来た事。

1年目で「誰かの価値観」を、ただただ聞いてた時期から、そこに「自分の価値観」を重ね、話し、共感を得る事にシフトすることにトライし始めたのもこの頃だったと思います。

3年目:試したくて仕方なかった時期

共感を得る事に意識をシフトしたあと、共感を得るために必要なVISONを考える事に腐心していました。

自分の考えたVISIONへ到達するためのステップを考え、上に話し、理解を得て、実行に移す。
これを繰り返していた時期です。

組織マネジメントの成果は、非常に見えづらいものですし、組織の成果はメンバーの成果だから、僕の成果は上で判断してくれ!ってぶん投げて、その組織だけを見つめていた時期。
この頃は、視野がすごく狭かった。今振り返ると本当にそう思います。自分の元で働いてくれるメンバーを、幸せにしたい。楽しく働いてほしい。
それだけだったと思います。

4年目:新天地での力試し

この頃現職に転職。新しい価値観の中働く事を選びました。
前職での3年間の経験を総ざらいして、

1)価値観を知り、自分の価値観を載せ、会話する
2)決めたことは、必ずやる

まずはこの2点を、徹底してやりました。
入社後3ヶ月で課長を任せて頂き、更におこがましくも、人事制度に口を出し、半年かけて他の課長や部長、CIOとも相談し、人事部に提案したり。
※ その半年後、ほぼ全面採用いただけました。
 「良い」と感じたものは、すぐに実行に移すうちの社風は、文字通り有り難い・・・

ただただ残念なことに、もっと一緒に仕事したい。学びたい。と思う方が、新天地に移られる事が多かったのもこの時期。
悲しくも嬉しくも、本当に重い沢山のバトンを託して頂き、必死に考える日々でした。

でも、この時の苦悩のおかげで、

自分の組織を良くするためにも、周囲の組織が良くならなければいけない。

自分のいる場所よりも、1つ上の視座で物事を捉える事ができるようにならなければいけない。

の2点を、意識できるようになってきたのは、本当に収穫で、自分の視野が如何に狭かったのかに気づき、一人で震えてました。

5年目(今年):大きなチャレンジへ

有り難いことに、部長を拝命し、1つ上のマネジメントの機会を頂きました。
ちなみに、内示を頂いた次の日に、プレッシャーの余り熱を出したのは、良い思い出。

課長時代に聞いていたメンバーの不満を、全て解消したい。
という想いで、色々取り組ませていただきました。

1)部のミッション再構築と明文化(作って話して、今も話してる)
2)組織の3カ年成長計画の提示(作って話して、今も追いかけてる)
3)エンジニア評価の再構築(作って話して、活用するところ)
4)組織目標の数値化(絶賛頑張り中)
5)採用強化(今年度採用数、前年比155%)
6)環境強化(フレックスの活用しやすい形作りや、課への権限委譲など)
7)周囲との関係性強化(人事、総務、情シス、企画、ナドナド)

ナドナド。
何が素晴らしいって、通常のシステム開発・保守と並行しながら、プロジェクトのプロセス見直しいという大きな命題を背負いながらも、上記の大半のタスクを課長やメンバーが協働してくれて、成果として現実に出していただけたこと。

振り返りをすると、感謝しか無い。そんな素晴らしい1年でした。

改めて振り返る、組織マネージャーの存在価値

組織マネージャーって、結局は一人ひとりが気持ちよく働ける環境を、ハード面、ソフト面から揃えていくこと。そしてその成果を、相手の納得できる形で還元する事。それしか仕事は無いんですよね。

業績貢献みたいな話もありますが、そんなもの二の次で良いんだと思います。
その組織自体が、業績貢献する役割を持っているのですから、その中の人達がモチベーション高く、活き活きと働いていれば、自然と貢献度は上がります。あとは、それを正しく評価してもらえるように、アピールをし、周囲に理解をしてもらえれば、自然とメンバーの評価も組織の評価も上がり、マネージャーの評価が上がると感じています。

6年目に突入しますが、まだまだやりたいことは沢山あるので、もっと学びながら、頑張っていきます!