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「マンガでわかる神・時間術」 読書感想文


仕事もプライベートも両立したい


著者は40冊以上の本を出版し、講演会やセミナーも毎月開催し、メルマガやYouTubeを毎日アップし続けるなど、精力的に活躍されている。なのに、しょっちゅう、旅行したり、映画を見たり、ジムに行ったりしている。その上、睡眠は7〜8時間必ずとる。

バリバリ仕事して、自分の楽しみの時間を過ごし、睡眠時間もちゃんと確保。

羨ましすぎる(笑)

一方、私は毎日残業、残業。家に帰ったら、お風呂入ってすぐ寝て、また仕事の日々。同じ1日24時間なのに!「私ももっと遊びたいし、しっかり寝たい!」そう思っていた。

著者はどうしてこんな事ができるのか。

それは、神レベルに時間を生かす達人だからだ。

その達人の著書「神・時間術」のマンガ版が出版されている。羨ましい生活を手に入れるチャンスである!

残業と疲弊の日々


私の仕事は医療事務。患者さんに笑顔で接し、寄り添った対応をしてくれるイメージもあり女性には人気の職種。私はその医療事務として勤続20年。けれど毎日残業が当たり前。月末月初の10日間は午前様。「理想と現実はやっぱり違うよね…人生こんなもんだよね…。」「仕事が遅いのは自分の能力の無さのせい」と、諦め気味のため息の毎日。とにかく表向きは笑顔で、でも心は泣いて、家と職場の往復を繰り返していた。

そんなある時、上司が退職し、私がその上司のポジションになし崩し的に就くことになった(役職はなく、役割だけが降ってきた)。ただでさえプレイヤーとして受付や会計、電話対応、スタッフの問合せ対応やイレギュラー対応に追われている状況に加えて管理業務である。甘えた言い方かもしれないが、集中できる環境はどこにもなく、通常の勤務時間後が管理業務となる。

平時に加えて、毎月月初はレセプト業務(診療行為を点数化して、お金を請求する業務)が重なる。医療事務は、正確性が求められるため、情報を調べ、統計資料を作り、役所からの難解な通知を読解し、さらに点数につなげるためドクターやナースに加点指導・助言を要約しながら行う。

「真夜中の静かな時間だと集中して出来る」と間違った思考で、闇堕ちしていったのである(言うまでもなく、疲労困憊の上では捗るわけがない)。

デッドライン・ラッシュ:手術前の奮闘記


さて、弱目に祟り目で、闇堕ち気味の私に、病が忍び寄った。「子宮筋腫」である。しかも大きいし、たくさんあると。「早めに手術した方がいいですね。」とドクターの言葉に「子宮だけに至急か…有休も使ってないし、ま、少しくらい、いいか。」なんてことを思ったが、話を聞くと、入院は約2週間。退院後も少なくとも2週間の自宅療養とのこと。まるまる1ヶ月休むとなると、さすがにいろんな業務が滞る。

結局、4ヶ月後に手術日が決まる。

この頃、徐々に著書の樺沢先生の本の虜になっていた私は、見様見真似で仕事術を実践していた。それまで、ほとんど全て自分で抱え込んでいた業務を「後輩に頼るしかない!」と気持ちを切り替え、隙間時間を見つけては、後輩に“お願い業務“を伝授。月1のルーチン業務は、入院までの4回のチャンスを確実に活かすためマニュアルを作り実践習得させ、練度と精度を上げていく。

なんとか、入院までに業務を引き継げた。日々の業務をこなすだけだった私が、背水の陣となり、タイムリミットができたことで、一心不乱に効率化を考え、一日のTODOリストを書き、やるしかないという集中力を発揮していくことができた。思わぬきっかけで「デッドライン・ラッシュ(ケツカッチン仕事術)」を実践できたのである。

デッドライン・ラッシュから気づいた、頼って任せる仕事術


満を持しての入院。術後の経過も良好で、退院後し自宅療養期間に突入。ここぞとばかりに溜まっていた未読本を読み漁り、盛大なインプット祭りとなった。体調面も含めて充実したリフレッシュ休暇となった(本当は、何事もなくてもまとまった休みをとることが一番大事)。

療養期間が明け、出勤の日。片付かなかった業務、たらい回しの事案など「仕事山積みだろうな…」恐る恐る自分のデスクを見る。

ところが、私のデスクには付箋は1、2枚。「あれ?これだけ⁉️」拍子抜けしつつ、私の不在中の話しを聞いてみると「寂しかったけど、業務はそうでもなかった。」との返事。慣れない業務負担、終わらない仕事と残業に追われているのかもと心配だった。

意表を突かれた返答に、嬉しいような、ちょっと寂しいような複雑な心境だったが、復帰後の職場の様子を観察するとあることに気づいた。

「『業務処理力』はみんなの方が断然高い!」

適材適所、好きこそ物の上手なれ。下手に抱え込むよりも仲間を信頼し「頼ってお任せしちゃう」切り替えが大切だったのだ。おかげで私は極力、自分のできる仕事に注力することができた。

仕事術の改善が生活改善へ


他にも、著者の仕事術の中の1つ「フォーユー仕事術」を駆使したことで、プレゼン資料も短時間にまとめることができ、加えて他部署から「資料がわかりやすい」「そうすればよかったの⁈なんだぁ‼」とポジティブなフィードバックをもらえるようになり、情報発信の質も量も向上した。

さらに、ポジティブなサイクルが回り出す。つい先日も他部署の人と「桜を愛でながら昼散歩」もでき、午後からの仕事も気分良くできた。

仕事面もさることながら、毎日のくらしも変化した。睡眠をしっかりとり(削らず)、朝散歩や運動、疲れる前に休憩を心がけるようになると、午前様の帰宅時間が、人並みの時間に帰れるようになった。そして、ついには私の仕事人生で初めて、定時ダッシュで映画鑑賞するに至った!

どんどん良い循環が起きてきているのを実感している。

ブラックな職場だと思い込み、半ば諦めていた私の人生が40代にして輝き始めている。まだまだ活かせる自分時間。次のチャレンジは、「メモリースピーダー:朝活時間の活用」だ!

神と闇は紙一重。マインドを閉じれば闇が広がり、アウトプットで光が差し込む。「神・時間術」を読んで私は、そんなささやかな一歩の踏み出している。この「神・術」を教えてくれた著書は「本」だけに「紙・術」である(笑)

マンガ版はさらっと読めちゃうのでオススメ!


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