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若手シェフが腕を振るう地産地消の、素晴らしい創作イタリアン @ レストラン土と風(男鹿半島)

<2022年 初秋・秋田&仙台の旅 no.11>

秋田・男鹿半島にある「レストラン 土と風」。
このレストランで食事をする為に、秋田の旅程を組んだと言っても良く、
本当に、楽しみにしていたのです。

伺った時の担当は、イタリアンシェフ・松尾遼氏。
若い感性で、生み出される地産地消は、想像を超えるものばかりでした。

「料理は、素晴らしい創作活動」

そう、再確認させてくれた、計8品、一気に、ご紹介します。
シェフが付けられた「メニュー名」、そしてお料理の説明を添えています。
是非、お楽しみ下さい。

本日のメニュー
どぶろく(稲とアガベ醸造所)

「食べるスープ 食べる酒」

ビーツのスープ ~ 焼き茄子、枝豆を添えて ~
ビーツのピューレを、ピーマン、きゅうり、トマトでとった
すまし汁で、のばして

「イカさん feat. とうもろこし」

アオリイカ、焼きポレンタとトウモロコシ イカ墨のソース
~ モロヘイヤチップを添えて ~
香りづけに、パプリカパウダーと、カカオを振って

「イタリア生まれ 湯沢育ち ~ うまい麺は、大体友達~」

稲庭うどんのジェノヴェーゼソース
稲庭うどんに、大葉で作ったジェノヴェーゼソースを和えて
隠し味は、梅酢
青甘唐辛子と、梅酢漬けのミョウガを添えて

「芋っこ」

男鹿半島産じゃがいも「赤い月」の、蒸し焼き
燻製豆腐と米麹のソース
塩、こしょうを添えて

「a.k.a ノドグロ」

のどぐろのグリル ポロネギとオクラを添えて
ポロネギの青い部分、あさつき、しょっつるのソース
フェンネルオイルで香りをつけて

「にかほから」

にかほ市の、牧草・経産牛のヒレの天ぷら
いちじくの甘露煮、実胡椒、花山椒の佃煮を添えて

「世阿弥の教え」

かぼちゃのラビオリ・セージバターソース
香りづけは、アマレッティ、タレッジョチーズで

「集まって、個性」

いちじくの赤ワインのコンポート
いちじくの葉の香りをつけたグラニータ、タイバジルオイルを添えて


どれも、本当に、想像を超えていて、味わい、風味、食感、すべてが素晴らしく。
こんなに感動したイタリア創作料理は、人生初めてかも。
1ヶ月以上経った今でも、その余韻が残っています。

特に、印象的だったのが、下記の3品。

3品目の「稲庭うどんのジェノヴェーゼソース」
こんな組み合わせがあるのだと、感心しきっていた一品で、
柔軟な頭でイメージして、組み立てて、作り上げていった様子が、
口に運ぶたびに感じられました。

秋田郷土料理のひとつ「漬物」で、「あねっこ漬け」というのがあります。
もち米に、野菜の古漬けを刻み入れ、赤じそや、梅酢で漬けたもの。
ふと、それを思い出しました。

6品目の「牧草・経産牛のヒレの天ぷら」。
メニュー名にもなっている「仁賀保(にかほ)」にある、上の山放牧場さんの経産牛が使われています。
経産牛を頂くのは、実は、初めてだったのですが、本当に美味しくて、
柔らかくて、驚きました。

noteで、メディアラボ(秋田県にかほ市)さんが、上の山放牧場さんの記事を書かれていました。
経産牛についても、書かれています。
是非、ご覧下さい。


7品目の「かぼちゃのラヴィオリ」
私が働いていたトスカーナ州 シエナのレストランでも作っていた、
正に、王道のイタリア料理のひとつ。

「世阿弥の教え」というメニュー名。
松尾シェフが、基本を学んだ「クラシックなイタリア料理」、
ご自身の主軸でもある「王道イタリアン」を、決して忘れないために、
迷った時は、基本に立ち返るとの思いから、名付けられたそうです。

このラヴィオリを食べた時に、素晴らしい創作料理を作られるシェフの、
「王道イタリアン」のコース料理も、無性に食べたくなりました。

これから、まだまだ研鑽を積まれ、さらに飛躍されるのかと思うと、
その未知数の素晴らしさに、深く感銘を受けた夜でした。


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