団塊世代のNISA、ライドシェアの考え方が政治に与える影響

ちょっとタイトルを盛りましたが(^_^;)
N=1の事例をもって、全体として語るのは良くないですが、少しショックを受けていまして..

妻から、義父がNISAとライドシェアについてどう思っているのか聞かされまして、自分との考え方の相違を知り、それも現実かということを知ったというお話です。


NISAをどう受け止めているか?

「元本保証がない」
おっしゃるとおりです!それは正しい!
現金、ゆうちょや銀行の普通預金や定期預金に預けていれば確かに額面は維持され、その意味では元本割れはありません。
でも物価は上がっていますよね。
100円で買えたものが120円になっていますよ。
というのが答えなのですが、理解しにくいのかも知れません。
私や妻が子供時代の1990年前後のドル円の為替は100円程度でした。
今は150円代です。対ドルだけでなく、他の通貨に対しても円安の状況です。そして生活必需品の多くは国産でなく輸入です。
いろいろ高くなっています
我々子育て世代は自分の欲求に関わらず、どうしても消費支出が多くなります。
そして社会保険料も上昇しており、給与の額面が当時と同じだとしても、手取りは減少しています。会社負担分を合わせると半分ほどになっています。

https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/shuyo/0603.html

蓄えもあって80近い義父がNISAをやる必要は全くありません。
ただ現役世代はiDeCoやNISAで積極的に資産運用する必要はあると私は思っています。
日本社会全体が成長軌道に乗っていたときは、何も考えずに郵便局や銀行の定期預金に預けておけば、それ自体が資産運用になっていました。
金融機関が集めたお金を企業に貸し出して、全体ではちゃんと成長してくれたので高い利率で預金が増えていったのです。
なぜ日銀がゼロ金利を長年続けたのか?
資金需要がないためです。資金需要がないのは、企業が設備投資をしないからです。需要がないのに、供給しやすい状況を作っても借りてはいません。
あなたは10Lの水がタダだからといって全部飲めますか?
普通は無理です。飲めたとしても飲む理由はありません。飲みたい分だけのむはずです。
元本保証は、真の意味で元本保証になっていない、ということをご理解頂きたいのです。

ライドシェア

「信頼がおけない」
これも元本保証的な思想と相通ずるものがあります。
分からなくはないですが、心配な人は従来通りタクシーをご利用いただければよいだけです。
「信頼が置けない」
を具体的に考えると、まず
①事故を起こしたときに保証はあるのか?
という点だと思います。
また、素性の知れないドライバー(会社が管理していないドライバー)のため、
②おかしなことをしでかすかも知れない
これが信頼がおけない理由だと思います。

①事故については、ライドシェアのドライバーの条件として、最低限の保険に加入していることを付け加えればよいと思います。
②については、確かにドライバーに自宅を知られてしまうのは気持ち悪いという方はいると思います。それであれば目的地を自宅にせず、自宅近くに設定するなどして自己防衛を図れば良いと思います。でもこれはタクシーでも同じですよね。
ライドシェアについて深刻だと思っているのは、高齢者が新しいものに対して否定的なのは、分からなくもないのですがヤフコメでもかなり否定的な意見が見られます。年齢や使用経験などは、正確にはわかりませんが、察するにところ、高齢者以下でも、海外で使ったことのない人にとっては理解の外にあるようです。。

まとめ

義父が「個人的に」NISAやライドシェアをどのように評価しているのかは別に問題ではありません。
ただこの世代の方の大多数がこのような考え方だとすると、政治家も無視できないだろうと思うのです。
NISAは新NISAとなりましたが、私はこれは「今後は年金はないから自分で資産運用しておけよ!」という国からのメッセージだと捉えています。
日本版ライドシェアもスタートしましたが、世界基準のライドシェアと比べると「ライドシェア」と呼ぶのも恥ずかしいぐらいの代物で、タクシーをアプリで呼ぶぐらいのレベルのものだと捉えています。
NISAにしても、ライドシェアにしても、お金の動きが変わります。滞留していたお金が流動的になることが期待されます。
「金は天下の周りもの」という格言があります。
お金が流動的になることが経済の活性化につながります。
NISAにより、個人のお金が企業に回り、投資意欲を高めます。
ライドシェアより、移動の機会が増え、一次会で帰宅していたものが二次会、三次会まで行っても、安心して帰宅できます。飲食店も活発に営業ができます。
節約は美徳、とされますが、度が過ぎれば、社会全体の経済停滞となります。この30年、日本はそのような状態です。
どうしたらお金が「全体に」回るようになるのか?
そういった視点で個人も国も考える必要があります。

ちなみに義父はとても良い人です。
我々夫婦や孫たちに対して、惜しみなく支援をしてくれています。
私の知る団塊の世代もいい人が多いです。
しかし何か情報が足りていないような気がしています。
彼らの経験は、今の時代にそのまま当てはまらないということを知っていただければと思います。
なにせ数が多いですから。

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