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振込手数料はどっち負担?

大した額ではないものの・・

私のいる業界でBtoB取引の中で結構うやむやに扱われているのが振込手数料だ。
特にどっちがどうするという話はほぼなく、取引が始まって、相手が負担してくれるんだとか、引くんだとかいうことが明らかになる。
取扱い金額に対して、振込手数料の割合など大したことないという気もするが、あまり気持ちが良くないなあと思うこともある。

支払いは気持ちよく!

私自身の基本的な考えは
「支払う方が手数料を負担する」
である。
当社では振込手数料は全てこちらが負担している。
請求書に記した代金は、提供した商品・サービスの対価であるわけだからその通りの額を支払うべきだと思っている。
だから振込手数料を差し引いて払うというやり方は気持ちよくないと考える。
このやり方は商習慣という部分もあるが、お金を払う方が偉いという考え方が根底にあるのかなという気がする。
こういった話を経営者の知人に話すと
「昔は直接相手のところにお金を受け取りに行ってたのだから、それをしなくなった移動コスト分と考えたらいいのでは?」
とか
「領収書の収入印紙の分の代わり捉えたら?」
のように考える人もいる。
なるほど、確かにそうかもしれない。
でも給与の場合は手数料は会社が負担しているはずだ。
ルール上、手数料を引いてはダメだったと思うが、仮に手数料を引いてもよいというルールだったとして、あなたが経営者ならどのような対応をするだろうか?
私は相手が気持ちよいと思える方法を選択したい。

インボイス制度によって流れが変わってきた

金融機関によって、支払手数料の金額が異なる。
A信金は550円、B銀行は770円、ネット銀行なら200円以下。
これはコストだ。
私はこれを請求側に負担させる状況はアンフェアだと考える。
請求側ではコントロールできないコストだからだ。
ただ冒頭で述べたように、コストとしては大きなものではないので、突然そちらで負担してくれというのも野暮な感じがする。
弊社ではあまりないが売上代金の額が小さい場合、手数料負けするような場合もあるだろう。基本的には買い手側が負担すべきだと考える。
しかし最近始まったインボイス制度により、自主的に振込手数料を負担してくれる会社が出てきた。
「売上代金にかかる消費税と振込手数料にかかる消費税を経理上で明確に分けるため、振込手数料は支払い側である弊社が負担します。そして弊社へのお支払いは誠に勝手ながら振込手数料は御社側でご負担ください」
と。すばらしい!
その方がお互いにスッキリするし、手数料コストを削減しようというインセンティブも働く。
また細かいところでは手数料を引かれなければ、売掛金と入金金額が一致するため経理上の消込作業が非常にやりやすいという利点もある。
こういった流れが世の中全般に広まってほしいと思う。
商習慣よりもフェアな取引を望む。

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