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奪われるな、体温!(登山)

みなさんこんにちは、@alcinistです。
今回は登山における寒さ対策について記事にしてました。


はじめに


~The rule of threes~というものがあります。
人間の生命の限界 を【3】でまとめたものです。

空気無しで 分間
保温(体温保持)なしで 時間
水(飲料)なしで 日間
食料なしで 週間

The rule of threes

人は山で遭難した場合、その場で救助を待っていても、
食料や水分が尽きると3日目には水を求めて沢などを目指すと言われています。
環境に大きく左右されますが、水があれば3週間生きられる可能性もあるということがわかります。


今回着目るのは、【保温(体温保持)なしで 時間】の項目です。
低体温に陥るとセルフレスキューは不可能と言われています。
低体温になる前に対策することが重要です。

体温が奪われること、
すなわち熱の放散には以下のものがあります。

対流・・・温度を持つ物質の周囲に流体があれば熱が奪われる
伝導・・・温度を持つ物質がより低温の物質に接していれば熱が 低温側に移動すること
輻射・・・温度を持つ物質が真空中でも電磁波の形で熱を放散する こと
蒸発・・・液体が気化するときに物体から奪う気化熱(蒸発熱)

熱放散の種類

この熱放散を防ぐことが低体温症予防に繋がります。


熱放散の対策

汗冷え対策

よく耳にする汗冷え。
これからの季節は特に気を付けなければなりません。
まず第一に汗をかかないようにウエアコントロールするのが大切です。
登山スタート時に「ちょっと肌寒いかな?」くらいが丁度よかったりします。あとは心拍数を上げないようにゆっくり登る。
とは言っても、急登では汗はかきます。
登りで汗をかき、稜線に出た途端風に晒されると一気に体温が奪われます。
もう少しで稜線というところで立ち止まり、
ウエアコントロールをするのも一つの手です。
あとはインナーで汗冷え対策することも良いですね。

自分の熱を逃さない

今ある体温を逃さないことです。
ウエア各所のベルクロやドローコードを締める。
3つの首を温めることが大切(手首足首
手袋や靴下を変えても手首や足首が冷えていると温まりません。
また頭からの放熱予防で、ニット帽なども有効です。

地面や石などに直に座らない

休憩する時にも注意が必要です。
汗冷え対策でウエアを着ても、
地面に直に座ったりすると熱伝導で体温を奪われてしまいます。
そんな時便利アイテムとして、100円均一などで売っている座布団。

軽くてコンパクトなので良いです。
これを一枚敷くだけで身体の冷えが違います。

温かいものを飲む

ウエアを着て、座布団敷いて、そしてお湯で休憩です。
サーモボトルに入れておけば、沸かさずにすぐに飲めます。
お湯について書いた記事はこちら。

ツエルトを持つ

これまでの山岳遭難事例では、
ツエルトがあれば助かったであろう事例が多いそうです。

雨風邪を凌げるという事は、
低体温予防にとても効果的です。

緊急時だけではなく、ちょっとした休憩でも役立ちます。

しかし!
ツエルトは付属の袋ではジャストサイズ過ぎて、「収納が面倒…」という事が頭をよぎります。

サッと出せて、
サッと収納できるのが良いです。
私は100円均一で買った袋に入れています。

100円均一の袋と付属の袋
サッと出せて、サッと収納できる

座布団を敷いてツエルトに包まるだけでも温かさを感じられます。


おわりに


これからの山は、厳しい寒さの中だからこそ出逢える素敵な景色が広がっていきます。

寒さ対策をして、
安全第一で山を楽しみましょう!

ではまた。



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