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子どもの成長にとって大切な【保護者が必ずやっておく3つのこと】No.2

2.「音読」は必須

「音読」の効果は私自身の経験からも、記憶力・思考力・判断力・想像力・意志力と言った沢山の能力を開花させるには絶大な効果があると思っています。

 例えば、私が3歳頃から10歳頃まで、祖母の影響で朝夕にご先祖様の仏壇に向かって正座し、一緒に般若心経などの読経を祖母と共に8年ほど続けていた記憶があります。その頃の私はとにかく一度聴いたことや見たものは忘れないくらい記憶力が際立った状態でした。今思えば私の脳内では面白いことが起こっていたのだと思います。

 では「音読」をしている時の脳の状態はどうなのか?現在では※1 fMRI や光トポグラフィーなどの機器ができたことで容易に脳活動の観察ができるようになりました。そこで、黙読・音読をしている時の脳活動を観察した面白い実験記録があります。

 東北大学 加齢医学研究所所長 スマート・エイジング国際共同研究センター長の川島隆太教授が進める研究によると「活字を黙読すると後頭葉や側頭葉、頭頂葉をはじめ、左右の前頭前野が活性化し、音読する場合は発声とその音声を耳で聞くことを伴うため、黙読のときに活性化する部位に加え、聴覚野なども活性化する。音読は大脳の70%以上の神経細胞が働き、脳のトレーニングに最適な方法の1つと言える。」ということです。

 さて、では私がなぜ保護者の皆さまに音読を進めるかというと、それは子どもと直接接する皆さんがいつも出来るだけポジティブでいてほしいからです。そのためには脳が活性化していなければいけません。些細なことにこだわらず、子育ての時代を自分の人生の一コマと捉えて大きく構えてほしい。そして子どもに対しては、接した際の対応は正確に、そしてかける言葉は優しく。一方で、自分自身に対しては、しっかりと子どもの成長と向き合い自分の言動を誤魔化さないことが大切だと考えています。

私が接してきた保護者の方には子どもに対して言葉は厳しいのですが、結局ルールをなし崩しにしてしまい、欲しがるものを簡単に買い与えてしまうという風に行為は甘くなりがちな家庭が多いと思います。
 
最後に、子どもたちの健やかな成長のために欠かせないものがあります。それは※2 安全安心基地と言われるものです。安全安心基地を作り、維持することが保護者の子育てにおける最優先事項です。これを作り出すためには大人の脳がポジティブでなければ安全安心基地を維持し続けることが難しくなるからなのです。

くどいようですが、それだけ大切なことだと思ってください。
親世代がポジティブな思考であること。これを維持することこそ、お父さんお母さんが最優先でやらなければいけないことだと思います。

そのためには「音読」が一番の近道だと私は思っています。

※1…..fMRIとは
磁気共鳴機能画像法【functional magnetic resonance imaging】を使って無害に脳活動を調べる方法。

※2…..安全安心基地とは
安全基地とは、恐怖や不安などネガティブな感情から自身を守る機能を指しています。安全基地へ戻ってくることができれば、ネガティブな不安から離れることができ、子どもは安心することができます。
安心基地とは、このように、母親と一緒にいると「落ち着く、ほっとする、気が楽になる、安らぐ、楽しくなる、癒される」などのポジティブな感情を育む機能を指します。



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