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ハッピー・グァバ・ジュース

沖縄で買ったグァバジュースが美味しすぎる。

7月中旬、私は33歳にして初めての飛行機で、初めての沖縄へ飛び立った。
なぜか今まで、飛行機というものに縁がなかった我が人生。唯一の海外旅行経験といえば大学生の時に行った中国・内モンゴルが最初で最後になっていて、その時は燕京号という名の神戸港〜天津港を繋ぐ貨客船での旅だった。
私は海外旅行に縁のない家庭で育ち、 貧乏藝大生からワープア女子に進化した。転職して今の職場にありつき今では人並みの生活を送れているが、飛行機とは無縁の生活だった。
羽田とか成田とか、第一ターミナルとか第二ターミナルとか、間違えたらとんでもないことになるんでしょ!と、私の知らない飛行機の世界に憧れと恐れを抱き、どこかへ旅立つ勇気も行動力も持たぬまま、いたずらに時が過ぎて行った。「今年こそは飛行機に乗りたい」と決意し、このまま次の誕生日を迎える前に、いっちょ本当にやってやろうじゃん。と人に声をかけて、まずは沖縄旅行に行くことになった。私はとにかく旅立ちたかった。

初めての空の旅はちょっと緊張したけれど、意外となんてことはなく。でも、沖縄行きの飛行機の乗客はみんなどこか浮かれているように見えて、それがとてもフワフワと心地よかった。
かりゆしシャツのおじいちゃん。リゾートワンピの女子大生。浮かれる親子連れ。
私は、隣の席の都会的でスタイリッシュなお兄さんが着陸前にサングラスを静かに装着した瞬間を見逃さなかった。みんな、沖縄に向けて心を一つにしている。(((お き な わ・・・✨)))という、人々の心の声が聴こえる気がした。でも多分、いちばん浮かれていたのは私ではなかったかな。

初めての飛行機

那覇に到着して、自動販売機のメニューが全然違うことにまず感銘を受けた。さんぴん茶、シークワーサー、なんて沖縄っぽいラインナップ!しかもどこの自動販売機に行っても、だいたいグァバジュースが設置されているので否が応でもテンションが上がる。
旅の半ば、少し疲れた私は「沖縄バヤリース」というバヤリースの「オキナワのすがた」ともいうべき飲料メーカーのグァバジュースのボタンを押した。よく冷えたペットボトルを開け、おそるおそる飲んでみると、そのめちゃくちゃ甘くてまろやかで、スッキリとしたトロピカルフルーティーな味と香りに一発でメロメロになってしまった。幸せの味が、愛の味がする。なんなんだこのハッピージュース!

沖縄土産に、いちばん気に入った沖縄バヤリースのグァバジュースをAmazonで箱買いして職場のみんなに一本ずつ配るのがいちばん良いのではないか?いや・・・と悩みながらも、定番のちんすこうとスッパイマン梅キャンディを買った。自分用にもグァバジュースを数本買い、内2本は、お世話になっている人にあげた。みんなこのハッピーな風味に一発ノックアウトであった。
その後、こんなにグァバジュースにお熱な私はと言えば、ダイエット中でもあるし、勿体なくて、飲めずにしばらく部屋に飾ってある。

哀しいとき、満たされたいとき、祝いたいとき。グァバジュースが飲めれば、私は最強にハッピーになれる予感がしている。
来たるべきその時まで、グァバジュースが私の側で待機していてくれているのだ。私は沖縄で、心強い友に出会った。

いつでも心にグァバジュースを!

沖縄バヤリース南国グァバ味


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