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5年で国家公務員を辞めた、次の日キャバ嬢になった


高卒で国家公務員になり、5年働き私は上司に辞表を出しました。
「せっかく国家公務員になれたのにもったいない!」という言葉は今でも言われます。
公務員時代のお話はまだ別の機会に…。

退職してすぐキャバ派遣会社の面接に

大学進学のため辞表を出し、有休も消化した大学入学までまだあと3ヶ月あったので私は中洲のキャバ嬢派遣会社に行きました。
本来、時給や手当などで派遣会社を比較するところでしたが
・内装がキレイ
・ドレスと靴の無料貸し出しがある
・ヘアメイクを無料でしてくれる
・なんか大手っぽい
というキラキラしている世界を夢見て会社を決めました。

キャバ嬢の面接

派遣会社当日はスーツを着たサンタさんみたいな可愛いおじ様と面接(笑)
「緊張するかもしれないけど『ここ座りんしゃい!』(自分の太ももパンパン!)って酔っ払ってるおじちゃんばっかだからそういう時は『も〜隣に座るね笑』って可愛く愛想よくね!」ってニカーッて笑ってアドバイスしてくれました。
今まで仕事でお堅い人たちとしか接してこなかったから、こんなにフランクなお仕事なの?とびっくり。

面接で聞かれたこととしたら
・週に何日出勤できるか
・お酒は飲めるか
・帰りの送迎は必要か
・今まで夜スナックやガールズバーで働いたことはあるか
などだけ。
「これって今日そのまま働ける感じ?」と期待。

スーツを着たサンタさんからの質問が終わり、私に
・席に着くときの挨拶の仕方
・お酒の注ぎ方、グラスに追加で注ぐタイミング
・タバコの火の付け方(ライターとマッチの両方)
・席を立つときのマナー
・派遣嬢の心得
を教えてくれました。
「じゃ!好きなドレスと靴に着替えて髪の毛セットしよっか!」とそのまま出勤準備へ。

貸し出しドレスと靴選びに苦戦

今でもキャバ嬢の派遣会社は中洲にいくつかあり、ドレスを靴の貸し出しを行なっていますが当時の主流なドレスと靴はこちら。

引用: https://ameblo.jp/kamisuwa-samourai/entry-12614706683.html
引用: https://www.amazon.co.jp/GRATTY-キャバクラ-ピンヒール14cm-オープントゥ-スパンコールサンダル/dp/B08BY9G83M

当時はミニ丈ワンピに花柄が定番で
靴は歩くたび足の甲がズキズキするハイヒール!
しかも靴によっては踵がすり減っているものや
底が取れてしまいそうなものも…!
やっと「履けるレベル」の小綺麗なヒールを選び履いてみると
「歩けないかもしれない…!」と思いつつ他の派遣嬢がうようよいる手前、平気そうな顔で我慢。
ドレス選びも簡単ではなく、足が太くお尻の大きかった私は少しでも細く見えるようなデザインのドレスを探しました。
「絶対黒がいい!細く見せるなら黒!」と思っていたのに
面接のときに
「キャバクラってお店によっては黒ドレス禁止や黒ドレスを着る人数に制限をかけるんだよね、お客様が店内を見回したとき黒ばっかだと全然華やかじゃないから。
だから派遣嬢は絶対黒は着たらダメだよ、だからうちの貸し出しドレスは黒色はないんだよね」
と夜のルールを知り仕方なく赤ドレスを選びました。

ドレスに着替えて唖然。
初出勤だったのもあって私はキャバ嬢に必須アイテムを準備していませんでした。
それは『ヌーブラ』
たとえ胸が大きくても女性の胸って寄せないと谷間ができません。
それに胸元と背中が開いたドレスからブラジャーが丸見え状態に。
帰りに絶対ドンキでヌーブラ買おう!と泣く泣くブラジャーが見えないドレス探しに。
しかもね、ドレスによってはワキガ臭がするものや
スパンコールが取れているもの、
レースがほどけて貧相に見えるもの
など使いまわされているものもあるため「これいいじゃん!」と見つけても細部を見てまた振り出しに。

芋キャバ嬢爆誕

やっとの思いでドレスを選んだ私はヘアセットをしてもらいにヘアブースへ。
「受けが良さそうな感じで」とオーダーしハーフアップにしてもらいました。
5分もかからず、可愛く仕上げてくれてテンションが上がった私はメイクをしに待機室へ。
公務員時代は眉毛を描いて、マスカラする程度だったわたしはこの日のためにKATEでアイシャドウを購入。
「ファンデーションはまだ必要ないかなー」と思っていたので購入せず(自信過剰ではなく当時自分の容姿を客観視できていませんでした)  

初めてアイシャドウを使い、自分的にはいい感じの派手顔に。(他の人に比べたらものすごく薄い顔)
今思ったらマツエクもマツパもせず、つけまつ毛もせず「THE大学生みたいなキャバ嬢」の完成。

出勤準備完了

出勤準備が終わり、サンタさんのところへ。
「お!可愛くなったね!」と言われ渡されたのは結婚式で使うようなクラッチバック!?

引用: https://shop-list.com/women/miniministore/80WULING-001/

???と思いながら受け取るとサンタさんは
「お店の中ではこのバックを持ち歩くんだよ、財布は絶対入れちゃだめ」
と言われ私物はロッカーに。
「中に何を入れて行けばいいんですか?」とサンタさんに聞くと
「ライターはお店から支給されるから、自分のスマホと念の為ボールペン持っていきな。あとこれ座ったときに膝に置くハンカチとグラスを吹くハンカチね」
とバックの中にキュッと押し込んでくれました。笑

「さ、エレベータ降りて。お店まで一緒に行くよ!」とサンタさんと一緒に出勤!
(中洲には数え切れないほどお店があるのでとてもラッキー!)

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